大通公園の東端から、威風堂々とした姿で都心を見守る札幌市資料館。札幌軟石で造られた2階建ての洋館は、1973年まで裁判所として使われていました。現在は、当時の建物をそのまま利用し、館内で戦前の裁判風景を再現したり札幌の歴史などを紹介しています。
また、2階の部屋をアートスペースとしても活用。2014年の札幌国際芸術祭の時には、会場として重要な役割を果たし以後、新しい芸術を発信する拠点としての顔も持つようになりました。
札幌軟石を利用した重厚な建築物
札幌市資料館は、1926(大正15)年に国の命によって札幌控訴院として建てられました。堂々とした雰囲気を醸し出す外壁には、札幌の石山地区から切り出した札幌軟石を使用。まちの歴史展示室では、軟石の特徴や歴史などを学べます。
また、この建物は、歴史を伝える貴重な財産であるとして、1997年に北海道では初となる有形文化財に登録されました。壮麗で趣き深い建物の中に入って、その素晴らしさを体感しよう。
大通公園観光とセットで楽しむ
大通公園は札幌を観光するなら必ず訪れる鉄板のスポット。札幌市資料館は、大通公園の西端、大通西13丁目に位置しており、公園散歩の途中に立ち寄るのにも最適です。入場無料なので気軽にお手洗いを利用したり、館内のカフェでひと休みするのもOK。さっぽろ雪まつりなど、大通公園を会場に開かれるイベントの際にも気軽に利用したい。
多彩な展示室で昔と今を感じよう
裁判所として誕生した札幌市資料館は、大小の部屋を利用してさまざまな展示を行っています。中心となるのは、刑事法廷展示室。大正時代の裁判を再現しており、裁判所が戦前・戦後でどう変化したかも学べます。ほかに、札幌ゆかりのイラストレーター・おおば比呂司の記念室や札幌の歴史を紹介するまちの歴史展示室も。2014年の札幌国際芸術祭以降は、アートの拠点にもなり、歴史的建造物の中で、現代作家の興味深い作品を感じてみよう。
※こちらは、公開日が2016年2月11日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。