男山酒造り資料館は、340年の歴史と伝統を誇る蔵元「男山」の資料館。江戸時代から続く酒造りに関する資料、文献、酒器などを展示しています。試飲・販売スペースでは、自慢の純米大吟醸酒や蔵元でしか買えない限定酒など、さまざまなお酒を気軽にテイスティングできます。
道内外はもちろん、海外からも観光客が訪れ、年間17万人もの人でにぎわう人気の観光スポットです。日本酒の文化をたっぷりと目で見て、舌で味わいましょう。
観光
2019.12.26
340年の伝統を受け継ぐ老舗
男山酒造り資料館で知る酒文化
writer : 吉田弥生
湧き水と豊かな緑に恵まれた資料館
男山酒造り資料館は、340年の歴史と伝統を誇る蔵元「男山」の資料館です。玄関先は美しい庭園になっていて、四季折々の自然が迎えてくれます。とくに5月下旬に見頃を迎える藤棚は見事です。
資料館の脇には仕込み水が湧き出ています。大雪山の万年雪に発する伏流水は冷たくて清らか。「延命長寿の水」として親しまれています。
酒米は道産米をはじめとして、全国から選りすぐったものを使用。旭川の寒冷な気候を生かし、低温長期発酵のこだわりの酒造りをしています。国内はもちろん、海外での評価も高く、海外の酒類コンクールで39回連続金賞受賞の経験もあります。
全部飲みたい! 充実の試飲コーナー
資料館に一歩足を踏み入れると、ふんわりと日本酒の香りに包まれます。1階には試飲コーナーと売店コーナーがあり、ずらりと並ぶお酒にテンションが高まります。
品ぞろえは季節によって異なりますが、少ないときでも6種類。そのほとんどが無料で試飲できます(一部有料あり)。テーブルには甘口から辛口まで、商品の味の目安が書かれています。どれを試すか迷ったときは、手がかりに見てください。全部試すのもいいですが、飲みすぎにはくれぐれもご注意を。
お土産にもおすすめ! 個性的な銘酒たち
注目してもらいたいのは特別限定酒。ここでしか手に入らない個性的な限定酒が10種類ほどそろっています。数量限定のスパークリング清酒、木綿屋七ツ梅、純米原酒などはぜひ試してもらいたい逸品! お土産にも人気です。
とくに外国人にも人気のお酒は、300年前の元禄時代の仕込み方法で再現した純米原酒「復古酒」。日本酒のイメージを覆すほど濃厚かつ甘口です。
冬は酒粕が登場します。できたての酒粕は風味がよく、おいしい甘酒がつくれます。値段もお手頃でお土産としても人気です。また、地方発送にも対応していますので、生酒など持ち歩きが不安な要冷蔵商品は、クール便で送っちゃいましょう。
浮世絵にも描かれた男山の歴史をたどりましょう
2階と3階はさまざまな資料が展示されています。男山の発祥は寛文年間(1661~1673年)の兵庫県伊丹市にさかのぼります。
江戸時代から男山は美酒の代名詞とも言われるほど評価が高く、歌舞伎や浄瑠璃本にもたびたび登場しています。作品の中に小さくさりげなく「男山」の文字が書かれた浮世絵が数多く展示されていますので、ウォーリーの気分で探してみてください。
昭和初期に現役で使われていた酒造りの道具も展示されています。使い込まれた道具は味わいがあります。館内には酒造りの唄が流れ、昔の酒造りの雰囲気を醸し出しています。
資料館は酒蔵に併設されていて、展示室の窓から酒造りの様子を見学することができます。冬場は実際に作業しているところが見られます。江戸から平成へ続く酒造りの歴史を体感してみてください。
※こちらは、公開日が2016年5月17日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。
スマートポイント
- 試飲・売店コーナーが充実しています。たくさんの種類を試して好みの1本を見つけてください。新酒が出る11~3月は朝しぼったばかりの「今朝の酒」が店頭に並びますので要チェック。
- 敷地が広く国道に面しているので、車でのアクセスは抜群。入り口の横に水汲み場があり、自由に仕込み水を汲めます。ポリタンクを持参する人も多いです。
- 団体バスで観光客が訪れると一気に混みます。団体客は短時間で引けるので、少し待ってゆっくりと見学しましょう。
ライターのおすすめ
酒造りが行われている冬に訪れるのがおすすめです。注目は毎年2月第二週日曜日に開かれる「酒蔵開放」。新酒のかめ仕込み酒、樽酒、甘酒が無料で振る舞われる大人気のイベントです。
吉田弥生
札幌生まれ札幌育ち。好奇心旺盛で初めての事には何でもチャレンジする性分。北海道の知られざる魅力を発掘します‼
INFORMATION
スポット名 | 男山酒造り資料館 |
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住所 | 北海道旭川市永山2条7丁目1番33号 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 0166-47-7080 |
料金 | 無料 |
営業時間 | 午前9時~午後5時 |
定休日 | 12月31日、1月1~3日 |
駐車場 | あり |
備考 | HP : https://www.otokoyama.com/museum/ |
地図 | 43.79570709285635 |