話題作を先取り! 豪華で多彩なラインアップが魅力
映画祭でまず気になるのは、どんな作品が観れるのか、でしょう。ゆうばりファンタの特徴は、その豪華さ&多彩さにあります。
毎年プログラムは変わりますが、日本公開前のハリウッド大作などを観ることができる「招待作品部門」、若手監督の登竜門的「オフシアター・コンペティション部門」をはじめ、国内外の短編や長編・数十作品が、地元の公共施設やホテルなど、複数の会場で同時上映されます。
ジャンルも多彩で、SF、ホラー、ファンタジー、アドベンチャー、アクション…などなど、まさに〝ファンタスティック〟な個性派ぞろい。何でもござれの雑多な面白さが、ここならではといえるでしょう。
話題作をいち早く楽しむもよし、お気に入りの作品を発見するもよし。時には劇場公開されない作品もあるため、映画との〝一期一会〟が味わえる、貴重な場となっています。
あこがれの監督や俳優さんと急接近のチャンスも!
映画を観るだけでなく、監督やスタッフ・キャストと知り合えるのも、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の醍醐味です。
ここで役立つのが、まちの「寒さ」と「狭さ」。たとえば、名物・ストーブパーティーは、屋外が会場。
提供写真:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
極寒の中、参加者は身を寄せ合ってグリルや鍋を囲みます。
提供写真:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
ふと気づけば、となりにあの俳優さんが! なんてことも。振る舞い酒に酔いしれて、映画談議に花が咲く…。そんな輪のなかに飛び込めば、ステキな出会いがあるかもしれません。
また、近隣の飲食店や宿泊施設が限られるため、自然と顔を合わせる機会も増えるのも、嬉しい点。
気に入った作品があれば、関係者に「面白かったです」と声を掛けるのもオススメです。そのひと声が励みとなって、次の作品へとつながるはず。特に、新人監督さんや俳優さんの場合、これから全国&世界に羽ばたくケースも少なくありません。そうなればなおさら、映画祭でのひとときが感慨深くなるでしょう。
夕張流のおもてなしで、心も体もホカホカに
「おかえりなさい!」「行ってらっしゃい!」ゆうばり国際ファンタスティック映画祭に初めて訪れた人は、こんな言葉を掛けられて、ちょっと戸惑うかもしれません。実はこれ、まちの合言葉なのです。
さらに、名作「幸福の黄色いハンカチ」にちなんだ黄色いハンカチで参加者を歓迎するのが、〝夕張流〟のおもてなし。
提供写真:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
黄色いハンカチが飾られた会場や街中には、地元市民が出店する飲食ブースが設けられ、ラーメンやカレーなど、ご当地グルメも味わえます。昔懐かしい味わいでお腹を満たせば、心も体も温まることでしょう。
せっかく参加したなら、恥ずかしがらずに会話するのも、楽しむコツ。「ご馳走さま」「ありがとう」に加えて、「ただいま!」「行ってきます!」と返事をすれば、すっかりあなたも映画祭仲間!帰りにはきっと、このまちを〝第二の故郷〟のように感じられるはずです。
〝映画の街〟夕張を、歩いて、楽しんで、応援しよう!
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭は、2016年で26年目を迎えます。
そもそも、なぜこのまちで映画祭?それは、炭鉱街として栄えた昔、映画館がたくさんあったから。市民の記憶の中には、今もしっかり、映画愛が根付いているから。
会場そばにあるメイン道路「キネマ街道」は、数多くの映画看板が建ち並ぶ人気スポット。
上映の合間に歩いて、映画最盛期の雰囲気を満喫してください。
ご存じの通り、夕張は2006年、財政再建団体となりました。行政主導だった映画祭も休止に。そこで立ち上がったのが、市民や、映画祭を応援する人々。NPO法人「ゆうばりファンタ」を立ち上げ、このイベントを復活させました。
提供写真:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
名実ともに〝映画のある街〟のシンボルが、この映画祭です。気になったら、足を運んでみてください。移動も便利で、何でも手に入る都会とは違う、どこか懐かしい笑顔と興奮が、あなたを迎えてくれるでしょう。
ぜひ会場で、お会いましょう!