日本初！指定文化財が変身
ナラマチホステル&レストラン

広大な敷地に4つの蔵

青田家邸宅は、敷地面積約400坪、4つの蔵を兼ね備える、日本の伝統的建築様式にそった建物です。かつては、醤油、日本酒、味噌を製造販売していましたが、最終的には醤油を製造販売する商家でした。指定文化財をリノベートして別の施設にしたという点で日本初。

母屋だったところはレストランに、作業場はBBQ施設、4つの蔵は宿泊施設とバーに生まれ変わりました。かつての個人宅で文化財ということで、非公開でしたが、これを機会に、レストランや宿泊施設「ナラマチホステル」の利用者に限り、公開されています。

蔵を生かした宿泊施設

宿泊施設は4つの蔵のうち、3つを活用しています。



醤油蔵は、20人収容の男女混合ドミトリーと6人、4人定員の個室を配備、奥蔵は、8人収容の女性専用ドミトリーと4人定員の個室、内蔵は2階建ての蔵の一棟貸しと、部屋のタイプはいろいろあります。



特に内蔵は、最大8人収容ですが、4人などファミリーで利用する人が多く、1階をリビングとして2階を寝室として使うパターンが多いそうです。立派な梁や柱など、蔵の造りはそのまま残されていて雰囲気たっぷりです。宿泊施設は全9部屋3タイプで総ベッド数は62あります。


西蔵は、バーとして活用されています。1階のカウンター席も情緒がありますが、階段を上がった2階のちゃぶ台を置いたスペースも隠れ家感満載です。

コンセプトは「インターナショナルジャパニーズ」

レストランは、宿泊者はもちろん一般客も利用可能。伝統の和食はもちろん、おふくろの味のお惣菜や、ハンバーガーなど近年の日常メニューも含め、「新和食」と定義し、外国人やシニア層にも伝えるような料理を手掛けています。世界に対応する新タイプの創作和食といいましょうか。また、大和ポーク、ビーフ、地鶏、県産の野菜など、なるべく大和の食材を使っています。


ランチで一番人気は、ランチスペシャルコース、そのほか、ならまち定食や出汁から野菜の究極のベジカレーなど。



ディナーの一品メニューでおすすめは、「大和芋のとろとろ冷奴」、「すき焼きのパイ包み」、「ハモと梅肉の天婦羅　紳士の竹炭仕立て」など。
バーでも多種多様のお酒を提供していて、すべて厳選のもの。日本酒や焼酎は奈良しばり、ワインはすべて国産、カクテルやノンアルコールカクテルも充実しています。

蔵の中は見どころいっぱい

その他にも蔵の中は、見どころがたくさんあります。「展示室」は、醤油造りの道具やかつて使っていた帳簿など商家のなごりを残すもの、青田家邸宅の原寸の10分の1の模型などが飾られています。

ロビースペースは、かつて母屋の台所だった場所。当時使われていた釜などが残されていますが、ここでの必見は一番手前にある大きなお釜。これは春日大社の神様に献上するご飯を炊いていたお釜だそう。神様用のお釜が個人宅にあるのは極めて珍しく、それだけでも、どれだけ青田家が有力な商家だったかおわかりでしょう。

ショップも併設している

蔵の入り口、フロント前には、ショップ「守破離（しゅはり）」があります。蔵の中に入ることができるのは、基本、宿泊者やレストランの利用者に限られますが、ここのショップだけは誰でも利用可能です。徳利、おちょこ、着物をリメイクしたかばんなど、昔のものを現代のデザイナーがデザインした商品が並んでいて、こちらも蔵の雰囲気になじんだ商品ばかりです。