「tou cafe and gallery」は、読谷村のやちむんの里にある北窯の陶工、松田米司(まつだ よねし)さんの作品が楽しめるカフェ&ギャラリー。器を通して日常(ライフスタイル)を感じる空間と、ギャラリースペースによる非日常を演出しています。住宅街にひっそりと佇む、小さな美術館のような建物は、訪れる人の好奇心を駆り立てます。やちむんの里からは車で10分ほどなので、観光の際に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
グルメ
2017.11.19
やちむんの魅力に触れるカフェ
読谷のtou cafe and gallery
writer : Naoko Uchima
県内唯一、松田米司さんの作品を紹介するギャラリー
沖縄県の中部に位置する読谷村にある「tou cafe and gallery」は、2017年4月にオープン。tou cafe and galleryの名前の由来は、陶器の「とう」と、「問う」という意味。建物へ近づくにつれ、中に入って先へ進むごとに、「なんだろう?」と、奥へ奥へと引き込まれる印象の造りになっています。設計士さんと話し合って、訪れた人が疑問を持って中へ入ってくれるようにという一家のアイデアを反映してもらった空間です。国内で人気の高い松田さんの陶器を扱うお店はいくつもありますが、日常使いの器以外で、作品としての花瓶や酒器、斬新な絵付けを施した皿などをメインに展示しているのはここだけです。陶芸をもっと広く知ってもらいたいと、ギャラリーでは、釉薬(ゆうやく)の展示や、制作過程を紹介する写真、松田さんと北窯の人達を描いたドキュメンタリー映画『あめつちの日々』の30分ダイジェスト版も上映しています。
カレーを中心としたこだわりのフードメニュー
カフェを切り盛りしているのは松田さんの娘、七恵(ななえ)さんと萌(もえ)さん。カフェのメニューは、20年ほど前に米司工房で陶芸を学んだご夫婦直伝。現在は長崎でカフェ営むご夫婦のもとで七恵さんが修業したこだわりのカレーやタンドーリチキン、チキンをアレンジしたtou cafeオリジナルのピタサンドなどを提供しています。中でも特におすすめのポークカレー(甘口)は、りんごとパイナップル、はちみつの甘味に、ぴりっとした辛さも加わり、ごろっとしたポークがたくさん入っていてボリューム満点。付け合わせに、サラダやキャロットのクミン入りマリネ、マッシュポテトなど、野菜たっぷりなのもうれしいですね。カレーセットはナンとライスどちらも楽しめて、お好みのドリンク(写真はマンゴーアイスティー)と、ひと口サイズのチョコチップスコーンもついてきます。
くつろぎの日常を体感するカフェスペース
カフェには、米司さんの手作りのテーブルがあったり、選び抜いたアンティーク家具やアジアの雑貨、沖縄の工芸品、陶芸に使う蹴りロクロなどもさりげなくディスプレイとして使われ、シンプルに調和の取れた空間。カフェのスイーツは、ガトーショコラとベイクドチーズケーキ、レアチーズ、チョコレートケーキなどから日替わりで2種類を用意。ドリンク付きのケーキセットは700円です。七恵さんはいいます。「美術館を訪れるように、少し何かに気づいて得した気分になってもらえたり、陶芸を身近に感じる心地良い空間で、リラックスしてエネルギーも充電して帰ってもらえたらうれしい」。そんな空間を提供したいという一家の思いが込められています。器好きな人に、ぜひ訪れていただきたい癒しの空間です。
スマートポイント
- 土曜日のランチタイムは込み合うので、予約するか、平日に訪れるのがおすすめ。待ち時間にゆっくりギャラリーを見ることもできます。もちろんギャラリーだけの見学も大歓迎!
- メニューにはないけど、食材が手に入れば、自家製黒糖ジンジャーエールやジンジャーティーをお楽しみいただけることもあるそうです。
- 住宅街の隠れ家的な立地です。通りにあるマカイ(陶器)のサインを目印に探してみてください
ライターのおすすめ
松田米司さん一家の人生観や魅力を垣間見ることのできるステキな空間で、映画「あめつちの日々」の窯に火入れをするシーンもぜひお楽しみください。
Naoko Uchima
地域に根ざした情報をグローバルな視点で捉え、楽しく、ディープな沖縄のヒト、モノ、コトをご紹介。
INFORMATION
スポット名 | tou cafe and gallery |
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住所 | 沖縄県読谷村伊良皆578 |
ジャンル | グルメ |
電話番号 | 098-953-0925 |
料金 | 1,200円 |
営業時間 | 11時〜18時 |
定休日 | 日・月曜日 |
駐車場 | あり |
備考 | HP : http://tou-cafeandgallery.net/ 表示価格はすべて税込みです。 facebookページ |