今や全国的、否、世界的にも有名な、
沖縄県宜野湾市の在日米軍海兵隊飛行場「普天間基地」。
通常、米軍基地といえば観光とは無縁ですが、
一般開放される機会があるのをご存知ですか?
毎年恒例の『普天間フライトラインフェア』は、
戦闘機やヘリコプターなど、米軍の様々な航空機や車輌を、
見て・触れて・乗れるという、
様々な意味で貴重な体験ができる、大規模なイベントです。
飲食店ブースやアトラクションなど、独特なアメリカンテイストを
味わえる他、ライブステージやファイヤーワーク(花火)なども
派手に行われるため、若い女性からファミリー層まで気軽に訪れます。
何より、普段フェンスの外から眺めることしかできない、
沖縄県土の10%をも占める広大な米軍基地の一部を、
“内側から”感じられる絶好の機会なのです。
沖縄おもしろ情報
2015.07.10
“世界一◯◯な”米軍基地に
年に一度入れるチャンス!?
writer : 小川研
最新のジェット戦闘機やあのオスプレイも展示
今年は6月6日(土)・7日(日)の2日間開催。
身分証明書の提示や、セキュリティーチェックなどを済ませ、
いざ会場へ。まだ見ぬ世界へ一歩踏み出すと、
沖縄にこんな広い場所あったの?と思わせる、
広大なスペースが広がっています。
滑走路上で展開される普天間フライトラインフェア。
目玉は現役航空機など、リアルな兵器や軍事マシンの展示です。
プロペラ機、ジェット機など大小様々な航空機に、ヘリコプター、
そしてかの有名なオスプレイなどが、鋼鉄のボディを不気味に光らせ、
重厚な存在感を醸し出していました…。
多くに搭乗可能で、中には操縦桿を握れる場合も。
爆撃スイッチ?と思しきものもあり、取材とは言え、
先の大戦で唯一地上戦の行われたこの沖縄の地で、
世界最強の軍事力の一端に触れるという事実に、
様々な思いがよぎりました…。
飲食ブースやキッズ向けアトラクションも充実
他にも、各種重機のほか、司令室を模したテントなども…
“最前線”にいるかのような得体のしれない臨場感を得られます。
現代における戦場というイメージを、否が応でも抱かざるを得ない、
複雑な瞬間です。
と、緊張感漂う無機質な展示物を一通りチェックしたら、
バリエーションも豊富な数多の飲食店ブースでリラックスしましょう。
ここは米軍基地、もちろんピザやハンバーガー、ジャークチキンなど、
アメリカンテイスト一色なのは言うまでもありません。
特に、基地内でのみ営業するレストランも出店しているので、
いつもと違った、ある意味“本場の”味をたしなむチャンスです。
また、ファミリー向けにはキッズパークが人気。
派手なアトラクションが目立ちます。県内外の日本人、
米軍関係の白人・黒人など、多くの子どもたちの笑顔は、
在沖米軍基地内のイベントである事実を、一時忘れさせてくれました。
ライブステージやファイヤーワークで〆
様々なライブが行われる野外ステージも、当然滑走路上にセットアップ。
明るいうちは大道芸に和太鼓、パフォーマンスなどでファミリー層向けの
演出。暗くなってくると、県内で活躍するアーティストを中心に、
ロックやジャズのライブが行われ、会場は徐々に熱気が。そして、
今年最大の注目は、女性シンガーソングライター、
ミッシェル・ブランチのステージです。2日目の大トリを張り、
会場は最大級にヒートアップ! その直後、約10分間の
ファイヤーワークで、イベントは盛大に幕を閉じました。
基地のない平和な沖縄に想いを馳せる
というように濃い内容の2日間。(国土面積のわずか0.6%に、
在沖米軍基地の74%が集中しているという)沖縄ならではの、
ちょっと珍しいイベントです。
ちなみに、近代兵器や軍事マシンの数々を、
間近に見て触って、さらに乗れるというのは、
全国の様々な航空イベントでも稀有と言われています。
そしてもう一つ。この目眩がするほどの広大なスペースが、
本来あるべき沖縄に戻ってきた時、一体どの様に発展するのか…。
来たるべき、基地のない真の観光立県 沖縄の、そんな平和な日常を、
希望とともに、想いを馳せるには、絶好の機会です。
観光客の皆さんも、6月に来沖される際には、ぜひチェックを。
きっと、まだ未ぬ沖縄と出逢えるはずですから。
スマートポイント
- もちろん米軍基地はNG事項もたくさんあります。例えば、ペットや飲み物の持ち込みは不可。自転車入場不可、バイクはサンダル不可・二人乗りも不可です。
- 気になるカメラですが、スマホやコンパクトデジカメはもちろんOK。一眼レフもOKですが、望遠レンズはNGとされているので、ご注意を。
- 当日会場周辺の道・入口は、大渋滞必至なので、アクセスは車ではなく路線バスという選択も。最寄り「大山バス亭」から徒歩15分程ですが、少し歩いて街中にある“世界一危険な基地”たる所以を感じてみては?
ライターのおすすめ
沖縄は、自然や文化など魅力満載です。こうしたイベントは、その他様々なモノやコト、いわば沖縄の“もう一方の側面”に気づかさせてくれる、貴重な体験となります。ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
小川研
世界を歩きまくって醸成されたオンリーワンのフィルターを媒介し、沖縄情報を立体的に熱(苦し)く伝える。
INFORMATION
スポット名 | 普天間フライトラインフェア 2015 |
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住所 | 沖縄県宜野湾市普天間(普天間基地) |
電話番号 | 098-911-5111(米軍海兵隊) |
料金 | 無料 |
営業時間 | 2015年6月6日(土)・6月7日(日) 14:00~22:00 |
駐車場 | 有 |
備考 | http://www.okinawa.usmc.mil/Events/Events.html |