六甲山の各施設で現代アートを楽しめる「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016」。7回目となる2016年は9月14日から11月23日までが開催期間。招待されたアーティストと公募で選ばれたアーティストの作品、44作品を展示中だ。自然いっぱいの六甲山で今年はどんなアートを楽しめるのだろう。
シーズン情報
2016.10.05
秋は「六甲ミーツ・アート
芸術散歩2016」を楽しもう
writer : 松田きこ
ケーブルカーの車内で出迎えてくれるクマの彫刻
山上へ向かう六甲ケーブル下駅で迎えてくれるのは、三沢厚彦氏が描いたウェルカムゲート。ケーブルに乗り込むと、車内にもクマの像。六甲ケーブルは2台の車両が真ん中ですれ違うつるべ式になっていて、すれ違う際に両方の車両に乗っているクマの目が合うのだそう。1日に40回以上アイコンタクトをとる計算になる。
六甲ケーブル山上駅にはペナントの収集研究家でもある谷本研氏の作品を展示。昭和の旅行土産の定番だった各地の観光ペナントの他に、新たにアーティストが作った六甲山ペナントも作品に含まれている。この六甲山ペナントは売店で販売中。
山上からの絶景と「起伏のテーブル」
六甲ケーブル六甲山上駅の上にある一室に展示されているのは、森太三氏の作品。素材は六甲山の事業社で排出されたシュレッダーの屑をベースにして作った紙粘土だ。山の稜線に見えたり、渦のように見えたり、窓からの日差しによって、白い世界と影が不思議な世界を作り出す。
グランプリを受賞した公募作品「六甲高山森林内壁画」
森の中を通る木道から見えるのは、六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016 公募大賞グランプリに輝いた、川田知志氏の「六甲高山森林内壁画」。漆喰と顔料で描かれたフレスコ画が、木々の中に溶け込みながら、それでいてさりげなく存在感を放っている。
六甲オルゴールミュージアムの館内では、サンドアートデュオのemullenuettによる映像作品「鏡の国のアリス」が上映され、庭園と池には君平氏の作品「プランクトン」と「ヒゴタイ」などを展示。
3人のアーティストによるインスタレーション「かくれんぼ」。19点の作品がいろんな場所に潜んでいる。
広大な六甲山カンツリーハウスで出会うアート
靴の街神戸らしいアートは、靴郎堂本店の「SHOE LODGE」。緑の芝生にパッチワーク模様が映えてとても綺麗。
「Armadillo in Rokko/六甲のアルマジロ」は建築家K-5の作品で、会期中に六甲山の落ち葉などで装飾していく。季節が進むにつれてどんな風に変わっていくのか、楽しみが増えるのだ。
まだまだ見どころいっぱいの六甲山
六甲ガーデンテラスからロープウェー六甲山頂駅へ続く道にある吉田一郎氏の「海に流れ着いたもの山へ登る」。人間の手によって作られたものは自然にかえらない。大海原を漂流してきたさまざまなモノの美しさの中に、どこか哀愁を感じてしまうのだ。
六甲有馬ロープウェー六甲山頂駅には、目が覚めるようなショッキングピンクで天井に届きそうな巨大な猫が鎮座。どう感じるかは見る人次第という、衝撃的な作品だ。
関連グッズは各施設の売店で発売中。
スマートポイント
- 参加アーティスト39組、10施設でアートが楽しめる。広いエリアで見ごたえのある作品ばかりなので、時間が経つのを忘れてしまいそう。丸1日遊ぶつもりで出かけよう。
- 六甲ガーデンテラス以外は、平日は駐車料金が無料。各施設間は路線バスが効率よく回っているので、電車で行っても便利だ。
- 六甲山頂からの眺望は抜群。各エリアにレストランやカフェがあるので、美味しいものを食べながら景色や夜景が楽しめる。10月29日から11月6日までは営業時間を延長してナイトミュージアムも開催。
ライターのおすすめ
六甲山の秋の風物詩ともいえる「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016」。地元でおなじみの「六甲山」が、現代アートによって普段と違った表情を見せる。自然とアートに五感が刺激されて、ワクワク感に包まれる。
松田きこ
おいしいものを食べるのも作るのも大好き、お酒はもっと好き。取材の旅先で酒蔵や温泉を訪ねるのが趣味です。
INFORMATION
スポット名 | 六甲山 |
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住所 | 神戸市灘区六甲山町五介山1877-9 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 078-891-0048(六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016 インフォメーション) |
料金 | 大人(中学生以上)1,850円、小人(4歳~小学生)930円 |
営業時間 | 10:00~17:00(受付終了時間は施設によって異なる) |
定休日 | 年中無休 |
駐車場 | あり(施設によって異なる) |
備考 | HP:https://www.rokkosan.com/art2016/ |