450種以上、約2万株の花々が植えられ、春にはスノードロップやエゾエンゴサク、初夏から夏にはプルモナリアやカンパニュラ、フロックス、そして秋にはアスターやヘレニウムなど、訪れるたびに異なる表情を見せてくれる「風のガーデン」。人気ガーデンデザイナー・上野砂由紀さんがプロデュースし、ナチュラルで心癒やされる雰囲気のイングリッシュガーデンです。
倉本聰さん脚本の同名ドラマの舞台としてロケにも使われ、撮影に使われたセットや押し花作品の見学もできます。
観光
2016.09.20
季節の花々が待つ英国風庭園
ドラマの舞台、風のガーデン
writer : 石渡裕美
倉本聰さん富良野三部作、その舞台になった庭園
JR富良野駅から南西方向に車で約10分、新富良野プリンスホテル敷地内にあり、北海道ガーデン街道沿い庭園のひとつにも数えられるのが、この「風のガーデン」です。
「風のガーデン」と言えば、2008年10~12月にフジテレビ系で放送された同名のドラマ! 倉本聰さんの脚本で、中井貴一さんが末期がんに侵された医師を演じ、父役の故・緒方拳さんとの確執から和解、心のふれあいを描き話題となりました。ドラマ撮影のために造られた、心安らぐ雰囲気に満ちた庭がこの「風のガーデン」なのです。
訪れるたびに違う花々が彩る心安らぐ風景
園内には遊歩道が整備され、ゆっくり歩いて1周30分ほど。開園期間は春から秋のみですが、いつ訪れても異なる花風景が楽しめるのが魅力です。
春には長い冬を越したスノードロップやエゾエンゴサクが可憐な姿を見せ、夏になると今度はカンパニュラやフロックスといった夏の花が既に盛りを過ぎた春の花たちを隠すように咲き誇り、秋にはアスターなど落ち着いた色合いの花々、美しく色づいた木々の葉がガーデンを包み込みます。
ファン必見! ドラマの世界もそのままに残っています
ドラマのなかで使われたセットもそのままの形で残されていて、自由に見学可能。訪れた人たちは思い思いに散策しています。世界的な押し花アーティスト・杉野宣雄さんの作品を展示する「白鳥夫人の押し花工房」もありますよ。
「螢のそふとくりん」では、ソーダなどドリンクのほか薔薇のアイスクリーム、水を一滴も使わずに搾りたての道産生乳だけを使ったミルク感濃厚なソフトクリームが楽しめます。富良野・麓郷産ハスカップのソースがかかったタイプ(コーン390円、カップ320円)が一番人気!
バラの魅力の多彩さを実感できる「薔薇の庭」
林の奥にある「薔薇の庭」には、原種(オールドローズ)を中心とする75品種・約380本のバラや宿根草、グラス類が植えられています。
いわゆる「バラ」のイメージとはだいぶ違う原種花もあり「バラってこんなにたくさんの種類があるんだ!」と驚くことうけあいです。そのなかには、ドラマ「風のガーデン」の登場人物にちなんで倉本聰さんが命名した新種のバラもあるんですよ。
バラの見ごろは6月末~7月頃ですが、秋にはローズヒップと呼ばれる実が赤く色づいて、しっとり落ち着いた美しさが一面に漂います。
花々のシルエットが美しいナイトガーデンも!
8月末までは、LEDの灯りで夜の庭の雰囲気を楽しむ「ナイトガーデン」も開催。ほのかな灯りに照らされて花のシルエットがぼんやりと浮かび、昼間とは違う幻想的な世界が広がります。全体的にかなり暗いので、五感をフルに生かしながらのガーデン鑑賞と星空も同時に楽しめるんです!
ゲート付近の売店ではドラマで使われたエプロンや帽子、オリジナルグッズのほか、園内で栽培されているのと同品種のものも含め、多品種の苗木販売も行っています。
富良野の大自然のなか、穏やかでやさしいくつろぎ満ちた風のガーデン。心癒やされるひと時を楽しんでみませんか。
スマートポイント
- 訪れるたびに違う花風景が楽しめるので、何度でも訪れたい! 2回以上行くなら年間パスポート(1,500円)を購入するのがお得。帰りにホテル内の温泉で日帰り入浴を楽しむのも快適です。
- ゲートを入ってすぐの「今日咲いているお花」掲示板で花の写真・名前をチェックしていくとより楽しめます。ゲート横の売店で「風のガーデン 貞三先生の花言葉356篇」(花図鑑)を入手してから行くのもオススメ。
- 施設内売店のほか、ホテル建物前の「富良野・ドラマ館」でもドラマオリジナルグッズを販売。よそにはないお土産として喜ばれますよ!
ライターのおすすめ
ガーデン内ではライブや押し花教室などのイベントが開催されることも。新富良野プリンスホテルのウェブサイトに情報掲載されるのでチェックしてみましょう。
石渡裕美
東京下町から札幌に移住して早20年。北海道LOVE、特に日高・十勝・函館が大好きです。
INFORMATION
スポット名 | 風のガーデン |
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住所 | 北海道富良野市中御料 新富良野プリンスホテル敷地内 |
ジャンル | ガーデン |
電話番号 | 0167-22-1111(ホテル代表) |
料金 | 入場料:大人800円、小学生500円 |
営業時間 | 午前8時~午後5時 7月1日~8月31日午前6時30分~午後5時30分 9月20日以降は午前8時~午後4時 (最終受付閉園30分前) |
定休日 | 開園期間中は無休(4月下旬~10月中旬のみ開園) |
駐車場 | あり(新富良野プリンスホテル) |
備考 | HP:https://www.princehotels.co.jp/shinfurano/facility/kaze_no_garden_2022/
※ナイトガーデンは6月中旬~8月末、午前8時~午後8時(最終受付は午後7時30分)。ただし日没時間による点灯時間の変動あり |
地図 | 43.3247467 |