そもそも、エイサーって何?
エイサーとは、本来は旧暦のお盆に、あの世からお迎えした祖霊をあの世へ送り返すための伝統行事です。手踊り・太鼓踊り・唄三線などで構成され、沖縄本島の各地域内を練り歩きます。
起源は諸説ありますが、1603年に浄土宗の袋中上人が琉球の人々に念仏を伝えるため、念仏を唱えながら太鼓をたたいたことが始まりといわれています。
地域の青年会が継承するエイサーにはいくつかの形態があり、現在主流の大太鼓・締め太鼓を中心としたダイナミックなエイサーは主に沖縄市・北谷町・宜野湾市などで盛んです。その他にも勝連半島周辺のエイサーはパーランクーという片張りの太鼓を使い、厳かな雰囲気を湛えています。
また沖縄本島北部では手踊りを中心としたエイサーも継承されています。
民族芸能として愛されてきたエイサーですが、芸術性が高いことから、現在は国内はもとより、海外でも創作エイサーが踊られるほど人気があります。
エイサーマニアも、そうでない人も
数あるエイサーイベントを楽しみ尽くすには避けては通れない、必ず知っておいていただきたい場所がここエイサー家です。
エイサーは沖縄本島中部で多く見られますが、その中で最も盛んな地域のひとつがここ沖縄市。その中心、コザミュージックタウンの1階にあり、エイサー好きの拠り所となっています。
2007年に「エイサーのまち宣言」をして、エイサー文化の継承・発展を誓った沖縄市ならではの驚きの情報量。しかも無料で利用できるんです!
豊富な無料パンフレットや、歴史的価値のある資料の閲覧も可能です。常駐しているスタッフの手が空いていれば、質問するチャンスもあります。
こちらはエイサー家の真栄平さん。今回親切丁寧に取材に応じていただきました。
またエイサー家では、エイサー好きなら誰でもほしくなってしまうであろうグッズの販売もしていますので、お土産にもおすすめです。
エイサーよもやま拠り所
エイサー家内には所狭しと資料やパンフレットが並べられ、眺めているだけでも飽きません。全島エイサーまつりにわざわざ県外から自費で参加する団体があるなど、エイサーに情熱をかけるファンは多く、東京で開催される新宿エイサーまつりは120万人を動員するというのだから、エイサー家のようにいつでも立ち寄れる拠り所が必要になるのもうなづけます。
場所柄、沖縄市のエイサーに関しての情報が最も多く、例年の開催順でいうと、毎回1500人もの観客が集まるエイサーナイト、あがりな~ざとエイサーまつり、風山祭、コザエイサーまつり、エイサー夏まつりinこどもの国などのイベント、旧盆エイサー、全島エイサーまつり、これらの情報をここで網羅することができます。
さらには、より規模の大きい「エイサー会館」をオープンすることを計画中なのだとか。オフシーズンにもエイサーのよもやまを楽しめる場所の登場が楽しみですね。
エイサー、いろんな楽しみ方があります
沖縄市でエイサーが盛んだということを裏付けるように、沖縄市青年団協議会に加盟しているエイサーを行う青年会は22団体もあります。
青年会には「旗頭」というそれぞれのシンボルがあるのをご存知でしょうか?
この旗頭と、エイサーキャラクターのエイ坊・サーちゃんが各青年会の衣装をまとったフィギュアが、エイサー家近くの「中の町中通り」に展示されています。夏にはエイサーガーエー(鉢合わせた青年団同士で、相手のペースやリズムを崩す勝負)の舞台ともなる中通りに一年中花を添えていますので、エイサー家で場所を聞いて出かけてみてくださいね。
それから、筆者KIKOはじめ、エイサーが大好きな人達の間で話題の「エイサー検定」というものがあります。より上の級を取って自慢し合いましょう(笑) ネット上で学びながら楽しく検定を受けられますが、エイサー家でコツを教えてくれるかもしれませんよ。
画像は、1級と2級の証明証をわざわざ持参して自慢している、お恥ずかしながらの筆者KIKO(笑)
※こちらは、公開日が2016年8月18日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。