おしゃれな神戸・北野坂に建つ、蔦に覆われた赤レンガの洋館が、北野坂にしむら珈琲店です。1974年、日本で初めての会員制喫茶店としてオープンし、各界の名士らが時を過ごした場所。1995年、阪神・淡路大震災ののち一般も利用できるようになり、食事もできるカフェレストランとして多くの人が訪れています。港町神戸のモダンな空気を感じられる店内でおいしいコーヒーをいただきましょう。
グルメ
2017.08.02
趣ある洋館で最高のコーヒーを
北野坂にしむら珈琲店
writer : 松田きこ
クラシックな雰囲気が素敵すぎて時間を忘れそう
にしむら珈琲の創業は1948年、戦後まもなく神戸でうぶ声をあげました。暖炉、上品な調度類、何度も張り替えて大切に使われている椅子など、往時の雰囲気そのままの上質な空間は、とってもロマンチック。かけ時計がボーンボーンと時を刻むまで時間が経つのを忘れてしまいました。
にしむら珈琲といえば、1964年から使われている有田焼のカップがおなじみ。ずっしり重く、厚い飲みくちは、たっぷりのコーヒーが冷めにくく、ゆっくり味わえます。
70年間神戸の人々に愛されてきた「にしむら珈琲」の味
香り高く、苦みと酸味のバランスがよいのコーヒーは、豆の質、焙煎方法、ブレンドの割合に、ノウハウがあるのはもちろん、コーヒーをいれる水にもこだわりがあります。酒どころとして知られる地元灘五郷の酒造りに使われている「宮水」を使っているのです。懇意にしている酒蔵の井戸場に毎日汲みに行って、グループ全店に届けられています。六甲山系の清らかな伏流水が仕上げるまろやかなコーヒーの味は、時代を超えて人々に愛されてきました。すべてにバランスがとれたブレンド珈琲(850円)は、変わらぬ定番です。
すっきりとした苦味のアイスコーヒー。(850円)
マイルドな味わいのカプチーノ。(1,100円)
コーヒーと一緒に味わうウイーンのお菓子
にしむら珈琲のスイーツは、オーストリア・ウイーンのお菓子をベースに自社工房で作られるオリジナル。カフェハウストルテ(650円/セット1,200円)は、本場ウィーンのザッハトルテのコーティング技法を使ったもので、同店のコーヒーによく合うのです。濃厚ながら上品な甘さが特徴です。
クレープとカスタードを重ねたやさしい味のパラチンケシュニッテンもおすすめ。(650円/セット1,200円)
素敵な空間で季節の食材を使ったフランス料理を
2階フロアではフランス料理をいただくことができます。落ち着いたインテリアは、かつて創業者の住まいだった証。優雅な気分で、ゆっくりと食事をしましょう。
季節の食材を使った料理は、ランチ、ディナーともにアラカルト、コース、どちらでもOK。ランチコース3,000円~、アラカルト・メインディッシュ1,500円~
スマートポイント
- 異人館が並ぶ北野エリアにあり、異人館観光の帰りに立ち寄るのにぴったりの場所。三ノ宮駅まで徒歩圏内で、こんなにゆったりすごせるカフェは希少。
- バランスがとれたまろやかな味のブレンドコーヒー、それぞれの豆の個性を生かしたストレートコーヒー、どちらも厳選した生豆と独自の焙煎方法で美味しくいただける。
- 自社のスイーツ工房セセシオンで開発・製造されたウイーン菓子は、どれもコーヒーに合う上品な味。コーヒーとセットでぜひ味わってほしい。
ライターのおすすめ
席をたつとコーヒーが冷めないようにフタを置いてくれるなど、気配りを生かしたサービスが安心。このエリアには、中山手本店、三宮店、阪急前店、元町店があるが、北野店の雰囲気は格別(料金は他店と異なる)。
松田きこ
おいしいものを食べるのも作るのも大好き、お酒はもっと好き。取材の旅先で酒蔵や温泉を訪ねるのが趣味です。
INFORMATION
スポット名 | 北野坂にしむら珈琲店 |
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住所 | 兵庫県神戸市中央区山本通2-1-20 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 078-242-2467 |
料金 | 1,000円 |
営業時間 | [カフェ]10:00~22:00[レストラン]11:00~:22:00 (ラストオーダー昼14:30夜20:30) |
定休日 | なし |
駐車場 | なし |
備考 | HP : http://www.kobe-nishimura.jp/kitano |