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グルメグルメ

2020.02.06

気軽にたのしむ現代版茶道
お茶と器の店「wad」

writer : 並河智子

きれいな店内
心斎橋から歩いて5分ほどのところにあるギャラリー&カフェ「wad」。店名の由来は「和道」からきています。茶道を現代的にアレンジし、店主が一杯ずつ丁寧に入れた日本茶をゆったりと楽しむことができます。使う器は、金継ぎ師でもある店主が工房やギャラリーに足を運び、厳選して選んだ作家さんの器たち。日常的な「お茶」を、ちょっと特別な空間と飲み方で楽しむお店です。

暑い季節にぴったり、さわやかな冷茶

カウンターでお茶入れる
客席からは、カウンターでお茶を淹れている様子を見ることができ、その模様も新鮮。まずは夏場におすすめという冷茶を頼みました。お茶の葉をブラインダーで細かくしてから湯で出すことで、しっかりお茶の味わいが出るのです。ガラスのピッチャーにはたっぷりの氷が入れられてスタンバイ。
夏摘み緑茶
夏摘み緑茶は、夏の暑い時期に収穫した茶葉を使用したお茶。グラスに入った丸い氷がなんともかわいらしく、見ているだけで涼しさを届けてくれます。キリっと爽やかな味わいの冷たい緑茶は、ふだん何気なく飲んでいるお茶とはまったく違った飲み心地。たっぷりコップ2杯分はあるのも嬉しいです。

4段階で楽しめる、かぶせ煎茶

温かいお茶
続いて温かいお茶から一品。太陽の光を1週間前後さえぎって新芽を育てる「かぶせ煎茶」のごこう。お茶の産地として有名な京都・和束のお茶です。色鮮やかで、旨みを感じる味わいが特長。まずは60℃の湯を注ぎ、一煎目を味わいます。
二煎目
90℃の湯を注いで、二煎目。器も変えて提供してくれます。三煎目は、100℃の湯でもう一杯。
お茶の葉のおひたし
最後には、出しきったお茶の葉をおひたしでいただきます。店で削るかつお節と、醤油をちょこっとかけて。太陽をたくさん浴びて、カテキンを豊富に含んだお茶の葉は滋養満点。お野菜のような味わいです。

お茶と一緒に食べたい和スイーツ

甘い和菓子
おいしいお茶には、甘い和菓子が欠かせませんよね。注文を受けてからあんをはさむオリジナルのワドモナカ。中のこしあんは冷やして、最中の皮は直前にオーブンで少し焼いてパリっとした食感に仕上げます。炒った玄米を一緒にサンドすることで、香ばしさと食感を楽しむ一品に。
かわいい和菓子
ご近所の「餅匠しづく」さんの和菓子をいただくこともできます。無農薬無添加のもち米を使い、毎朝ついた餅で作られる大福は本店でも売り切れが出ることがある品。なかでも華やかな見た目と、爽やかな後味のフランボワーズ大福(時価)は「餅匠しづく」の代名詞といってよい人気商品です。

wad流、暮らしにも取り入れたい器の楽しみ方

様々な器
お茶とお菓子を楽しむのはもちろんのこと、「器を楽しむ」がwadの大きなコンセプト。小林さんがその日の気候や、お客さんの服装などから好みを考え、どの器で出すかを決めるそう。抹茶を注文すると、自分の好きな器を選び、その器で点ててもらうことができます。
器の販売も
店内には器の販売スペースもあり、もちろん、金継ぎの受付もしています。
隣のビル二階
店は外の階段を上がったビルの2階にあります。隣のビルにはwadギャラリーがあり、陶芸作家さんの個展などをひらいています。器とコラボレーションしたお茶会や料理イベントも随時開催。「おいしく飲む、食べる」だけではなく、新しく生活に取り入れたくなるような出会いがあるお店。ぜひ足を運んでみてくださいね。

※こちらは、公開日が2016年8月4日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 茶道を現代的にアレンジして取り入れた、お茶と器の店。おしゃれな空間で、店主が一杯ずつ丁寧に淹れるお茶を楽しむことができる。器は個人作家さんが作る一点モノばかり。器との出会いも楽しみたい。
  • 店で使用するお茶は直接農家さんから仕入れる。お茶の産地として有名な京都・和束町と、静岡のお茶を使う。
  • お茶と一緒に楽しみたい和菓子は、オリジナルの玄米入り最中や、「餅匠しづく」さんから仕入れる大福などがある。

ライターのおすすめ

カフェとして利用できる気軽さがありながら、本物のお茶の味を楽しめるお店です。器もお茶もお菓子も、大切に選ばれているのが伝わって、心ゆくまでゆったりしたくなります。

並河智子

人を知ること、街を知ること、新たな出会いがおもしろいなぁとライター仕事を満喫中。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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