那覇新都心公園の食事処「いしぐふー新都心公園内店」
大衆食堂の趣がある店内はカウンター席と三つのテーブル席があり、大人数過ぎると入りきらない計算です。
そこで外のスペースに設けてしまったテラス席。これが室内よりも席数が多く、実は人気の席だったのです、夏場以外は。
赤いテントを張ったテラス席。緑の観葉植物に囲まれ、アウトドアな空気を漂わせています。
安定の定番メニュー「炙りソーキそば」
卵がのった「いしぐふーそば」に「炙りソーキ」をセットした定番メニューの「炙りソーキそば」。沖縄そばのだしはアグー豚を使用しています。
「いしぐふーそば」に卵焼きをのせたキッカケには由来があり、事実上元祖の沖縄そばとされる「ベェーラーそば」に卵のヒラヤーチーがのっていたことから、それをヒントにアレンジを加えたメニューだそうです。
トロットロに煮込んだソーキの表面をバナーで炙って焦げ目を付け、辛子やわさびをつけながら食べる「炙りソーキ」。そばの上にのせて食べるもよし、小ぶりながら厚みがあり食べ応えのある軟骨ソーキです。
この店のオリジナル麺は、断面が四角く厚みのある麺。一般的な沖縄そば麺と比較するとモチッとした食感があります。
そしていしぐふーで使用している茶色やお皿。これはいしぐふーのオーナーさんが趣味で手作りしている焼き物で、全店舗のすべての器をオーナー自ら制作しているそうです。
よく見ると、縁が歪んだ器に人間味を感じますね。
現在9店舗を営業する「いしぐふー」。各店舗で30個ずつの器を使用すると考えた場合、全部で270個の器が必要となります。そこに小皿や調味料入れ、卓上の箸置きセットの焼き物まであり、この数を全てひとりで制作しているオーナーさん。いったいいつどこで制作しているのか、そして睡眠時間はちゃんと取れているのか心配です。
100円の「温泉たまごかけご飯」がイリュージョン
特別な卵ではないけれど、温泉卵と白ご飯がセットになった「温泉たまごかけご飯」。一般的なTKG(卵かけご飯)とは少し違い、いしぐふーオリジナルの食べ方があるというので食べ方を伝授してもらいました。
これより、「温泉たまごかけご飯」を実食!
温泉卵を箸でつつくとトロリとした黄身が「こんにちわ!」と豪快に顔を出し、もうこれだけで満足しそうになります。
青ネギとともに卵をむらなく白ご飯と混ぜ、全体に浸透させます。あまり時間をかけずに手早く混ぜるのがコツ。温泉卵は生卵と違ってゆでてある分、卵全体の水分がご飯に吸い取られていくからです。
2等分にして均等に小皿に振り分けます。このあとどちらかの皿が
醤油をかけたTKGになり、もう1皿は「いしぐふーオリジナル」になれます。TKG同士に緊張の瞬間が走ります。
「いしぐふーオリジナルとは何か!?」
それはTKGに「いしぐふーそばのだし」をかけて食べること。つまり「いしぐふーそば」を注文し、その後沖縄そばのダシを残しておかなければ叶えられないTKGの革命!
そして大皿のTKGにダシが入りました!見事な「いしぐふーオリジナル」の
完成です。
スープの熱さで卵が少し固形化し、アグー豚が効いたダシ。おいしくないわけがありません。なんでしたら、小分けせずにす全ていしぐふーオリジナルで食べたいくらいです。
「これがたったの100円」
サイドメニューの名わき役どころか、メインディッシュに推薦したいほど大物ぶりのアピール。ただし残念ながら、いしぐふーそばを注文しなければ、このいしぐふーオリジナルTKGは成立しません。
「やはり主役は…沖縄そばだったのか」
サイドメニューから永遠に抜け出せない「温泉たまごかけご飯」の悲しい運命。そして「いしぐふーそば」の卵焼きと合わせてダブル卵攻撃にハマる背徳感といい、一度食べたら病みつきになりそうです。
食べ方はスタッフさんが優しく伝授してくれるのでお気軽にお声がけ
ください。