ひと工夫、ふた工夫で沖縄食材をもっとおいしく
ちょっとしたもののように思えるけど、実はしっかりした工夫。
もともとおいしい沖縄自慢の食材を、さらにおいしくしてるんです。
それは例えば、ヘルシーだけど軟らかさのないのが欠点のムネ肉だったり
元気で新鮮なんだけど、若さからくる筋肉質的な硬さが難点の
県産ロース肉だったり。そいうものをおいしいお肉に
生まれ変わらせるところかなー。
「どうしたらおいしく食べられるんだろう?」
おし黙って、腕を組んで、ため息ついて、首をひねらせ
、一人で格闘する安信(やすのぶ)さん。
その後ろ姿を聖母のように優しく見守るマリヤさん。
おしどり夫婦のオーナーの人となりが料理にそのまま表れているんです。
「旦那の料理はやっぱりすごい」
「あんた、やっと慣れてきたねー」
4年前のオープンからずーっと常連でいてくれている
那覇市在住のおば様に、つい去年褒められたというマリヤさん。
「今?」って驚いたのも束の間のこと。
実はずーっと自身がなかったんだそうです。
自分にというよりも、「愛夫」がつくる料理にです。
身内には厳しく他人に優しいのが沖縄の女性。
そんなマリアさんが「うちの旦那の料理はやっぱりおいしい!」
って思えるようになったのは、
ちょうどおばさまにほめられたころのこと。
自信を持ってお客さんに料理を出せるようになったのが、
件のおば様には「慣れてきた」と映ったのでしょう。
イチオシはごまかしのきかないハンバーグ
さて、今回ご紹介するのは旨味がしっかり滲み出る
ジューシーなハンバーグ。
お弁当に作ってあげたら、多分子どもは大喜び。
そんな素敵なハンバーグなのです。
店名にもなっている沖縄自慢のローカルスパイス「ピーパーチ」と
塩で味付けしたシンプルさながら、
焦がしチーズの芳ばしさお手伝ってくせになります。
付け合わせの4品の「島やさいのおかず」もかなりのものです。
沖縄では馴染みの素材を使った定番メニューにもかかわらず、
味付けや仕上げに一工夫もふた工夫もあるから、
地元のおば様も時々びっくりするくらいなのだとか。
麺にもデザートにもこだわってます
お次は冷麺。大阪からわざわざ取り寄せているというこだわりの麺は、
プリプリしているのに、しっかり小麦の味がします。
しっかり下ごしらえされた自慢のムネ肉が細切りにして添えられて、
まさかのモズクと相性抜群。
シークヮーサーと唐辛子のマリアージュも相まって、
ここにしかない独特な世界観が完成しています。
食後のデザートはやっぱりジンジャープリン。
トロリと食感は舌を優しくくすぐって、
のどにするりと落ちてく感じがたまりません。
沖縄産の生姜を使ってちょっぴりスパイイシー。
ちょっぴり大人な気分が味わえます。
お土産にぴったりの「赤い実のピパーチ」
「レストランと食堂の間を狙っているんです」
ピパーチキッチンは確かに雰囲気とかクオリティを考えれば、
人気カフェのようでもあるけれど、味・ボリューム・価格のバランスと
肩肘張らせない気さくな雰囲気は沖縄食堂のようでもある。
そんなピパーチキッチンは、沖縄のローカルに
ずっとこれからも親しまれていくでしょう。
新しい沖縄らしさを味わいたい方にぜひ出かけてほしいお店です。
それから、かわいい瓶に入った「赤い実のピパーチ」が新発売されました。
ピパーチはヒハツとかピパーツとも呼ばれるエキゾチックな甘い香りが
特徴の沖縄在来の香辛料。沖縄土産にぴったりです。
こちらもぜひお試しくださいね。
※こちらは、2015年10月5日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真、価格は取材当時のものとなります。