梅田の隣街・中津エリアにある、ショップカードやイベントのDM類、フリーペーパーなどを印刷する「レトロ印刷JAM」。一般的な印刷会社と異なり、印刷工場のほかにレトロ印刷JAMで製造したグッズを販売するスペースや、気軽に立ち寄って作業ができるワークスペースを完備している。週末や祝日ともなるとワークスペースは、クリエイターたちで大賑わい。日々、レトロJAMの印刷物やオリジナルのシルクスクリーンキットで新な作品が誕生している。もちろん、クリエイターじゃなくても、シルクスクリーンや缶バッチ作りなどが体験できるので、手作りお土産作りに挑戦してみよう。
関西おもしろ情報
2016.07.22
遊べる印刷会社に潜入!
レトロ印刷JAMでシルク体験
writer : フジマキユウコ
当日飛び込み利用もOK!懐深きワークスペース
白い外観、白い看板、ドアの赤い取っ手が目印。地下鉄御堂筋線の中津駅から10分ほど歩くとレトロ印刷JAMに到着する。
広々とした1階フロアにある大きな作業台が並ぶワークスペース。平日なら予約なしでも利用できるが、週末や祝日は予約がベター。大阪をはじめ、全国からクリエイターが集まり作業するそう。また、2016年8月1日から1階フロアを大幅にリニューアル。ワークスペースもさらにパワーアップし、より作業がしやすく楽しい環境に整えられるとのこと。利用料は1日パス500円(当日のみ有効)、年間パス3000円(特典付き)とリーズナブル。
観光客も来店時に利用できる印刷を使ったモノ作りを体験
せっかくレトロ印刷JAMに来たのなら、予約なしでもすぐに楽しめるモノ作りに挑戦しよう。
まずは、1回100円で利用できる缶バッチ作りから。自分で描いたイラストや文字、店内に置かれた印刷物などを切り取り、ベースとなる缶バッチ、フィルムとともにマシーンにセット。
ガチャンとレバーを引くとオリジナル缶バッチの出来上がり。
続いて電解マーキングは、ステンレス製の食器(店頭で販売、持参OK)に、文字やイラストを印刷できる。版は店頭で発注可能(1188円~)。
シルクスクリーンキット「SURIMACCA」がイチオシ!
レトロ印刷JAMがクラウドファンディングで資金を集め、製品化したオリジナルのシルクスクリーンキット「SURIMACCA(7560円)」はご存知?2016年6月の発売以来、ポップなルックスとブロックみたいなパーツを組み合わせて、大小さまざまなサイズのフレームを簡単に作れると評判に。版はレトロ印刷JAMの店頭や、ネットでも注文できる。SURIMACCAがあれば、誰でも簡単にシルクスクリーンが自宅で楽しめるのだ。大阪みやげとはいかないが、大阪から世界に羽ばたく(実際、台湾店もオープン!)レトロ印刷JAMが考案したシルクスクリーンキット、一家に一台いかがだろう。
使って納得!「SURIMACCA」を実際に使ってみよう
SURIMACCAはワークスペースでも利用できる。描いた絵をスタッフに渡すと100秒ほどで製版(972円~)してくれる。今回はスタッフが描いた恐竜の版を借りて体験。
使い方は、カラフルなフレームのパーツを版のサイズに合わせで組み、
ゴムを使って版をフレームに装着しローラーで仕上げる。
SURIMACCAホルダー(6480円)を使い、フレームと机を固定。版にインクをのせ、スキージーでゆっくりと色を落としていく。
版を上げると恐竜がトートバッグに印刷されている。実際に体験してみるとスキージーの速さや角度などコツがいるみたい。
私が印刷した恐竜は尻尾がギリギリのところで切れてしまった。
インクはレトロ印刷JAMとターナー色彩が共同開発した特殊なもの。ドライヤーを当てるなど、簡単に定着できる。
店頭で購入できるランチバッグ280円~、トートバッグ100円~、Tシャツ(大人)800円~などに印刷してみては。
その他、レトロ印刷JAMならではの取り組みをお勉強!
1階フロアに入ると、まず目に飛び込んでくるのがこちら。「JAM置き」と呼ばれ、レトロ印刷JAMでフライヤーや名刺などを発注すると、印刷サンプルとして専用のスペースに置かれるという仕組み。大阪のみならず、全国のお店やイベントのチラシなどがズラリと揃う。
また、同じくレトロ印刷JAMを利用して作られたポストカードやZINEなどは、申し込むと10部だけ買い取りで販売してくれる。こちらのスペースは、クリエイターたちの作品が入れ替わりながら並ぶ。
おみやげやプレゼントに作品を買って帰るのもオススメ。感性で選ぼう。
さらに、レトロ印刷JAMのシルクスクリーン製版サービスを利用して制作した作品は店頭で委託販売もしてくれる。商品は1部からでもOKなんだとか。
個性的なTシャツや使い勝手のいいバッグ類など、他の店ではあまり出会うことのないお気に入りが見つかるかも。
そもそもレトロ印刷JAMって?
孔版印刷の多色刷りを採用し、「ズレる・カスれる・インクが落ちる」といった印刷業界でタブー視されていたことを逆手に取り、個性的な印刷物を次々と世に送り出す印刷会社。孔版印刷とは、穴の空いた版からインキを通して転写し印刷する方法のこと。味のある印刷物は、今や全国で愛されている。“印刷と遊ぶ・印刷で遊ぶ”をモットーに進化を続けている。
バインダーに閉じられた印刷見本(700円)も素敵。
レトロ印刷JAMのこと、印刷での遊び方などが書かれた書籍も。
東京の調布市で店舗の運営、著書の執筆・編集、イベント企画・制作などの事業を展開する「手紙社」とコラボしたイベント「印刷ピクニック」なども開催。ワークショップや工場見学など盛りだくさんな催しでクリエイティブな女性から支持されている。
スマートポイント
- 印刷会社のお店でいろいろ楽しめるなんて、レトロ印刷JAMくらい。作家さんの作品を買いに行くだけじゃなく、まずはお気に入りの写真や雑誌のキリヌキを持って、1回100円の缶バッチ作りからレッツ・トライ。
- 海外初出店となる台湾でレトロ印刷JAMの店舗がオープン。それに伴い10部買取り販売が台湾でも実現可能に。JAMをキッカケにあなたの作品が台湾で販売されるチャンス!台湾デビュー目指して制作してみては?
- 2016年8月1日から発売されるワークスペースの年間パス3000円は、シルクスクリーンの製版Sサイズが1枚付く特典が!大阪に来た際は、テーマパーク感覚でJAMを利用して(週末や祝日など休暇は要予約)。
ライターのおすすめ
大阪旅行の記念に、一生心に残るオリジナルグッズの制作はいかが?思い出のワンシーンをイラストや文字に込めて、シルクでカタチにしてみよう。友だちとお揃いのバッグやTシャツなどみんなでワイワイ作ってみて。
フジマキユウコ
大阪の某ディープスポット出身、アラサ―編集・ライター。新しいスポットよりも珍しいスポットに飛びつく傾向がある。
INFORMATION
スポット名 | レトロ印刷JAM |
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住所 | 大阪府大阪市北区豊崎6-6-23 |
電話番号 | 06-6225-8186 |
料金 | ワークスペース1日500円、年間パス3000円※2016年8月1日から |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 年末年始 |
駐車場 | なし |
備考 | HP : http://jam-p.com/ |