春日大社に2015年10月に新しく国宝殿ができました。こちらは、旧宝物殿を約2年かけてリニューアルしたミュージアム。そして同じ建物の中に、カフェ「鹿音(かおん)」も同時オープンしました。春日大社の新名所として話題を集めています。
グルメ
2017.05.08
春日大社に新しい名所誕生
国宝殿と隣接するカフェ鹿音
writer : 磯本歌見
まずは神秘的な「神垣」を満喫して
「国宝殿」は、国宝352点、重要文化財971点を主に膨大な数の宝物を収蔵する施設です。今回のリニューアルの最大の見どころの一つは、聖地春日を表現したインスタレーション空間「神垣」です。
「神奈備」は、水盤と天井に神域を表現した4分30秒ほどの映像。春日の森の木々が映る場面もあって、静寂の中に美しい緑が浮かび上がります。
そして、「春日」は幾重にも重なる格子状のワイヤーに春日大社の風景が映ります。鳥居や参道の鹿、燈籠などが映し出され、不思議な感覚を楽しめます。
次に鼉太鼓ホールへ。鼉太鼓は春日若宮おん祭りで、舞楽演奏に用いる太鼓で左右一対です。高さ6m50㎝で、実際に使用する鼉太鼓としては国内最大級です。
必見の宝物がいっぱい
では展示室に行ってみましょう。国宝殿では年3回ほどの特別展を行っています。2017年3月27日まで開かれていた、第六十次式年造替記念展「御造替を支える人々と宝物」では、創建より1250年、さまざまな人々によって支えられてきた御造替を宝物や古文書を通して紹介しました。
特に国宝「白磁獅子」や「銅造狛犬」、日本最大級の「禽獣葡萄鏡」(重要文化財)などが展示されました。
小展示室は主に刀剣を展示しています。春日大社は武士からの崇敬が厚かったのでたくさんの刀剣が奉納されました。こちらは、よりよく鑑賞できるように工夫された展示ケースを使用しています。4月2日~8月27日は「開館記念特別展Ⅲ 究極の鎧」を開催しています。ここでしか見られない希少な宝物が並ぶミュージアムですが、参拝の帰りに見学するにはちょうどいい規模で、気軽に寄れるのも魅力です。
樹齢1000年の春日杉大社が店内に
次にカフェに行ってみましょう。店内に入ったところには、存在感抜群の大きな木のカウンターテーブルがあります。一目で天然木を使っているのがわかる立派なテーブルですが、こちらは三笠山の杉の木。昭和期に落雷があった木の切り株を旧宝物殿に保管していましたが、今回のオープンに際し、磨きをかけて使用することに至ったそう。
その切り株の中には、巻き込んだまま成長したとされる500年くらい前の小石があり、こちらも見もの。 その他、店内数か所に置かれている木は、天然記念物の竹柏(なぎ)木。カフェにいながら、春日の山や森の息吹を感じることができるのも魅力です。
食事もスイーツも楽しめる
カフェでは、「四季御膳」(1,600円)は、奈良県産の米を使った季節の炊き込みご飯と三輪そうめんのにゅうめんセットなど、3種類の食事メニューを提供しています。
また、スイーツはパンケーキが人気。特に「黒蜜きなこのパンケーキ」(970円、コーヒーor紅茶とセットで1,450円)は、ふわっふわのパンケーキに沖縄産黒糖入りの黒蜜ソースをかけた一品。黒糖のわらびもちも添えられています。
ソフトクリームはテイクアウトもOKで、奈良県産抹茶を使ったものやミルクとのミックスなど5種類を用意しています。
お土産物も豊富にそろう
お土産物はオリジナルグッズやお菓子など、豊富にそろっています。国宝の刀の鞘の部分に猫が数か所装飾されていたことから、その猫をモチーフに新しいキャラクターグッズが誕生。手ぬぐい、マスキングテープ、ポストカードなどがラインナップしています。
また、春日大社にちなんだオリジナル菓子もあります。「千年の響 鹿音~春日クーヘン~」(3,000円)は、菓子名は春日大社の宮司が命名し、パッケージの文字も直筆。奈良県産生みたて卵とスぺイン産アーモンドのペーストとたっぷりのバターを使い、一層ずつ丁寧に焼き上げた平焼きのバームクーヘン。神様へのお供え「菊ぶと」を春日大社からお借りして型ととって作ったお菓子「春日詣」(5個入り750円)など何種類かあり、お土産にはもちろん、カフェで楽しめるものもあります。春日大社の参拝の帰りには、新しいミュージアム「国宝殿」やカフェでゆっくり癒されてみませんか。
スマートポイント
- 鹿音は、平日の午前中は、割とすいていてゆっくりできる。
- ミュージアムグッズは、国宝殿にもあるが、全部そろっているのは「鹿音」なので、こちらでゆっくり選ぼう。
- 国宝殿入り口近くに展示されている2つの燈籠。どちらも重要文化財で、美術的価値や歴史的価値の高いもの。しっかりチェックしておこう。
ライターのおすすめ
まずは春日大社にお参りして、国宝殿でお宝見学。ちょっと疲れたらカフェで休憩して、お土産もここで!他にはないものもそろっているので新しいお土産にはぴったり。ここで全部完結してしまう。
磯本歌見
関西最西端・忠臣蔵の故郷「赤穂」に住みながら、フットワークの軽さを活かして京阪神・奈良まで取材へ。仏像ガールでご朱印女子。
INFORMATION
スポット名 | 春日大社 国宝殿 |
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住所 | 奈良県奈良市春日野町160 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 0742-22-7788 |
料金 | 入館料500円 |
営業時間 | 午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分) |
定休日 | 展示替え期間、及び都合により臨時休館あり |
駐車場 | 100台(1,000円) |
備考 | HP:http://www.kasugataisha.or.jp/ |
スポット名 | 春日大社カフェ・ショップ 鹿音 |
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住所 | 奈良県奈良市春日野町160 国宝殿1階 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 0742-22-6600 |
料金 | 四季御膳(1,600円)
「黒蜜きなこのパンケーキ」(970円、 コーヒーor紅茶とセットで1,450円) |
営業時間 | 午前10時~午後5時(午後4時30分LO) |
定休日 | なし |
駐車場 | 100台(1,000円) |
備考 | HP:http://www.tokokuro.jp |