「岡崎」と聞いてもピンと来る人は少ないかもしれないが、平安神宮周辺と言えば分かりやすいかもしれない。今、京都の街中遊びで最も注目される激アツスポットで、カフェや雑貨店、ギャラリーが急増中だ。そして、なんと言っても有名美術館が密集するアート好き必見エリアである。中でも、レトロな建築がひと際目を引く「京都市美術館」への立ち寄りはマスト!芸術の秋だけじゃもったいない、京都屈指の歴史ある美術館を訪ねて。
建築美も必見!平安神宮にも負けない圧巻の佇まい
平安神宮の向かって右手に、存在感のあるレンガスタイルの洋風建築がある。昭和8年に昭和天皇の即位を記念し、大礼記念京都美術館として開館した現・京都市美術館だ。公立の美術館では関西一歴史があり今も当時のままの姿を保つ。先に洋風建築と述べたが、実は千鳥破風の屋根が用いられた和風建築。「帝冠様式」という昭和初期に流行した和洋折衷の建築様式なのだそう。鮮やかな朱色が見事な平安神宮にも負けない美しさを誇る。
内部は来てのお楽しみ…。乙女垂涎のアールデコ様式
京都市美術館の佇まいにうっとりするのもいいが、ぜひ内部に入って欲しい。本館の設計者は大正から昭和にかけて活躍した前田健二郎氏。今では手に入らない上質の大理石が柱や壁などに惜しげもなく使用されていたり、窓や天井に施されたステンドグラスも見逃せない。装飾はアールデコ様式とエジプト風なエッセンスが感じられ、当時の最先端デザインだった模様。展示されてる美術作品同様、建物の細部もじっくり鑑賞してみては?
展示会場は4つ!個性豊かな展覧会に注目を
美術館本館内部には会場が4つあり、各会場で個性の違う展示が楽しめる。時期にもよるが年間140もの展示を行っていて、訪れるたび違う作品に出会えるかもしれない。例えばひとつの会場では会期の長い大規模な主催・共催展が行われ、残りの会場で美術団体の展示や、美術大学による展示、公募展などが行われることもある。若手からプロ、セミプロに至るまでさまざまな芸術に触れられるのも京都市美術館がもつ魅力のひとつである。
※こちらは2016年1月21日に公開された記事となります。更新日は上部にあります。