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観光観光

2020.01.14

北方警備の武士の鎧を付けて
幕末の増毛元陣屋へトリップ!

writer : 金子 美里

江戸時代、徳川幕府は、南下してくるロシアから国を守るべく、蝦夷地と呼ばれた北海道にたくさんの武士を警備隊として送り込みました。一番北の拠点になったのが、増毛(ましけ)です。ここには、秋田藩の武士たちが着任して、冬の寒さに耐えながら懸命に暮らしていました。
元陣屋外観
元陣屋では、北方警備の歴史を中心に、増毛の歴史を資料や映像などでわかりやすく紹介してくれます。さあ、あなたも幕末の増毛にタイムトリップしませんか?
北方警備の歴史

まずは映像で、町の歴史を追ってみよう!

増毛町は、札幌から北におよそ100㎞の日本海側に面する港町です。日本最北の蔵元・國稀酒造など歴史的建造物が並ぶ、駅前のメインストリートから少し離れた場所には、白壁に瓦屋根の立派な建物が建っています。
これは、増毛町総合交流促進施設の元陣屋。幕末、この場所には、北方警備のために秋田藩の詰め所・増毛元陣屋が建っていました。施設内の郷土資料室では、北方警備の歴史をふくめ、増毛の町の歩みを感じられるようになっています。
元陣屋入口
ダイジェスト映像
格調高い入り口を通って、館内に入ると、まず案内されるのが映像体験室。ここでは、増毛に漁場がおかれた宝暦年間(1751年~1764年)からの歴史を約10分にダイジェストした映像が見られます。展示室で実際の資料をみる前に、まずは、いままでの町の変遷を動画で学んじゃいましょう。

元陣屋のリアルな展示で秋田藩の暮らしぶりを知ろう

資料室へ入るとすぐに、増毛元陣屋の建物を一部再現した展示が迎えてくれます。秋田藩増毛元陣屋と書かれたちょうちんや、門番をする武士の人形がリアルに当時の様子を感じさせてくれますよ。
秋田藩増毛元陣屋
幕末、ロシア南下の脅威に対抗するために、幕府は北方警備を津軽藩や秋田藩に命じました。展示のモデルは、1850年代に秋田藩が建てたもの。秋田藩は、宗谷や樺太の警備も任命されていましたが、寒さで命を落とす人が多かったため、冬も駐屯できる拠点を増毛につくって、約12年間任務にあたりました。
地図
展示物
年表などの資料とともに、当時の地図や武器などが展示されているほか、秋田藩の武士たちの暮らしぶりを再現したスペースも。
武士の暮しを再現したスペース
故郷へ思いを馳せる武士たちのつぶやきが音声で流れてきますよ。ほかにも寒い場所で暮らすための健康ガイドとして使われた「胡地養生考」の資料があり、その頃の北海道の生活が、どれだけ厳しいものだったかが伝わってきます。

町に活気をもたらしたニシンの大群

増毛といえば、明治時代からニシンの漁場として栄えていたことで知られる地域です。ところが展示資料をみると、実際には、それ以前から豊かな漁場として知られていて、沿岸から発展していったことがわかります。
増毛のジオラマ
江戸時代の増毛のようすを表したジオラマでは、海沿いにたくさんの建物が建ち、何艘もの船が係留されていて、漁業が中心産業だったとわかりますね。
ニシン漁の道具
船の模型や写真
その後ニシンが地域にもたらした活気を、船の模型や漁具、当時の写真や地図などを使って、伝えてくれます。

鎧を付けて武士のコスプレで記念写真を

北方警備の拠点だった江戸末期からの増毛の歴史をたどれる郷土資料室ですが、展示を見終わった最後にお楽しみが一つ。
鎧のレプリカ
秋田藩の武士たちが身に付けていた鎧のレプリカを試着できるのです! スタッフに声をかければ、試着のお手伝いもしてくれますよ。兜からすねあてまで、鎧をすべて身に付ければ、すっかり武士の気分。装着し終わったら、リアルな陣屋の空間でしっかり記念写真を撮っちゃいましょう。きっと素敵な旅の思い出になるはずです。
鎧のレプリカの試着
江戸時代からの増毛の歴史を、肌で感じられる元陣屋の郷土展示室。ここで歴史を知ってから、歴史的建造物が並ぶ町を散策すれば、観光がより楽しくなること間違いなしですよ! 

※こちらは、公開日が2016年12月13日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 重要文化財でもある、歴史的建造物の旧商家丸一本間家と合わせて観覧すると、入館料が半額になります。受付で入場半券を提示しましょう。
  • 郷土展示室に併設する図書室には、誰でも自由に利用できるキッズスペースあり。子どもが楽しめる遊具が用意されていますよ。
  • スタッフに声をかければ、展示の詳細を説明し館内を案内してくれます。資料の内容を詳しく聞けば、より展示が楽しめます。

ライターのおすすめ

館内には何枚か地図が展示されていますが、なかでも松前や函館など道南ばかりが強調された江戸時代の地図はぜひ注目してほしいです。昔は北海道がどんなふうに捉えられたかが伝わってきますよ。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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