港町函館は、実は坂の街でもあります。海側から、函館山へ目を向けると、まっすぐな坂道が、いくつも伸びているのに気が付くはずです。元町界隈から函館どつく近辺まで、その数なんと19本! それぞれに名前も付いていて、なかにはロケ地として有名な八幡坂(はちまんざか)も。函館の坂の特徴は、直線であること。そのため、海までさえぎるもののないの景色を楽しめます。坂の頂上から振り返れば、歴史を感じさせる街並みと、爽快な海の風景。いろいろな坂を上って、爽やかな眺めを堪能しよう。
歴史から生まれたまっすぐな坂道
函館山の麓からのびる坂は、道幅が広くて直線を描くものばかり。そのため、海までをまっすぐに見下ろせる、開放的な景色が楽しめます。この特徴は、街の歴史から生み出されました。過去、何度も大火に見舞われた函館。その経験を活かして、逃げやすく、延焼を防ぐ広くまっすぐな道路を整備したのです。悲しい記憶ではありますが、そのおかげで、さえぎるものなく港を見下ろせる、爽快な風景を楽しめるようになったのですね。
日本一訪れたい坂・八幡坂は函館に
函館の坂の素晴らしさは、全国区。とくに有名なのは八幡坂です。坂から見下ろすと、函館湾がまっすぐに見渡せ、海に浮かぶ摩周丸の向こうに、函館市街も眺められます。その美しさから、日本経済新聞のなんでもランキングで「訪れたい坂NO.1」を獲得。映画やドラマなどのロケ地としても使われます。さらに、日本の道百選に選ばれた大三坂、市内を一望できる南部坂などなど、どの坂からの風景も見ごたえ十分。また夜景もロマンチックです。いろいろ巡って、自分好みの景色を探してみてね。
レトロな街と坂の景色を楽しもう
坂の多いエリアは、海に近く、街の発展がはじまった場所とも重なります。そのため、時代を感じさせる建物が多く、坂の上から、海とレトロな街並みを一緒に堪能できるのも魅力です。江戸時代末期から、国際貿易港として発展してきた函館。そのため、元町一帯は、教会や旧イギリス領事館など、洋風でハイカラな建物が目を引きます。一方、函館どつくに近い大町や弥生町の坂は、石垣などどこか和を感じさせる落ち着いた雰囲気。撮影ポイントもたくさんある函館の坂。のんびり巡れば、一緒に街散策も楽しめるスポットです。
※こちらは、公開日が2016年6月5日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。