ならまちの一角にある「中西与三郎」は、大正2年創業の和菓子店。おみやげ用の和菓子を買うのはもちろん、イートインスペースでは、こだわりの甘味や予約で食事を楽しむことができ、月1回和菓子作り体験も開催しています。
グルメ
2017.07.21
大正2年創業の「中西与三郎」
ならまちを代表する創作和菓子
writer : 磯本歌見
町家の情緒たっぷりの店
大正2年創業の「中西与三郎」は、今の店主、中西克之さんで4代目。もともとは餅屋として始まり、その伝統を受け継ぐのはもちろん、ならまち名物ともなっている華やかな創作和菓子で、ならまちを代表する和菓子屋となっています。売店では約20種類の和菓子を販売しています。
築130~140年の建物を活用した店は、間口が狭く奥行きが深い奈良の町家の特徴そのもので、風情たっぷり。
土間部分には、昔和菓子作りに使っていた道具などが展示されています。坪庭の雰囲気を楽しみながらおいしい甘味をいただくこともできます。
メインの客席は売店すぐ裏のテーブル席ですが、厨子2階や奥の個室(要予約)を使うこともできます。
茶房でほっとひといき
坪庭が見える茶房で自慢の甘味を食べましょう。
通年の一番人気は、「吉野本葛餅」で、おいしく食べられるのが30分以内。店売りもしていない限定メニューなので、ぜひ食べてほしい一品です。吉野葛のぷるんぷるんの食感を楽しめます。
夏の定番は「ならまち氷」。大和茶と和三盆糖を使った「大和茶」、奈良・月ヶ瀬産の梅で作った自家製梅蜜が自慢の「梅」、奈良県産ブランドイチゴ「古都華」を使った自家製蜜がおいしい「苺古都華」を季節限定で提供しています。わらび餅などトッピングを選べるのもうれしいですね。その他、季節の上生菓子や朝生菓子、わらび餅などを、抹茶、コーヒー、大和茶とともにいただけます。
予約限定で、和菓子屋ならではの料理を楽しむこともできます。赤飯、季節野菜を中心にした一品料理、季節の和菓子をセットにした「いとをかし箱」、「赤飯御膳」があります。
自慢の和菓子をおみやげに
ならまち名物の和菓子はいろいろあります。
こちらは「庚申さん」。シルクロードを渡ってきたとも伝えられるお守りで、ならまちのシンボル・庚申さんをモチーフにしたお菓子です。中身は白餡とこし餡が選べます。1個280円。
食べながらならまち散策したい「奈良町だんご」は、小豆・味噌・大和茶の三色ういろうを笹の葉に包み蒸したお菓子です。1本330円。
「黄熟(おうじゅく)の香」は、正倉院の宝物からイメージを膨らませて作ったお干菓子です。5枚入り650円。
郷愁をさそうならまちをイメージして作った焼き菓子で、その名もズバリ「ならまち」。大和芋入りの生地で粒あんを包み込み焼き上げた一品で、春日大社の灯篭の焼き印が入っています。1個160円。
和菓子教室やさまざまなイベントも
季節の和菓子作りを楽しむことができる「和菓子作り体験」は毎月10日に開催しています。(5名以上の予約は要相談。約1時間、2,160円)。
また、カウンター席のみのスペースで、目の前で作ってもらった出来立ての和菓子を抹茶、コーヒー、大和茶などと楽しむ新しいイベント「寧楽のお席」も月1回開催していくとのことで、こちらもますます楽しみ。(開催予定日はHPで案内)
スマートポイント
- 近隣のお店は月曜定休が多いので、月曜日は比較的すいていて利用しやすい。
- 2階の屋根裏部屋のような隠れ家的スペース「ささやきの間」は人気の座敷席。予約すれば利用することができる。
- カウンターで和菓子を食べるイベントはHPからも予約することができる。1日2回各5人定員のイベントなのでぜひ予約したい。
ライターのおすすめ
どのお菓子もおいしくておみやげにしたいものばかり。吉野本葛餅は持って帰れないのでここで食べて帰りましょう。今度は和菓子作り教室に参加したいと思いました。
磯本歌見
関西最西端・忠臣蔵の故郷「赤穂」に住みながら、フットワークの軽さを活かして京阪神・奈良まで取材へ。仏像ガールでご朱印女子。
INFORMATION
スポット名 | 中西与三郎 |
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住所 | 奈良県奈良市脇戸町23 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 0742-24-3048 |
料金 | 吉野本葛餅930円(ほうじ茶付) |
営業時間 | 午前9時30分~午後6時、土・日曜、祝日は~午後6時30分、喫茶は午前10時30分~午後5時30分LO |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | なし |
備考 | HP : http://www.naramachi.jp/ |