中心部の花園から徒歩圏内。子連れで楽しめる小樽公園
数多くの飲食店が点在し、小樽の繁華街として知られる花園。その花園にある花園十字街から、国道5号線を越えて公園通の坂道を上がって行くと、明治時代に開園した古い歴史のある小樽公園に出ます。
ここは、小樽の「市の花」に指定されているツツジで有名ですが、北海道特有の桜であるエゾヤマザクラやソメイヨシノなど、約900本の桜の木があり、例年5月上旬~中旬頃には花見客でにぎわいます。
提供写真:小樽観光協会
ここにはかつて、観覧車やフラワーカップなどの子ども用動力遊具を設置するほか、小動物もいる「こどもの国」がありました。
「こどもの国」は平成18年に閉園しましたが、その後、「こどもの国ゾーン」として整備されました。現在は、固定されていますが、フラワーカップのほか、滑り台やブランコ、ジャングルジムなど、カラフルな遊具があるので、親子連れの方は、ぜひ寄ってみてください。
海を見下ろす高台にある手宮公園は、奥の緑化植物園もぜひ!
エゾヤマザクラやソメイヨシノなど桜の木は約700本。その濃淡さまざまな花のピンクの上に空の青、眼下には石狩湾の青と、タイミングによっては、対岸に見える山の残雪の白のコントラストが美しい絶景も。
それが、小樽市総合博物館本館の裏手の小高い丘にある手宮公園です。
この公園の東隣には、毎年4月29日に開園する「手宮緑化植物園」がありますが、そこの眺めがすばらしいのひとことなのです。実は、前掲の写真2点も、この植物園の桜を撮ったもの。
植物園内の標高70mの地点には、「小樽市重要眺望地点」のプレートがあって、撮影スポットになっています。曇っていても、桜と海と、海の向こうの残雪の見える山というのは、風情がありますね。
提供写真:小樽観光協会
港を望む水天宮では、桜といっしょに歴史的建造物を見て!
花園からのルートでも道幅の狭い急坂をのぼって行きますが、運河沿いの観光エリアの堺町から見ると、崖の上。花園と港や運河の間の高台にある水天宮は、間近に小樽港を見下ろす桜の名所として人気の高い神社です。
提供写真:小樽観光協会
水天宮がまつられたのは、幕末の1859(安政6)年で、現在の本殿等が建てられたのは1919(大正8)年。この建物の特徴は、本殿と中殿、拝殿が連結する「権現造り」と呼ばれる建築様式であること。緑色の屋根は銅板葺き。草が萌える季節は地面と色がおそろいになり、きれいです。水天宮の建物のうち、本殿と拝殿は小樽市の歴史的建造物に指定されています。
提供写真:小樽観光協会
広げた枝という枝に花が咲き誇る桜の木々。その向こうには、まだうっすらと白い雪を残した山。神社ならではの厳かさと美しい眺めがみごとに一体化している特別なスポットです。
広大な敷地に3,000本の桜が咲く長橋なえぼ公園
約31ヘクタールと広大な敷地には小川が流れ、約5,000本の樹木のうち、約3,000本を占めるのがエゾヤマザクラ。
観光地としてはこれまでにご紹介した3カ所ほどの知名度はありませんが、地元で古くから桜の名所として知られているのが長橋なえぼ公園です。桜の間に白樺も混じる、北海道らしい風景を楽しんでください。
提供写真:小樽観光協会
特徴的なのは、明治、大正、昭和、平成と、桜が時代ごとにエリア分けされていること。また、ここはかつて造林のための苗畑だった場所を整備して森林公園としたため、野鳥が多いことでも有名です。天然記念物のクマゲラが見られることもあるので、バードウォッチング愛好家にはとくにおすすめしたいスポットです。
みなさんには、小樽は花見のスポットというイメージがないかもしれませんが、海と桜が楽しめるのは坂の街ならでは。ぜひ一度、見に来てください!