「沖縄の食堂」と聞いて、どんな店を想像しますか?
Aランチに代表されるようなボリューム満点の定食があってリーズナブルだったり、おしゃれではないけど、心地良い乱雑さがあって親しみやすかったり。
「食堂 faidama(ファイダマ)」は、沖縄食堂の親しみやすさはそのままに、料理はあくまでヘルシー、そしておしゃれ。
まったく新しいタイプの沖縄食堂です。
グルメ
2024.10.28
writer : 仲濱淳
「沖縄の食堂」と聞いて、どんな店を想像しますか?
Aランチに代表されるようなボリューム満点の定食があってリーズナブルだったり、おしゃれではないけど、心地良い乱雑さがあって親しみやすかったり。
「食堂 faidama(ファイダマ)」は、沖縄食堂の親しみやすさはそのままに、料理はあくまでヘルシー、そしておしゃれ。
まったく新しいタイプの沖縄食堂です。
ファイダマのある場所は、浮島通りから一本入った通り沿い。おしゃれな古着屋や雑貨屋が多いこの土地にあって、違和感なく溶け込んでいる白い外観。センスと清潔感を感じます。
テーブル席とカウンター席がある広々とした店内。コンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュな内装ですが、大きな窓から光がたっぷり差し込むので、明るく温かい雰囲気。溢れんばかりの日の光の中で食べるランチはさぞかしおいしいだろうと、期待が高まります。
ファイダマを切り盛りするのは髙江洲さんご夫妻。沖縄本島生まれのご主人、高江洲毅(つよし)さんと八重山出身の奥様の美沙さんですが、島野菜の魅力に気付いたのは大人になってからだったといいます。そのきっかけを美沙さんが教えてくれました。
「東京の沖縄料理屋で働いていた時に周りの人から沖縄の料理と食材について聞かれることが多かったんで、そこで初めてしっかりと勉強しました。昔はまったく興味がなくて、子どもの頃はおばあが料理する野菜料理が嫌で””もっとスパゲティとか食べたい””って思っていたぐらい(笑)」
そして勉強を進めていくうちに、「沖縄野菜の力」にどんどん魅せられていきます。
「ビタミンが豊富なものが多いんです。栄養価が高くて味が濃い。沖縄の自然の恵みを受けて、すくすくと育っているからだと思います」
沖縄野菜のおいしさを知り、より多くの人にこの魅力を知ってほしいと考えるようになりました。
“野菜の魅力を伝えたい、とはいいながらも、野菜だけを使っていないのが髙江洲さん達の料理。野菜と一緒に肉も魚もたっぷり食べられるので、満足感が高いのが特徴です。そして、沖縄の食材を使いながらもコテコテの沖縄料理ではありません。若い世代にも島野菜に親しんでほしいという思いから、あえて普通の料理を提供しています。
こちらは「やんばる若鶏の南蛮、長命草と梅のタルタル」(1,296円税込み)」。大きなやちむんの器には色とりどりの野菜もたっぷり添えられて、見るからにヘルシー。もちろんボリュームも満点です。
定食についてくる前菜3種。前菜は毎日内容が変わりますが、メインと同様に沖縄野菜がふんだんに使われています。一番右のじーまみー豆腐は手作りで、まるでお餅のような食感。
肉と魚の定食は、隔週で内容を変更。ただし紅豚トンカツ定食や八重山そば定食はレギュラーメニューとして、常に食べられるようになっています。
ファイダマではお土産にぴったりの手作りお菓子が売られています。ちんすこうは甘さ控えめで、ほっとできる味。お菓子以外にも季節のフルーツを使ったジャムやシロップが並びます。
店で実際に使われている野菜も販売。「父畑(ちちはる)」と銘打たれた野菜は、その名の通り髙江洲さんのお父様が作っているそうです。
「私達が東京から帰ってくる際に、おじいとおばあがもともと持っていた畑を使って野菜をを作ってくれと、父に頼み込んだんです。それまで父は野菜を作ったことがなかったにもかかわらず(笑)」と髙江洲さん。
よく知る人が作る野菜だからこそ安心。全て減農というのも嬉しいですね。
「ファイダマ」とは、奥様の出身地である八重山の言葉で「くいしいぼう」という意味。くいしいぼうなご夫婦が作るおいしい料理と素敵な空間を、ぜひ味わってみてください。
※こちらは、2017年6月7日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真は取材当時のものとなります。
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仲濱淳
沖縄の観光誌とウェブマガジンで、ひたすら情報を
かき集めてきた感覚を駆使して、旅に即効で役立つネタをお届けします。
スポット名 | 食堂「faidama(ファイダマ)」 |
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住所 | 沖縄県那覇市松尾2-12-14 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 098-953-2616 |
料金 | 1,000円~2,000円 |
営業時間 | 11時~15時(売り切れ店仕舞い) |
定休日 | 月・火・水曜日 |
駐車場 | なし |