国立公園としては日本最大、「大雪山国立公園」内に位置している「層雲峡(そううんきょう)」。周囲は2,000m級の山々に囲まれ、川沿いに約24kmもつづく峡谷が美しい。四季によって、ガラリと表情を変える渓谷美を一目みようと、一年中たくさんの人が訪れる人気観光地となっています。また、北海道有数の温泉地でもあり、大小約15件の温泉宿が立ち並びます。旭川市から北見市をつなぐ国道39号線沿いに面しており、道央方面〜道北方面へ旅行の際には外せない観光スポットなのです。
美しい峡谷風景と日本一早い紅葉
層雲峡の代名詞でもある峡谷風景。その荒々しく切り立った景観は、いまから約3万年前、大雪山の噴火により形成されたもの。長い年月をかけ、草木が凝灰岩を覆い、なんとも美しい自然景観をつくり出しています。とくに秋は”日本一早い紅葉”が見られると有名で、麓では10月中旬頃から、温泉街からロープウェイやリフトに乗り「黒岳」へ向かうと、早くも9月から見ごろを迎えます。峡谷を取り巻く四季の美しさは、まさにグランドキャニオンならぬ”ホッカイドウキャニオン”と呼ぶにふさわしい場所なのです。
大迫力! 落差約100mの2本の滝
「層雲峡」の名前は、かつてこの地がアイヌ語で「ソウウンベツ(滝の多い川)」と呼ばれていたことに由来しています。現在でも大小いくつもの滝が流れているのですが、中でも見どころは「日本の滝百選」にも選ばれている「銀河の滝」と「流星の滝」。断崖絶壁から流れ落ちる落差約100mの滝は大迫力。国道39号線に入口案内の看板も立っているのでわかりやすく、駐車場も綺麗に整備されています。
また、駐車場背後にある斜面を登ると、「双爆台」と呼ばれる展望台があり、2つの滝を同時に眺めることもできるのです。
冬の一大イベント「氷瀑まつり」
層雲峡温泉はカナダの山岳リゾートをモデルに整備されており、欧米風のオシャレな雰囲気を醸し出している温泉街。その温泉街をベースに、冬〜春の長いスキーシーズンや、残雪を眺める夏の登山、日本一早い秋の紅葉、そしていよいよ冬になると一大イベントの「氷瀑まつり」の開催です。流れる滝は凍りつき「氷瀑」となり、7色の光が氷の建造物を照らし、幻想的な光景を作り出します。
もちろん宿では質の良い温泉にゆっくりと浸かりましょう。大雪山の麓「層雲峡」の大自然は懐が広いのです。
※こちらは、公開日が2016年4月7日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。