宮古島でのドライブをずっと見守っていてくれる人がいます。
365日24時間体制で、休むことなく、島の安全を見守り続ける男、
その名も宮古島まもる君。
あれ?見たことある、って人も多いのではないでしょうか?
携帯電話のCMデビューやテレビ番組での紹介などで、
一躍全国区になった宮古島のヒーロー。
沖縄本島から290キロ離れた離島・宮古島を旅する前に、
宮古島まもる君について知っておくと、
旅の楽しさは倍増するかも!
沖縄おもしろ情報
2015.07.24
[宮古島]のヒーロー!
宮古島まもる君に出会う旅
writer : 砂川葉子
宮古島まもる君とは?
宮古島まもる君とは、
交通安全を啓発するための警察官型人形のことです。
そもそもの始まりは、宮古島地区交通安全協会の
「沖縄県の交通事故を無くしたい」との思いからでした。
交通安全の標語看板よりは目立つものをということで、
警察官型人形を思いつき1996年に5基設置されました。
2015年6月現在、宮古島まもる君は宮古島に17基、伊良部島に1基、
宮古島と石垣島の間にある離島・多良間島に1基の
計19基が設置されています。
この19基は全員が兄弟という設定ですが、
宮古島まもる君の製造・補修は、手作業で行われているため
顔つきが一基ごとに異なります。
さらに、宮古地区交通安全協会の職員らが名付け親となり、
それぞれ一基ごとに愛称が付けられているのです。
宮古島まもる君の兄弟はてつや君、あつし君、まさお君?
正真正銘の「まもる君」は、彼の妹「宮古島まるこちゃん」とともに
宮古島警察署前に勤務しています。
特別住民票も展示されています。
誕生日は平成3年8月5日、眉毛も凛々しい、沖縄顔の現在23歳です。
兄弟の一人、「てつや君」は、来間大橋手前の皆愛交差点に勤務中。
周りには、プランターに植えられた色とりどりの花々が飾られ、
彼とのツーショット用にとブロックのお立ち台まであります。
青い海をバックに立つのは、上野ドイツ村近くの「あつし君」。
中休み交差点の「まさお君」、公設市場の「たかや君」、
とまだまだ兄弟は紹介しきれませんが、
旅の思い出に宮古島まもる君との記念撮影を!
また、日本100景の一つである東平安名崎への道中には、
等身大のまもる君とまるこちゃんの顔ハメ看板。
旅の記念に是非トライしてみてください!
宮古島まもる君の母、宮古島地区交通安全協会
宮古島地区交通安全協会では、
宮古島まもる君の人事異動や点検・補修も行っています。
伊良部大橋開通に伴う交通量の増加から「いさむ君」は、
大浦地区から伊良部大橋付近の松田整形外科前に異動となりました。
今年5月20日に行われた異動辞令交付式は、
沖縄県内のメディアでもニュースになり、
島民の注目度の高さがうかがえます。
色褪せていたすすむ君は、最近お色直しされ、
ちょっと色黒気味になって狩俣のゆぴと農園前に帰ってきました。
日々太陽に照らされ、雨風に耐え、荒れ狂う台風の中でも
立ち続ける宮古島まもる君の勤務はかなりの激務だと思われます。
過去には心無い人によるいたずら書きもありました。
その都度補修しながら、現在宮古島に設置されている19基を
大切に維持管理しています。
しかし、こんなに愛された島のヒーローであるにも関わらず、
残念ながら、製造元が無くなり、
新たなまもる君の配備は難しいそうです。
宮古島まもる君で島が活性化!
ここは福里交差点の駐在所。
屋根の上には、体長20㎝ほどのまもる君とまるこちゃん。
実はこれ、地元酒造メーカー多良川さんが販売する
「宮古島まもる君ボトル」の陶器ボトルなのです!
福里駐在署勤務の駐在さんが地域の安全を願い、
宮古島地区交通安全協会に了承を得て置かれたものです。
念のため申し上げますが、許可なく模倣はしないようにお願いしますね。
来間島には「来間島まもる君」。
これは、2012年に地元中学生らが学校で作成したものです。
ベニヤ板に描かれた手作り看板のため、
現在は相当色褪せてしまってます。
こんな人も。ツールド宮古島などのスポーツイベントでは、
宮古島まもる君に仮装した選手が出場しています。
『宮古まもる君のうた』の発売、携帯電話のCM出演、
まもる君のキャラクター商品も次々と販売、
常に話題が尽きない宮古島まもる君。
宮古島まもる君の思い
宮古島まもる君は、もはや沖縄の観光資源であり、地域活性化をも担い、
宮古島まもる君は沖縄のヒーローかもしれません。
ですが、宮古島まもる君の設置当初は、気持ち悪い、不気味すぎる
との声が大半だったそうです。
私も正直なところ最初の感想はキモイでした。
知ってはいても、本物を目にすると思わず2度見しちゃいます。
それくらいのインパクトがあります。
だからこそ、その存在に少しでも身が引き締まり、
交通安全を心がけてくれるならと願い、
まもる君は徐々に設置数が増えていきました。
旅行中の皆さんの交通安全を見守ることが、ヒーローの最大の任務。
宮古島での旅行を通して交通安全の大切さを
一人でも二人でも感じてほしいと語るのは今回取材させてもらった、
宮古島地域交通安全協会事務局の砂川米子さん。
そう、旅先から無事に家に帰ることが何よりのお土産。
交通安全を守ってこそ、楽しい沖縄旅行があるのです!
スマートポイント
- 宮古島まもる君に出会えるのは、宮古島・伊良部島・多良間島でだけです。沖縄本島や八重山諸島などの離島では残念ながら出会えません。
- 宮古島まもる君との記念撮影の際には、車の駐車、往来には十分注意をしてください!
- 今や観光スポットとしても人気で、グッズ販売で沖縄の地域活性化までをも担う存在ですが、基本は交通安全啓蒙が任務であります。
ライターのおすすめ
15年前、初めて彼に出会った時のインパクトは今でも覚えています。そのおかげで、無事故です!
砂川葉子
岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。