運河のすぐそばに、小樽出抜小路(でぬきこうじ)というにぎやかな一角があります。
目印は、昔使われていた火の見やぐらを模したシンボルタワー。
上まで登ると港や運河が一望できるので、お時間のある方はぜひどうぞ。
出抜小路には、海鮮料理やジンギスカン、スイーツの店など15軒ほどが並んでいます。
このなかに、海鮮丼の人気店、海鮮食堂澤崎水産があります。
自社工場で加工した自家製イクラや、朝ゆでのカニなど、とにかく鮮度のよい食材が堪能できるため、全国からリピーターが訪れるお店です。
澤崎水産は約40年前に根室で創業した水産会社で、北海道産のカニやイクラ、ホタテ、ウニなどを産地から直接買い付け、加工して全国に販売。
現在は、工場を小樽に移転して営業中です。
グルメ
2016.01.20
カニ屋40年、水産会社が営む
鮮度が自慢の海鮮食堂澤崎水産
writer : 石田 美恵
「うちの海鮮をおいしく食べてほしいから」
現在、店は出抜小路内に3店舗あり、食堂は1号店と3号店です。
ご主人の澤崎千春さんがモクモクと作業中。
澤崎さんは北方領土の一つ、国後(くなしり)島の出身です。
母親の実家が国後の漁師で、小さなころから海の幸に囲まれて育ったそうです。
なぜ食堂を始めようと思ったのか聞いてみると「うちの商品をおいしく食べられる食堂が北海道になかったから」とのこと。
「本業は水産会社だから、食堂はオマケなんだよ」と言いますが食堂開店からすでに20年が過ぎ、全国からファンが通うようなりました。
具材の下から、また具材! うれしい驚きの海鮮丼
店の一番人気はこちら、特選ちらし丼です。
澤崎さんが手際よくイクラをのせていきます。
カニ、イクラ、ウニ、甘エビ、トビッコ、サーモン、ホタテが美しく輝きます。
味噌椀付きで2,800円。写真はホタテの稚貝のおつゆ(味噌汁)です。
プラス300円で、上のウニにレベルアップもできます。
食べ進んでいくと、下からさらにホタテが登場!
貝柱のサクッとした歯触りが、鮮度の良さを伝えてくれます。
「具材が下に重なっている海鮮丼も珍しいでしょ」と澤崎さん。
丼があまり大きくないので、量が少ないかな?
と思いきや、具材がたっぷりなので食べごたえ充分。
そのほかの海鮮丼もおいしそう。
具材の組み合わせやバランスは、お好みで変更可能です。
「初めて○○食べられました」の声多数
店の壁には、旬のお品書きとともにお客さんが書いたコメントがたくさん貼ってあります。
なかには「いままで○○が苦手でしたが、おいしくいただきました」というコメントも。
澤崎さんは、新鮮な海鮮は、アレルギーがない限りほとんどの人が「何でもおいしく食べられます」と言います。
この日もウニが食べられない、というお客さんが道東の浜中産エゾバフンウニを味見して「おいしい!」と驚いていました。
少し怖そうな外見の澤崎さんですが、カウンターでの澤崎さんとの楽しい会話が、この店のもう一つの魅力です。
このとおり写真撮影も気さくにOK。
もし苦手な海鮮がある方は、澤崎さんに相談してみてください。
驚きの発見があるかもしれません。
スマートポイント
- 店で食べる時間がない方は、テイクアウトの海鮮弁当もあります。札幌へ向かう高速バスの中で食べるお客さんが多いそうです。
- 澤崎水産は、札幌の狸小路4丁目にもあり、こちらは息子さんが切り盛りしています。小樽と同じ新鮮な素材を使った海鮮丼が食べられます。
- 澤崎水産で扱っている商品はすべて全国発送可能。インターネット販売はしていないので、店で食べて気に入ったものはその場で注文しましょう。
ライターのおすすめ
イクラやウニ、貝類が食べられない…と思っていた方も、新鮮で質のよいものならおいしく食べられることがあります。もし克服したいと思っていたら、澤崎水産でお試しください。食べず嫌いはもったいないですから。
石田 美恵
札幌出身。料理本編集者として東京の出版社に勤めたのち札幌にUターン。海藻と羊肉、鮭、お寿司が好きです。
INFORMATION
スポット名 | 海鮮食堂澤崎水産 |
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住所 | 北海道小樽市色内1丁目1小樽出抜小路 |
ジャンル | 海鮮料理 |
電話番号 | 0134-23-2112 |
料金 | 2,000円〜3,000円 |
営業時間 | 午前11時〜午後8時00分 |
定休日 | 夏期(5〜10月)無休、冬期(11月〜4月)木曜日 |
駐車場 | なし |
備考 | HP : http://www.otaru-denuki.com/shoplist.html |
地図 | 43.197347843155505 |