クセになるあっさりラーメン
「朝ラー」の元祖・まるひら

メニューは醤油と塩のみ。その潔さが実力店の証

釧路ラーメンを代表する老舗として、地元の人々から絶大の信頼を受けている「まるひら」。駅から車で10分ほど、旧市街の静かな場所にありながら、途絶えることのない客足が、その人気ぶりを表しています。

メニューは、創業の1959（昭和34）年から、正油と塩、２種類のラーメンのみ。その潔さにも店の自信と実力が感じられます。先代たちが作り続けてきた味を、いまは四代目の店主である平野正夫さんが守っています。
どちらの味も甲乙つけがたいおいしさですが、釧路ラーメンの老舗とくれば、まずは正油ラーメン（650円）を味わいたいところ。多くの人をトリコにする、実力派の味。注文するだけでも、胸が高まりますね。

なみなみに盛られたスープはあっさり！　クセになる味

運ばれてきたラーメンは、丼の際までなみなみとスープが盛られています。そのスープの多さは、麺が見えないだけでなく、チャーシューなどの具材までしっかり浸かっているほど。このなみなみのスープの量には、店主の「旨いスープをたっぷり味わってほしい」という心意気があらわれています。

かつお節をメインに、じっくり丸一日かけて仕込んだスープは、濁りのないすっきりとした味わいが楽しめます。日本人の心をほっと癒してくれるような「和」の味に、ついついレンゲがすすみます。

そのやさしいおいしさに、すっかり飲み干すお客さんが多いだけでなく、「このスープ、持って帰りたい！」と懇願する人もいるほど。後をひくこの味わいに、ハマってしまうこと間違いなしなのです。

細麺のコシとチャーシューの旨みで気づけば完食です！

あっさりのスープに合わせるのは、細いちぢれ麺。スープの旨みがしっかり絡みながらも、ツルツルとのど越しがよいのが特徴です。たっぷりのスープのなかで麺を泳がせながら食べるのも楽しいですね。

豚のもも肉を使ったチャーシューは、少し厚めにスライスしてあり、歯ごたえもまた美味です。しっかり１時間ほど生醤油で煮込んで仕上げてあり、上品な薄味で噛むほどに肉の旨みがしみ出してきます。

コリコリ歯ごたえのよいメンマも、シャキシャキとした刻みネギも、シンプルなトッピングはどれも、スープや麺の味を引き立てていますよ。バランスのとれた味わいで、するするとスープまでもが胃に収まり、気づけば完食しているほどのおいしさ。
食後も「もっと食べたい！」という気持ちにさせられる人も多いようで、常連さんは大盛り（＋100円）や特大盛り（＋200）を頼む人がほとんど。ラーメン好きならぜひ盛りを多くしてみては？

朝ラーの元祖。朝から食べたい爽やかさ

クドさのない、あっさりとした味なので、時間を問わずさらさらといただけるのも、この店のラーメンの特徴。普通、「朝からラーメン」と聞けば、なんとなく胃に重そうですが、「まるひら」ならその常識も覆ります。

実際、「朝ラー」で知られるれるこの店には、オープンの午前９時半から、さっそくお客さんがやってきて、しっかり一杯を堪能していくのです。その表情は、みんなニコニコと満足気。

地元のお客さんはもちろん、評判を聞きつけた観光客が全国各地からこの店にやってきます。なかには遠く九州から、何度も足を運ぶお客さんも。変わらぬ味を守り続ける、あっさり味のラーメンは旨さも魅力もたっぷり！　きっとあなたもそのおいしさに心を奪われてしまいますよ。