国内外問わず多くの観光客が集う京都。中でも有数な観光地としてお馴染みの嵐山は、桜の春、紅葉の秋…と季節によって様々な表情を見せてくれる。せっかく嵐山まで足を運んだのなら、世界遺産・天龍寺へは必ず立ち寄りたいところ。境内には日本初の史跡・特別名勝指定になった「曹源池庭園」があり、訪れる人々を魅了する美しい景色が広がっている。四季折々に装いを変える庭園の風を感じながら、坐禅や写経の体験はいかがだろう。
作庭当時の姿が見られる歴史的な庭園を鑑賞
約700年前に臨済宗の禅僧・夢窓疎石が作庭した当時の面影をとどめる名勝。中央部にある曹源池を巡る「池泉回遊式庭園」で、嵐山や亀山を含む「借景式庭園」としても有名だ。曹源池の名称は、池の泥を上げた際、池中から「曹源一滴」と記された石碑が現れたことから疎石が名付けたのだとか。週末はもちろん、平日の昼前から混雑するので、庭園をゆっくり眺めたいなら早朝に行くのがおすすめ。
ギロリとこちらを睨みつける龍に会いたい!
天龍寺といえば、迫力満点の「雲龍図」も見逃せない。日本画家・加山又造画伯が、縦10.6m、横12.6mもの法堂の天井に描いた「雲龍図」は、厚さ3cmの檜板159枚を貼り合わせた超ビッグサイズ。基本は土日曜・祝日公開だが、春・秋の特別参拝時のみ毎日公開している。また、移築当時の明治期に活躍した鈴木松年画伯の「雲龍図」は、損傷が激しいため現在その一部が保存されている。毎年2月になると大方丈にて一般公開されるのも要チェック。
心静かに本格的な坐禅を体験しよう
世界遺産・天龍寺の境内で、坐禅体験ができるのはご存知だろうか?毎月第2日曜の9時~10時に、友雲庵にて「天龍寺坐禅会」が定期開催されている。予約も参加志納金も不要とあって、「興味はあるけど、旅のプランに坐禅はちょっと敷居が高いかも…」と尻込みしてしまう初心者にピッタリ。ふらりと立ち寄れる気軽さが人気で、坐禅でシャキッと目覚めてから嵐山散策するのも◎。
※こちらは、公開日が2016年6月13日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。