函館山山頂展望台に立てば……
すぐ手が届きそうな近さで輝きを放つ、無数の「光の宝石」。函館山の夜景は、ミシュラン旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」改訂第2版で三つ星を獲得!最近は「行ってよかった夜景TOP20」(旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」発表)でナンバーワンにも選出され「最も印象的な夜景」(JTBアンケート)でも国内トップになるなど、「何度でも見たくなる…」「絵ハガキを見るよりも美しい」と絶賛され、見た人々の心をとらえて離しません。
エキゾチックな街を展望するなら「ひる山」へどうぞ!
市内の雄大な眺望を楽しむのなら、明るいうちに山頂(標高334m)へ上りましょう。市街地を中心に見える2つの海。晴天の日は、右の津軽海峡の向こうに青森県の下北半島が大きく見えます。
左の函館港はその形が「巴」(ともえ)に似ているので別名「巴港」とも呼ばれ、市章にも「巴」を採用しています。長崎・横浜と共に開港し、いち早く外国の文化が入った街・函館。山裾に集中する各国の教会や歴史的建造物を眺めながら異国情緒を味わうのもまた格別です。
地図や写真から消えた?函館山
函館山は明治28年以降、日露戦争を想定し津軽海峡を守るための要塞でした。終戦までのおよそ50年間は一般市民の立ち入りは許されず、当時は函館山の撮影はもちろん模写も禁止されていたのです。
その間に函館山の自然が保護され、現在は約600種の植物や150種の野鳥観察が楽しめる絶好のハイキングコースに生まれ変わり、「函館山と砲台跡」として北海道遺産にも選定されています。
啄木ファン必見!啄木も眠る函館山といえば…
啄木ファンにとって聖地ともいえる場所が、函館山の南から津軽海峡に突き出す「立待岬」。下北・津軽半島や汐首岬を眺めるビューポイントでもあります。
岬に向かう途中には「石川啄木一族の墓」があり、墓石には有名な「東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたはむる」の詩があり、裏には「俺は函館で死にたいように思う」という義弟の宮崎郁雨に宛てた手紙の一部が刻まれ、命日には全国からファンがお墓参りに来ています。