札幌市の東の郊外にある北海道開拓の村は、明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の歴史堤建造物を、移築復元・再現した珍しい野外博物館です。54ヘクタールの広大な敷地は、市街地、漁村、山村、農村の四つのエリアに分かれ、ひとつの村を形成しています。点在する建造物は52棟。屯田兵が暮らした屯田兵屋から、鰊番屋や商家や庁舎までさまざまな建物が立ち並びます。内部も見学できるので、木造建築の美しさや昔の仕事道具など、リアルに当時の暮らしが感じられるスポットです。
ここを巡れば北海道の歴史が見える
村内には、明治開拓期の貴重な木造建築から、経済発展期に建てられた石造りや木造の洋風建築など、建物好きにはたまらない歴史的建造物が52棟。「居抜き展示」と呼ばれる、建物内部の調度品や仕事道具なども当時を再現したユニークな展示方法が特徴。建物の多くは内部見学もできるので、まさに開拓期から、大正、昭和初期まで北海道が発展していった時代の暮らしをのぞき見ているかのようです。
ニシン漁の繁栄しのぶ鰊番屋
全国から開拓のために人々が入植し、一気に発展をとげた北海道。急速な経済・文化の発展を、建造物に見ることができます。その代表格が、ニシン漁で栄えた小樽で「ニシン大尽」と呼ばれた青山家の鰊番屋・旧青山家漁家住宅です。豪華な造りは見応え十分。当時の栄華がしのばれます。そのほか、馬車の駅逓の役割から、宿泊、郵便まで幅広い役割を担っていた駅逓所(えきていしょ)や馬車鉄道の運行など、北海道特有の文化や歴史を知る建造物が多数点在しています。
イベントや実演も多彩な野外博物館
イベントや実演が多いのも北海道開拓の村の特徴です。伝統遊具づくりなどが連日行われているほか、大道芸人や畳職人などの実演、季節の伝統行事も多く、公式サイトに随時掲載されるので、タイミングがあえばぜひ体験を。また村内には無料ガイドもいるので気軽に利用を。早足でも見学には1〜2時間かかりますが、開拓時代の北海道に迷いこんだような気分を味わえる、臨場感あふれる野外博物館なのです。
※こちらは、公開日が2016年9月27日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。