【CALiNの開店ストーリー】内装を手がけたのはオーナーの旦那様
もともとあった古民家と隣接したコンクリートの建物。この物件を発見した時「ここをカフェに造り変えたらおもしろいんじゃないか」と思ったのだそうです。
ドーナツ屋の仕事と子育ての隙間時間で新しいカフェの構想を練り、瓦屋根の古民家の良さを活かしたまま、コンクリートの建物は現代風に。
オーナーの山本さんのご主人は、しまドーナッツの内装を手がけた大工さん。このカフェの内装もご主人が一人でリフォームしたため、3〜4カ月の歳月を要した大がかりな内装工事でした。
木の質感と素朴な色合い、そこに沖縄の海と空をイメージした鮮やかな青い壁。
古民家の家庭的な雰囲気を大切にしながら、今帰仁村の「名前のない鉄家具」とコラボした特製のテーブルを配置し、奥には大人数でも利用できる小上がりの席を用意。店内のディスプレイは山本さんが担当し、木材の家具や雑貨の一部は、大工のご主人が手作りしたもの。
外観以外ほぼ手作りで完成した雑貨&カフェ「CALiN」。手作りにこだわるからこそ、販売する雑貨もまたハンドメイド作品が多く、味わいのある商品が並んでいます。
【CALiNの料理ストーリー】地元野菜と食材をアレンジ
原材料を気にする人が多いので、できれば身体にいいものを、そして新鮮な食材で提供していきたいと話す山本さん。
家ではあまり食べない特殊な野菜をアレンジしたり、地元やんばるで育った旬の野菜を季節ごとに取り入れてメニュー構成を考えたり。そんな「CALiN」の食事はとにかく野菜が多め。やんばる鶏肉のトマト煮込みなど、お肉大好き派向けメニューも今後増やしていく予定とのこと。
そして今回は「島やさいたっぷりサンドイッチプレート」を紹介します。
名護市にあるPain de Kaitoのパンを使ったサンドイッチは2種類からチョイスできます。自家製鶏ハムを挟んだカンパーニュ(写真)とベジサンドのピタサンドがあり、具は季節ごとで変わります。
サイドは、自家製ツナと紅芋を使ったキッシュや自家製ピクルス。青パパイヤをナンプラーで和えたさっぱり味のソムタムなど。
サラダのドレッシングはもちろん自家製。時期によって食材を変え、夏場は鮮やかなピンク色のドラゴンフルーツのドレッシングが登場したそうです。
スープの種類はポタージュが多め。手間暇かかるので家庭ではあまり作らないイメージがあり、個人的に山本さんがポタージュ好きだから。
地元の「屋我地島はちみつ」を使ったヨーグルトデザート。そしてこのカフェの大注目デザートがしまドーナッツを使った「ドーナツパフェ」です。残念ながら写真はありません…。
雑貨を置くこと、人とつながること
レジ横のカウンターに並ぶ約50個の「しまドーナッツ」。名護で製造したものを販売しているため、売り切れ次第で終了です。
「今後は新しいスイーツを開発していきたいので、ドーナッツは名護だけで販売することになるかも。新しいスイーツを開拓できたらの話ですが。笑」と山本さん。
話を聞いていると、山本さんのアイデアには多くの夢と希望が詰まっていて、その根本にあるのが人とのつながりを大切にすること。
「ドーナツを販売することで、しまドーナッツのリピーターが訪れてくれる」
「雑貨を置くことで店と作家がつながり、作家は雑貨好きのお客様とつながっていく」
「カフェのスペースを使えばワークショップができるし、ギャラリーとしても利用できる」
「広い庭を活用すれば、ゆくゆくは観葉植物を販売できるかも」
そしてカフェ風の家にリフォームしたい人向けに、ご主人が手がけたこのカフェをショールーム的な存在にしていけたら。「名前のない鉄家具屋」のテーブルを見て、ほしいなって人が現れたら。
ちょっとしたアイデアから生まれる人と人のつながりが大きな輪を描き始め、この「CALiN」を起点として展開されようとしています。
「もっといろいろやりたいんですけど今は限界ですね。まずはこの店の存在を知ってもらうことから」
そして山本さんの締めくくりの言葉がこちらです。
「屋我地島は、沖縄本島の中でもとても遠いイメージがあるようなのですが、今は名護東道路のトンネルができたのもあり、意外と遠くないですよ。笑」
今後の展開が楽しみな屋我地島の雑貨&カフェ「CALiN」。離島へのドライブがてら足を運んでみませんか。