哲学の道は東山の麓に位置し、京都を代表する遊歩道の一つです。琵琶湖から鴨川へと伸びる琵琶湖疏水の分線水路に沿った長さ約1.5㎞の散歩道は美しく、日本の道100選にも選出されています。北は銀閣寺、南は若王子神社を結び、さらに南へもう少し足を伸ばせば南禅寺まで歩いていくことも可能。銀閣寺と南禅寺という京都を代表する寺社同士をつなぐことから、散策の道としても定番となっています。
物思いにふけって歩けば気分は哲学者
哲学の道は川と並行して続く遊歩道。自然に囲まれて道を歩くと、時おり人とすれ違うくらいの人通りで、物思いにふけって散策するのに最適です。風情ある美しい道は、京都の多くの文人に愛され、かつては「文人の道」と呼ばれていましたが、明治時代の哲学者、西田幾太郎が特に愛したことから哲学の道と呼ばれるようになりました。
行楽シーズンと普段はまったく別の顔
普段はひっそりと静かで、わびさびのある哲学の道ですが、行楽のシーズンには、様相がガラリと変化します。春には川の両岸に桜が咲いてまるで桜のトンネルになり、多くの花見客でにぎわいます。ほかにも梅雨時には紫陽花、初夏にはホタル、秋には紅葉、冬は雪と寒椿など、一年を通して移ろいゆく京都の魅力が味わえます。
行ったことがある人こそ哲学の道へもう一度
哲学の道はその時々で表情の変わるスポットです。過去に旅行で哲学の道を訪れ、「行ってみたら普通の道だった」と感じたり、逆に行楽シーズンに行って「のんびりしたかったのに人が多かった」と感じた方はいませんか?のんびりしたかった人は普段の時期、普通の道だったと感じた人は桜の時期に、ぜひもう一度、哲学の道に足を運んでみてください。きっと評価が変わることでしょう。
※こちらは、公開日が2015年12月27日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。