2016年春、約70年前に建てられたレンガ造りの工場跡を利用して江別市にオープンしたEBRI(エブリ)。こだわりのお店がそろったショッピングモールで、窯焼きのピザや名物のシュークリームなどは行列ができるほど。館内にある江別市のアンテナショップGETS(ゲッツ)は観光案内のほか、地元の特産品や姉妹都市のアメリカ・グレシャム市、友好都市の土佐市の商品を販売。おいしいモノ、気になるモノがいっぱいのEBRIです。
観光
2016.10.26
窯焼きパンにスイーツはいかが
江別の新名所レンガのEBRI
writer : タカハシアキコ
レンガの館で石窯焼きのこだわりグルメとスイーツを
JR札幌駅から函館本線で五つ目の野幌(のっぽろ)駅。そこから徒歩5分ほどの場所に、煙突が目立つ重厚なレンガ造りの建物があります。このEBRIは、1947年に建設され煙突用の配管などを造っていたヒダ工場をリノベーションしたもの。レンガや天井の梁(はり)など当時の物があちこちに生かされています。
レストラン「トラットリア イル マットーネ アルル」は、ランチ時や週末には行列ができるお店。イタリア料理の名シェフ、小澤唯治さんを迎えたこのレストランは、地元の素材を使ったピザやパスタが評判です。
江別レンガで作られた石窯。こちらで焼いたピザはリピート必至の人気ぶりです。食べたいときは並ぶ時間を考えておいたほうがいいかも。
江別名物サクもちシューはお手ごろでずっしり、幸せの味
イル マットーネ アルルの店舗コーナーにあるスイーツやパンは選ぶのに目が迷うほど。パンは種類によって道産小麦や天然酵母を数種類も使い分けています。
窯で焼き上げたパンは、外はカリッと、中はフワッとした食感。それぞれの香ばしさも楽しめて、こだわりの人ほどリピーターになるお店です。
ショーケースで山盛りになった「サクもちシュー」(108円)。1日に1,000個も売れることがあるという江別名物のシュークリームです。シュー生地には地元産の小麦キタホナミを使用。サクっとした歯触りの皮の中には、町村農場のミルクを使った自家製カスタードがたっぷり。地元の人から観光客まで大量買いしていく人も少なくありません。
町村農場のミルクを使ったソフトクリームは、生ミルクとラフランス、二つが入ったツインの3種類(各300円)。このソフト専用に焼かれた香ばしいラスクも付いてきます。スイーツ店ならではのコクのあるソフトクリーム、そばにあるイートインスペースでどうぞ。
窯焼きでじっくりと甘みを引き出したスイートポテト!
「BRICK HUT(ブリックハット)」はスイートポテトのお店。こちらもカウンターの後ろにある石窯で焼き上げています。遠赤外線効果でじっくりと甘みが引き出されたスイートポテトは老若男女を問わずファンが急増中。
スイートポテトは200gで540円。100gサイズもありますが、200gでも2本、3本とその場で一度にたいらげる人もいるとか。粗くマッシュしたサツマイモの存在感と、窯焼きでじわりと引き出された素材の甘さが際立つスイーツです。
シックなレンガの壁わきにはイートインスペースも。お願いすれば、好きな数に切り分けてもらえます。左は黄金千貫(こがねせんがん)のフレンチフライ(237円)。サツマイモでフレンチフライ?と思ってしまいそうですが、黄金千貫を使ったフライはカリッとした食感で中はホクホク。ほんのりとした甘さに塩味が効いて、ついつい手が伸びてしまいます。
自家焙煎コーヒーのカフェに北海道食材の市場も
野幌(のっぽろ)の地名にちなんだ「NOPPORO COFFEE(ノッポロコーヒー)」は自家焙煎のカフェ。お店には焙煎機があってガラス越しに豆を炒っているのも見えます。
「NOPPOROブレンド」(470円)を片手に、建物を眺めて昭和の時代に思いをはせてみるのもいいですね。館内には、一部に工場跡のままのレンガ壁もあるので要チェック!
えぶり市場には、地場産や旬のトウキビやメロンといった野菜や果物、ジンギスカン用にパックされたお肉や、テレビでも紹介された道産サンマの甘露煮などバラエティーに富んだ商品が並んでいます。お手ごろで時にレアな食材も見つかるこのえぶり市場、真剣な目で品定めする地元の人も少なくありません。厚岸から直送される生ガキ、100円でビニール袋に詰め放題のジャガイモなどその時によっては格安の商品もあります。メロンなども発送してもらえるので、北海道ならではの味覚をここでお土産にしちゃいましょう。
アンテナショップでレアなお土産と情報を入手せよ!
個性的なエスニックファッションなど、ほかにも魅力的なお店が集うEBRI。江別の魅力を発信する役割を持つ、江別市のアンテナショップGETS(ゲッツ)もあります。
観光案内コーナーもあるGETSは、地元の特産品コーナーも充実。江別市と姉妹都市のアメリカ・グレシャム市や、友好都市の土佐市を中心とした特産品もそろっています。ちょっとしたひと休みにも使えるので、のどが渇いたらグレシャム市のボイドコーヒーを使ったブレンド(100円)や高知のゆずドリンク「ごっくん馬路村」(128円)をどうぞ。
地元作家のやきもの作品や、手作りジャムなど見れば見るほど買いたくなるものがいっぱい。ユニークな鳥のぬいぐるみは、江別市の公認キャラクター「えべチュン」です。えべチュンら~めんや、ストラップなどのグッズもあるので江別のお土産にどうぞ!
北海道を支えてきたレンガの産地、江別市。EBRIのあちこちに見られる当時のままを残したレンガの壁は、その時代を物語っているようです。グルメやショッピングを楽しみながら、味わい深い建物のなかにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
スマートポイント
- 1個でもずっしり、たっぷりの「イル マーネ アルル」のサクもちシューは、イートインスペースで食べてもOK。思い切りほお張って。
- ソフトクリームはBRICK HUTにも「おこっぺミルク」と「紫いも」の2種類(各324円)があります。季節によってはアツアツの窯焼きイモも売っていますよ。
- アンテナショップGETSには、土佐のカツオ商品や地元で有名なビスケットなど普段使いで買いに来る人もたくさんいます。観光案内では地元の穴場も教えてもらえるので、いろいろと聞いてみましょう!
ライターのおすすめ
EBRI内のお店はオープンキッチンがメインで、窯からピザやパンを取り出す作業やケーキをデコレーションする様子が“見える”楽しみもあります。館内にある工場跡ならではのオブジェやアート作品にもご注目を!
タカハシアキコ
北海道移住歴20年。亜熱帯の血を持つ寒がりライター。お手ごろで魅力的なモノやスポットを発掘すべく歩き回っています。
INFORMATION
スポット名 | EBRI(旧ヒダ工場) |
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住所 | 北海道江別市東野幌町3-3 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 011-398-9570 |
料金 | 200円~1,500円 |
営業時間 | 午前10時~午後10時(テナントによって異なります) |
定休日 | 年末年始 |
駐車場 | あり |
備考 | HP : http://www.ebri-nopporo.com/ |
地図 | 43.0954564 |