オシャレで異国情緒漂う神戸には、ガラス工芸品が似合うと思いませんか?
KOBEとんぼ玉ミュージアムは、古代から現代までのガラス工芸品を集めたミュージアム。世界でも有数の歴史的価値が高い古代遺物から、ガラスに魅せられた現代作家の作品など、およそ2000点と見どころいっぱいの展示がある。
しかも、見るだけではない。自分で作ることもできる体験型のミュージアムなのだ。神戸で自分だけの思い出を作ってみませんか?
観光
2017.03.12
KOBEとんぼ玉ミュージアム
オリジナルとんぼ玉を作ろう
writer : 塚本隆司
神戸を感じる旧居留地へ
KOBEとんぼ玉ミュージアムがあるのは、神戸市中央区京町筋。明治の神戸開港時に生まれた旧居留地の中心地だ。国の登録有形文化財に指定されている神戸市立博物館など、当時をほうふつとさせるデザインのビルが点在している。
神戸市立博物館の斜め向かいに建つ日本ビルヂングの2階に「KOBEとんぼ玉ミュージアム」がある。クラシカルでモダンな異国情緒感じられる姿は、ひときわ目を引くことだろう。
しかし、KOBEとんぼ玉ミュージアムは、外から見る限り、わかりにくいので注意。2階部分に掛かるタペストリーが目印だ。
ミュージアムへと入ると、ネックレスやブレスレットなどのガラス製品が並ぶ。ここでは、ガラス工芸作家の作品を販売。奥が工房で、とんぼ玉の制作体験が行われる。一見「これだけ?」と思ってしまう広さだが、ミュージアムは店内中央、レジの脇から入った奥に広がっているので、お間違えのないように。
とんぼ玉って何? ランプワークって何?
「とんぼ玉」とは、ひもなどを通す穴の空いたガラス玉のこと。トンボの目に見立てたことから、日本では「とんぼ玉」と呼ばれている。
「KOBEとんぼ玉ミュージアム」という名前だが、とんぼ玉だけの専門ミュージアムというわけではない。ランプワークと呼ばれる、バーナーの火でガラスを溶かし成形する技法で作られたガラス工芸品を展示している。とんぼ玉の他に、ガラス器(コアガラス)やガラス細工(スカルプチャー)、ガラス玉(マーブル)、文鎮(ペーパーウェイト)など、さまざまな作品が収められている。
ランプワークといってもなじみのない人には分かりにくいうえ、隣のビルに「神戸らんぷミュージアム」(休館中)があるため、混同を避けるため、とんぼ玉の名前を使ったそうだ。
世界でひとつだけのとんぼ玉を作ろう
とんぼ玉制作体験では、実際に「とんぼ玉」が作れる。1個制作をするのにかかる時間は、10分程度。ガラスの色を選び、どんな模様にしたいかを決めて制作するので、自分だけのオリジナル作品に仕上がる。
初めてでも安心だ。スタッフが手を添えながら教えてくれる。2個目以降は、ひとりで作ってみるのがおすすめ。
形を整え1時間ほど冷やすと、とんぼ玉の出来上がり。ネックレスやストラップ・キーホルダーなどに仕上げて持ち帰ることができる。体験後に、ミュージアム内を見学していると、1時間くらいすぐだ。
少人数なら予約は不要。価格や対象年齢などについては、公式のホームページを参照して欲しい。(5名以上は予約がおすすめ。ただし、きっちりとした時間を予約するシステムではないので、混み具合で状況がかわる)
見どころは、驚きの収蔵品
KOBEとんぼ玉ミュージアムに収蔵されているガラス工芸品は、およそ2000点。古代ガラス蒐集家のコレクションをはじめ、国内外のガラス工芸作家の作品がならぶ。展示スペースとしては、こぢんまりとしているが、見応えは十分。作品の特徴にあわせた展示も見やすい。企画展も開催される。
開館は、震災から10年後の2005年。復興への思いも強い時期だけに、国内外のガラス工芸作家から400点にものぼる作品が寄せられている。ひとつひとつにメッセージが込められ、ついつい見入ってしまう。
また、震災犠牲者鎮魂のシンボル「1.17希望の灯り」を使って制作されたデモンストレーション工芸作品なども見ものだ。
最大の見どころは、世界でも有数の古代ガラスコレクション。メソポタミア文明やエジプト文明の遺物が並ぶ。貴重な展示とあって、これを目当てに神戸に来る人もいるほど。
神戸旅の思い出に
ついつい、引き込まれそうになるガラスの世界。はるか古代から、多くの人を魅了してきたガラス工芸品の数々を、神戸で見られると知らない人も多いはず。
オシャレで異国情緒漂う神戸の、思い出になるはず。KOBEとんぼ玉ミュージアムに、ちょっと1~2時間立ち寄ってみませんか?
スマートポイント
- 「観る」・「学ぶ」・「創る」・「買う」楽しさに満ちあふれたミュージアムというフレーズがぴったりのKOBEとんぼ玉ミュージアム。見ていると作ってみたくなり、作ってみるとさらに知りたくなる。
- KOBEとんぼ玉ミュージアムの見どころは、ここにしかない展示品の数々。日本はおろか、世界的にも貴重なものまでが並ぶことを知らない地元民も多い、レアスポットなのだ。
- 自分だけのオリジナルが簡単に作れてしまうのは、とても魅力。神戸旅の思い出に、自分へのお土産にひとつ作ってみてはいかがですか。
ライターのおすすめ
観光スポットを紹介する時に「こんないいところがあるのになぁ」「もっと知ってもらいたいなぁ」と思うことがよくあります。ここも、そのひとつ。展示の素晴らしさ、体験できる喜び。ぜひ、満喫して欲しい。
塚本隆司
ご覧頂きありがとうございます。
「行きたい」気持ちが「行こう」に変わった瞬間が今ならうれしいです。
INFORMATION
スポット名 | KOBEとんぼ玉ミュージアム |
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住所 | 兵庫県神戸市中央区京町79番地 日本ビルヂング2F |
ジャンル | おでかけ |
電話番号 | 078-393-8500 |
料金 | 大人400円、小・中学生200円 |
営業時間 | 10時〜19時(最終入館18時45分まで) |
定休日 | 年末年始 |
駐車場 | なし |
備考 | HP:http://www.lampwork-museum.com/index.htm とんぼ玉制作体験 受付時間 10:00 〜 18:00 体験料金 1個制作 1,250円 / 2個制作 2,100円 ※ 制作個数の追加も可能 1個追加 850円 対象 小学校3年生以上(高温のバーナーを使用した制作の為) 5名以上は要予約。詳しくは公式サイト参照 バーナーの使用が難しい場合や小学2年生以下には、アクセサリー制作体験ができる(とんぼ玉の価格+組み合わせるパーツ代が必要)。 |