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観光観光

2017.07.12

椅子の美に浸るコレクション館
チェアーズ・ギャラリー

writer : 金子 美里

珍しい椅子を展示
コレクション館 チェアーズ・ギャラリーは、国内はもちろん世界でも珍しい椅子を展示するギャラリー。レンガ造りの古い蔵を利用したギャラリーでは、椅子の収集家として知られる織田憲嗣さんのコレクションを間近で楽しめ、デザイン家具好きの間では人気の名所です。
外観
「家具の街」といわれる旭川市らしい、個性的なギャラリー。レトロな蔵の雰囲気も味わいながら、おしゃれで、かわいくて、ユニークな椅子の世界にどっぷり浸っちゃいましょう!

歴史的建造物の倉庫に囲まれてタイムトリップ気分を味わう

JR旭川駅南口から歩いて5分ほど、宮下通沿いにレトロで味わい深い倉庫群があります。「蔵囲夢(くらいむ)」と名付けられたこのエリアには、旭川村の開村直後である、1900年から1930年の間に、地元産のレンガで建てられた倉庫が6棟並んでいます。これらの倉庫は、1898(明治31)年創業の上川倉庫が穀物倉庫として使っていたもの。国の歴史的建造物にもなっているこの場所では、旭川の街ができたばかりの頃の雰囲気を味わえちゃいます。
外観2
このエリア内、古い倉庫に囲まれた小路を進んだ奥の方に、椅子を展示する珍しいギャラリー「コレクション館 チェアーズ・ギャラリー」があります。
看板
旭川市の地ビールが味わえるレストランや、家具デザイン会社の事務所に利用されている趣きある倉庫を眺めながら歩いていると、なんだかタイムスリップしたような気持になってきますよ。
出入り口
時間の旅をちょっぴり楽しんだら、今度はギャラリーの扉を開けて、めくるめく椅子の世界への旅に出かけちゃいましょう!

シンプルで広々とした倉庫内で世界の椅子と出合う

約67坪ある3号棟倉庫を利用したギャラリーには、大きさもデザインもバラエティー豊かな椅子たちが、展示替えをしながら常に30~50脚ほど並べられています。
イス
展示されているのは、どれも椅子コレクターである織田憲嗣さんが所蔵するもの。北欧を中心に、織田さん自身が世界中から集めた椅子は1,300脚を超えていて、個人の所蔵数としては世界一だというから驚きですね!
天井の高い広々した空間
天井の高い広々した空間に、ごくごくシンプルに椅子が展示されているので、そのフォルムや質感、デザインのディティールなど、じっくり眺めて、一つひとつの「作品」と向き合える雰囲気がありますよ。触ることこそできませんが、一脚一脚間近で見られるうえに、撮影も自由なので、とくに家具好きにはたまらないギャラリーです。

身近な家具の未知な世界にドキドキ!

一口に椅子といっても、材質、形状、座り心地などなど、千差万別。ギャラリーに展示されているものも、実にバラエティー豊かで見る人を飽きさせません。
いかにも椅子
「いかにも椅子!」というスタンダードな一脚。色あせた革から、長年大切に使われてきたことが感じられますね。
女性のボディをモチーフ
女性の豊満なボディーをモチーフにした丸みのあるデザイン。作った人の意図を詮索したくなっちゃいます。
植物みたいなデザイン
「一体どうやって座るのだろう?」と楽しくなっちゃう複雑な形の椅子。まるで植物みたいなデザインが印象的です。
逆にシンプル
こちらは、逆にシンプル過ぎて、どう座ったらいいか頭を悩ませちゃいますね。奥深い椅子の世界にふれていると、ワクワクしてきますね。
椅子は身近な家具でもあるだけに、家のこんな場所に置きたい、こんなとき使いたい、こんなふうに座ってみたいなどなど、いろいろな思いを巡らせて鑑賞してみるのも楽しいですよ。
椅子そのものだけじゃなく
椅子そのものだけでなく、模型や家具づくりの道具、デザイン画などなど、多角的に魅力を紹介してくれるのもうれしいですね。

ひと休みスペースで、お絵かきしたり学んだり

展示スペースの隣には、椅子に座ってひと休みできるスペースも用意されています。テーブルの上には、カラフルなペンとノートが用意されていて、ギャラリーを訪れた感想や、今の気持ちなどを絵や言葉で自由に書き込むこともできます。
家具に関する書籍
また、デザインや家具に関する書籍も置かれているので、椅子やデザイン家具の世界をさらに深く知るのもいいですね。
国の文化財
国の文化財にも指定されている、落ち着いたレンガ倉庫で、旭川市の歴史にふれながら、さまざまな椅子を鑑賞できるコレクション館 チェアーズ・ギャラリー。この個性的なギャラリーで、あなたも魅惑の椅子ワールドに浸ちゃいましょう!

スマートポイント

  • そばには旭川の地ビールが味わえるレストラン「大雪地ビール館」があるほか、地元のデザイナーや市民が作った作品などを展示する「デザインギャラリー」(入館無料)もあります。
  • 入館は無料。JR旭川駅からのアクセスもいいので、ちょっとした空き時間などに気軽に立ち寄れるのもうれしいですね。
  • 旭川市に隣接する東川町では、2016年10月に開設した「東川町文化交流センター」で、織田さんのコレクションを常設展示。もっといろいろな椅子を見てみたい人は東川町へ。

ライターのおすすめ

このギャラリーがある「蔵囲夢」のエリアは、建物から歴史の香りが漂ってきて歩いているだけでも楽しいです。近くには広い公園や古い石畳の道を残した道路もあるので、周囲を散策するのもオススメです。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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