日本三大祭のひとつ「祇園祭」でおなじみの八坂神社。四条通にそびえたつシンボル・朱塗りの楼門を見ると、観光客は「京都に来た」と実感します。地元の人からは愛着を持って「祇園さん」と呼ばれる「八坂神社」は、祇園の舞妓さんも通う美人祈願の神社でもあります。
全国の八坂神社の総本社
この神社は、全国の八坂神社や素戔鳴尊(すさのをのみこと)を祭神とするの約2300社の総本社。創祀については諸説ありますが、656年に、高麗から来た使節が新羅の牛頭山に座した素戔鳴尊をこの地にお祀りしたことからという説が有力です。ご祭神として、素戔鳴尊、妻である櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、8人の子を示す八柱御子神(やはしらのみこがみ)が鎮座しています。
「祇園祭」で疫病や災厄を一掃
豪壮で華麗な「祇園祭」は千百年の伝統を持つこの神社の祭礼です。お祀りしている神々が年に一度、7月の一週間、疫病や災厄を一掃するために街へ繰り出すのです。古くは祇園御霊会(ごりょうえ)と呼ばれ、869年に、京の都をはじめ、日本各地に疫病が流行したとき、祇園の神を祀り、神輿を送って災厄の除去をしたことがそのはじまり。7月17・24日の山鉾巡行が祭りのハイライトです。
美貌の神や縁結びの神にもお参り
境内には、素戔鳴尊と天照大神の子で、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)など、美人の誉れ高き宗像三女神がお祀りされている「美御前社」があります。財福・芸能・美貌の神として信仰も厚く、祇園の湧き水・美容水を肌につけて参拝すると美人になるとのいわれもあり、祇園の舞妓さんたちも美人祈願に訪れるそうですよ。また、縁結びの神様「大国主社」もあり、ご利益がいっぱいの神社です。