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グルメグルメ

2024.11.11

市場の居酒屋のパイオニア
栄町ボトルネック

writer : 長嶺陽子

昔ながらの沖縄の雰囲気を残す市場としてだけでなく、このところすっかり個性的な飲み屋街としても人気がある、那覇市安里の栄町市場。その中でも、老舗、というか市場内で居酒屋を始めたのはここがハシリ、として地元の人々に馴染みなのが栄町ボトルネックだ。
栄町市場で飲むなら、何はなくとも最初はここで一杯。そして、飲み歩いたら最後のシメはここの沖縄そば。そう思っている人はきっと多いはず。
開店から16年。変わらぬ姿で、ここのでっかい赤ちょうちんは、市場をそぞろ歩く人達を見守っている。
栄町ボトルネック

何年たっても変わらない空間

細い路地がいくつも入り組み、入口が何ヵ所もあって、わかりづらいことこの上ない栄町市場の中。でも、「栄町ボトルネック」を探すなら、思い切って、市場を歩く人に声をかけてみよう。
「ボトルネックってどこですか?」
「ああ、あっちさー」
たぶん、きっと、すぐに教えてくれるだろう。
ボトルネックはそれくらい、地元の人には馴染みの店だ。
まだ市場の中に飲み屋がなかったころ。栄町市場の入口あたりには「うりずん」という老舗泡盛居酒屋があるけれど、それ以外、トタンづくりの古びた市場の中で居酒屋なんて、まだ誰も思いつかなかったころからずっと、ボトルネックはここにある。

靴を脱いで上がる畳の席と、ドラム缶のテーブル、小さなカウンター。
奥の壁には泡盛の甕(かめ)とギター、古いポスター。
10年たとうと何年たとうと、変わらない空間が迎えてくれる。
店内

一人でも気持ち良く酔えるカウンター

お酒はオリオンビールの小瓶が450円。泡盛は1合が700円。
泡盛の銘柄は那覇より南部のものが中心で、やんばる(沖縄本島北部)と離島のものがいくつか。「まるた」や「時雨」、「咲元」、「玉の露」など……どちらかというと規模の小さい酒造所で、沖縄の地元の人達が好みそうな泡盛が並んでいる。
並んでいる泡盛
泡盛はうっちん割り、さんぴん茶割り、ソーダ割りやパインジュース割りもある。
沖縄だって冬は寒いので、寒い時にはお湯割りもイケる。でも、まあ、普段はやっぱり水割りで。アテとして、テーブルの上に常備してある煎り大豆の香ばしさにほっとひと息つくと、泡盛の酔いも気持ち良く回ってくる。
泡盛の水割りと煎り大豆

持ち込みも缶詰も、おつまみいろいろ

ボトルネックのつまみの定番は、豆腐のやっこや豚マメ(豚の心臓)。どれもだいたい400円からと手ごろだ。一人100円で、栄町市場の他の店で買った総菜を、つまみとして持ち込むことだってできる。
例えば、沖縄旅行の最中で、夕方少し早めの時間から飲み始めるなら、市場であれこれ買い物をして6時オープンのボトルネックで持ち込み宴会、なんていうのも、実にリーズナブルで楽しい時間を過ごせるはず。
メニューの書かれたボード
そして、もうひとつ、つまみの定番が缶詰。
好きな缶詰(450円~600円)を選んで頼むと、お皿と缶ごと、運ばれて
くる。どれもお酒が進む味。仲間とわいわい飲む時は、端から頼んで、缶詰め食べ比べもきっとおもしろい。
様々な缶詰

なんといっても人気の自家製ダシの沖縄そば

そして、そして、ボトルネックで変わらぬ人気で、「これを食べないと沖縄に来た気がしない」という県外の人も多いのが、沖縄そば(700円)。
ちなみに、かけそば(具なしネギのみ)600円、麺少なめの半そばは600円。
たらふく飲み食いした帰りでも、半そばならばいけそう……。

その、おまちかねの沖縄そばは、こうやって登場。
沖縄そば
「え? 汁がない?」
「そう。そうなんです! ボトルネックの沖縄そばのダシはやかんに入っているんです!」
ダシの入ったヤカン
紅ショウガをのせて、あつあつのダシをやかんから麺にかける。
好きなだけかけて、足りないと思ったら後から足しても大丈夫。
ボトルネックの沖縄そばは、お酒の最中でも、お酒の後でも、舌とお腹を満足させてくれる味わいだ。
ダシをかけ紅ショウガをのせた沖縄そば

投げ銭ライブも不定期開催

地元の人達はもちろん、観光客のリピーターも多いボトルネック。
月に1~2回、沖縄県内外のミュージシャンがお店でライブを行うことも
ある。
ライブは基本的にチャージなし、気に入った分だけお金を払う「投げ銭」スタイルだ。ふらりと訪れた時、偶然、盛り上がるライブの現場に出合えるかもしれない。

ライブがない日でも、栄町市場を通り過ぎる人のざわめき、雨の日にトタン屋根を打つ雨音……ボトルネックにはなんとなく、いつも気持ちのいい音が鳴っているような印象がある。
きっと、気持ち良くお酒を飲める場所っていうのは、そういうものなん
だろう。

「那覇の栄町市場に行ったなら、ボトルネックを訪ねてみてください」
伊禮(いれい)さん
「けして饒舌ではないけれど、笑顔がチャーミングな伊禮(いれい)さんが、待ってますよ」
笑顔がチャーミングな伊禮(いれい)さん

※こちらは、2016年3月22日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
記事中の写真、価格は取材当時のものとなります。

スマートポイント

  • 泡盛はボトルで取っても2,500円。みんなで飲むとよりリーズナブル
  • 県内外アーティストのライブは不定期なので、電話などでお店に問い合わせを
  • 炙りチャーシューや自家製メンマも人気メニュー。お酒がすすみます

ライターのおすすめ

沖縄そばは間違いないおいしさ。

長嶺陽子

東京の出版社を経て沖縄へ移住し10年。那覇市久茂地にて夫とともに泡盛居酒屋「カラカラとちぶぐゎ~」を営む。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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