待望の上方落語の定席として「天満天神繁昌亭」がオープンしたのは2006年のこと。昼席、夜席と毎日寄席が開かれ、多くの落語ファンや観光客が訪れている。落語のために作られた200席ほどの客席は、舞台に近く、噺家の熱演が直に伝わってくるのも魅力だ。企業や市民の寄付金によって作られた証に、天井などに掲げられた寄付者の名前入り提灯は1500個。圧巻のその光景に大阪人の落語への愛情を感じる。
落語のネタが充実し、観光客にも大好評
現在、上方落語協会には約250名の落語家が所属している。自分の師匠以外にも教えを乞うのがならわしで、天満天神繁昌亭の高座では、古典落語あり新作落語ありで、演目の幅も広がっている。もちろん落語が中心だが、マジック・漫談・浪曲などの色物も含めて3時間みっちり楽しめる。夜席は一門会や独演会が中心なので、観光で訪れる人は旅程に合わせて事前に内容を確認し、前売りを買っておくのがおすすめだ。
落語家さんと直接話ができるかも!
昼席終演後は、出演した落語家さんがお見送りしてくれるのが恒例行事。写真を撮ったり握手をしたり、ファンにはたまらないひと時だ。落語家にとっても、舞台の感想をお客さんから直接聞けるドキドキタイム。上方落語協会・桂文枝会長の発案で始まった、常連さんはもとより、観光客にとっても貴重な思い出になるうれしい習慣だ。
落語は日本の伝統話芸。観光ついでに体験してみよう
朝席貸し切りの団体に限るが、天満天神繁昌亭ならではのワークショップを体験することもできる。扇子や手ぬぐいを使った落語のしぐさや、噺家が登場する時に演奏される出囃子、ちょっとした小噺など、とっても貴重な体験だ。内容については、事前に相談を。