現在では日本茶を出すカフェも増えてきて気軽にお茶が楽しめる時代。でも京都へ来たのなら日本茶インストラクターにお茶の淹れ方を教わり、本格的なお茶の楽しみ方を学んでみませんか? 宇治茶道場 匠の館でプロからレクチャーしてもらい、自分で淹れたお茶を味わってみてください。「え!?こんな味がするんだ」と、新しい発見、感動体験があなたを待っていますよ!
グルメ
2017.07.09
お茶で感動してみませんか?
「宇治茶道場 匠の館」
writer : 鈴木ナナ
のんびりと宇治川を眺めながら……
宇治茶栽培の始まりは日本茶の歴史の中でも大変古く、13世紀はじめの鎌倉時代と言われています。室町時代には全国に普及するようになり、江戸時代には「宇治茶製法」という独自の製法を確立。その後この製法技術を保存する協会が、無形文化財として指定されました。
宇治川の上流に沿って歩くと、宇治茶を提供するお店が軒を連ねています。そこに「世界でひとつの喫茶室・茶の匠」と書かれた看板が見えます。
宇治茶道場 匠の館には宇治抹茶パフェも抹茶ソフトクリームもありません。徹底的に美味しいお茶の淹れ方にこだわった喫茶室なのです。余すところなく、お茶の魅力を堪能してください。この日を境にお茶に目覚めるかも!?
日本茶インストラクターから、本当のお茶の淹れ方を学ぶ
宇治茶道場 匠の館には、常に日本茶のインストラクターがいるので、本当に美味しいお茶の淹れ方を教えてもらいましょう。約30分ほどかけて、レクチャーされながら実際に自分でも淹れてみます。今まで味わっていたお茶はいったい何だったのだろう?と思うほど、五感が目を覚ますはず。そして今度は、あなたもお友達にお茶を淹れてあげたくなるかも。
「玉露」は40度程度まで冷ましたお湯を使うって知っていましたか!? 湯冷まし用の器に移し、さらに湯呑に移し、徐々に温度を下げていきます。こうやってゆっくり冷ましていく作業も、茶の湯では心を落ち着ける時間。実際、お茶にはリラックス効果のある成分が含まれていたり、その香りにも癒しの効果があるのだそう。昔の人はそれを体感的に知っていたのかもしれません。
いくつもの表情を持つお茶に感動
茶葉にお湯を注いでから約2分。待望の第一煎目がいただけます。口の中に広がるお茶の香りや味わいを感じてください。きっと今までに経験したことのない芳醇な香りやまろやかさでしょう。これお茶ですよね?と確認したくなるくらい、初めての飲み物に思えるはず。また茶葉によって味の違いも歴然。さらに二煎目、三煎目との味の違い、そして四煎、五煎までじっくり堪能してください。
色が出なくなるまで、お茶は飲めるのです。
店内では「抹茶ぼーるちょこ」、和三盆のお菓子「京はんなり」、シュガークリームを挟んだ「千寿せんべい」といった茶菓子が150円で味わえます。チョコの口どけや和三盆のふんわりとした甘さが、お茶との絶妙なハーモニーを醸し出しますよ。ぜひ、試してみてくださいね。(お菓子は季節によって変わる場合があります)
お茶をいただいたら、茶葉も食べてみよう
お茶を十分いただいた後、その茶葉を捨てるのはちょっと待って! なんと茶葉には美味しく食べられるものがあるのです。「玉露」の茶葉はふっくらとした柔らかさがあり、味わいもマイルド。口に運んでみると体にいいお惣菜を食べているような気分です。
さらにポン酢をかけて食してみましょう。するとこれがまた何とも言えない上品でサッパリとした味。そして茶葉でご飯を炊いた「茶飯」も絶品だとか。なかなか奥が深いですね、まだまだ茶葉の楽しみ方も、追及できそうな気がします。
ここまではすべて予約なしでも入れる「喫茶室」で体験できるもの。これだけでも十分お茶を楽しめますが、さらに本格的にお茶の淹れ方をマスターしたい人には、予約制で「お茶の淹れ方教室」もあります。1人1,500円で「玉露」「煎茶」「抹茶」の3点の淹れかたをじっくり学べるがうれしいですね。
あなたは当てられるかな? きき茶ゲーム、やってます!
茶香服は鎌倉・室町時代に「茶の湯」文化が起こったとき、茶人の間での遊び心でお茶の種類や銘柄などを当てる競技として行なわれていました。
遊び方は、玉露、煎茶を含む5種類のお茶を5回飲み分け、当たった点数を競うもの。または3種類のお茶でも競うことができます。茶葉を選んだら、それに花鳥風月客など茶銘をつけます。
ランダムに出されるお茶の茶銘を当ててください。10名からの完全予約制ですが、ちょっとした旅の思い出にみんなで競い合うのもおもしろいかもしれませんね。
スマートポイント
- 比較的午前中がゆったりと過ごしやすいです。
- 「玉露」と「かぶせ茶」をぜひ味わって。
- 約30分、500円でお茶のおいしさと淹れかた、歴史を学べるのはお得!
ライターのおすすめ
玉露の味わいには心から感動! 教えてもらったやり方でしか、もう飲まなくなりそうです。
鈴木ナナ
人間観察、食べ歩き、酒場めぐり、映画、旅が好き。魑魅魍魎の住む京都で、毎日よそもんの観光気分。
INFORMATION
スポット名 | 宇治茶道場 匠の館 |
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住所 | 京都府宇治市宇治折居25-2 宇治茶会館 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 0774-23-0888 |
料金 | <喫茶>500円+菓子150円(30分ほどのレクチャー付き、随時) <本格的なお茶の淹れ方教室> 午前の部:11時~12時30分 / 午後の部 13時30分~15時 料金:1人 1,500円(税込) 内容:玉露、煎茶、抹茶の3点セット 人数:20人まで(要予約) <茶香服(きき茶ゲーム「五種三煎競技」)約1時間30分 参加料:お一人様 1,500円(税込) 競技内容:玉露、煎茶を含む5種類のお茶を3回飲み分け、点数で順位を争います。 参加人数:10人以上40人まで(要予約) |
営業時間 | 11時~17時(16時30分LO) |
定休日 | 水曜日、年末年始 |
駐車場 | 10台 |
備考 | HP : http://www.ujicha.or.jp/匠の館/ さらに難易度の高い「五種五煎競技」もあります。約2時間2,000円 |