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観光観光

2019.12.24

海と山に囲まれた、自然の宝庫
霧多布湿原を多角度から楽しむ

writer : わか

北海道の東側、釧路管内にある浜中町の霧多布湿原は、国内で3番目に大きな湿原であり、季節によって咲き乱れる豊富な花々が訪れた人たちを楽しませてくれる「花の湿原」です。
花の湿原
水鳥も多く訪れることからラムサール条約に登録。湿原中心部は「霧多布泥炭形成植物群落」として、国の天然記念物にも指定されています。町の中心部からほど近い場所にありながら手つかずの自然が残る学術的にも貴重な湿原と、魅力いっぱいの周辺スポットにも、ぜひお立ち寄りを!
霧多布泥炭形成植物群落

地層や植物も異なる多彩な湿原

一口に湿原といっても実は湿原には、さまざまな種類があることをご存知ですか? この湿原はヨシを主体とする部分やミズゴケを主体とする部分など複数の形態から成っていて、地層の厚さも千差万別。
エゾカンゾウ
一度にたくさんの種類の動植物が見られ、花の種類や密度の高さから5~9月の花の最盛期には多くの観光客が訪れます。
M・Gロード
なかでも人気なのが鮮やかな黄色の花をつけるエゾカンゾウ。大群落地としても知られていますよ。湿原の中央部にはある約2kmのM・Gロード(Marshy Grassland Road)は、車でも徒歩でも通行可能。訪れた人たちは、ゆっくりと草花を愛でながら進みます。
湿原への道
歩道から少しだけ湿原に足を踏み入れられる場所もあり、ちょっぴりワクワクしてしまいそう。

木の小道を歩き、湿原を体全体で感じよう

湿原を楽しむにあたり、外せないのが、湿原内に走るいくつかの木道。なかでもおすすめなのは琵琶瀬木道です。湿原の中心部に向かって500mほど真っすぐに延び、湿原のなかを流れる川へと行き当たります。
木道
木道をコツコツと響く足音は、とても心地良い響き。花々の間をゆっくりと散策していると、風の音や鳥の声と自分の足音がマッチして、自然とより一体になったような気持ちに。それぞれの道に特色があるので、時間に余裕があればぜひコンプリートしてみては?
木道からの景色

湿原と太平洋が同時に見られる、贅沢な展望台

北太平洋シーサイドラインを西に進むと、道路沿いに現れるのが琵琶瀬展望台。規模自体は小さいものですが、上ってみると浜中町の海と森に囲まれた美しい湿原の風景が見えてきます。湿原と浜中に暮らす人々の暮らしが密接に関わっている様子もうかがえて、道東に来たことを実感するのです。
道路沿いの風景
反対側に目を向ければ、キラキラと輝く太平洋が広がります。晴れた日には、遠くにアーチ型の岩礁「窓岩」の姿も捉えることができますよ。展望台の他には、レストランと売店も併設されいますので、のんびり、じっくり過すのも貴重な湿原の過ごし方かもしれませんね。
太平洋

赤い灯台と雄大な景色! 霧多布岬&アゼチの岬

道道霧多布岬線に車を走らせ、ひたすら東へ進んでいくと到着するのが霧多布岬です。正式には湯沸岬という名のこの岬は、アザラシが訪れることからトッカリ(アザラシ)岬とも呼ばれることも。
灯台
映画「ハナミズキ」で重要なシーンのロケ地となったことでも知られる湯沸岬では、鮮やかな赤い灯台が、空と海の青によく映える美しいコントラストを描いています。
岬
広い駐車場やキャンプ場もあるので、休憩をはさみながら景色を楽しむと湿原の穏やかな風が感じられます。岬の先端には徒歩で往復1時間。軽いレジャーに最適です。
アゼチの岬
霧多布岬よりも霧多布の市街地側、琵琶瀬湾に突き出した形で位置しているのがアゼチの岬です。ここからは無人島ツアーも開催されている嶮暮帰(けんぼっき)島等の島々、浜中町の鳥であるエトピリカなど多くの海鳥を見ることもでき、真夏には美しい落日も。湿原の魅力を目いっぱい楽しんでくださいね!

※こちらは、公開日が2016年11月29日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 砂利道が長く続く岬や木道など、湿原周辺を楽しむには徒歩での移動は必須!必ず歩きやすい服装と歩き慣れた靴のご用意を。
  • より自然を感じるには、平日など人の少なそうな、静かな時間帯を狙ってみてください。一人で行くのも◎。
  • 霧多布湿原ナショナルトラストや霧多布湿原センターなどのインフォメーション施設も充実しているので、併設されたカフェや売店で一休みしながら花や野鳥についての情報を得るのも良いでしょう。

ライターのおすすめ

霧多布岬とアゼチの岬の中間地点の丘の上に、大きな風車が建っています。この風車は、浜中町の一般家庭や近くの温泉施設「ゆうゆ」に電力を供給しているそう。真下まで近づくことができ、怖いほど大迫力です!

わか

地元情報誌の編集兼ライターとして勤めたのち、様々な方々の縁に支えられて独立。道東の魅力を発信します!

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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