沖縄各地に残る伝統行事は美しい。三線のメロディーと唄と踊りに、心が沸き立つエイサーもそのひとつです。
海中道路を通り抜け、車でいける離島、うるま市宮城島で開催さる「たかはなり・島あしび」は、エイサーをもう少し掘り下げて見てみたいリピーターにおすすめのイベントです。
季節特集
2016.10.03
島の力を魅せたうるまエイサー
宮城島のたかはなり・島あしび
writer : Naoko Uchima
復活する島の力
うるま市の島しょ地域。海中道路ができて陸続きになった島々に残る風景は、懐かしい沖縄を今に伝えるその地域ならではの魅力があります。
その島のひとつ、宮城島(方言でたかはなり)で開催される「たかはなり・島あしび」は、途絶えかけた集落のエイサーを復活させ、伝統行事の素晴らしさと島の団結力を集約したイベントです。
第2回目となる今回の開催では、県外からもエイサー愛好団体が島を訪れ、道ジュネーを披露。地元沖縄のルーツを訪ね、地域の人との交流を生んでいます。
道ジュネーの時には、エイサーを追っかけて集落を歩き、昔ながらの瓦屋根や沖縄特有の植物を見るのもお楽しみの一つ。絵になる景色と躍動感溢れるエイサーに、カメラを向ける人々の視点が集まっていました。
村祭りのような住民との一体感
「たかはなり・島あしび」の魅力は、なんといっても出演者と参加者の距離が近いこと。
村祭りのような和やかな雰囲気で、参加者同士の距離も近いので、地元の人逹との会話を楽しんだり、一緒に踊ったり、飲んだり、食べたりと、島あしび(あそび)の一体感を味わえることです。
沖縄観光PR大使の花笠マハエちゃんも遊びにきていました。
また、県内在住のアメリカ・ハワイからの留学生も訪れており、地元や外国人の視点からも関心が高いイベントであることがうかがえました。
ちなみに、ハワイには沖縄からの移民がたくさんいることもあって、参加した留学生は、留学前から、エイサーなど沖縄の伝統行事には親しんでいたというから驚きです。
エイサー以外の伝統芸能も披露
ステージでは、エイサー以外にも地元の自治会による唄や踊りなどが披露され、女性だけによる奉納舞踊、宮城ウシデーク保存会による踊りも見ることができました。
首からかけている花飾り貫花(ぬちばな)は、「赤い花は愛しい人へ、白い花は子ども逹へ」という意味があるそうです。
沖縄の唄と踊りは、祈りを込めた、伝える、表現する手段でもあるので、方言の唄の意味はわからなくても踊りの所作を見て、リズムを感じて、創造力を膨らませて楽しんでいただけます。
やっぱり最後はカチャーシー
美ら星エイサー(東京世田谷区)、平敷屋エイサー保存会、地元上原エイサー保存会と宮城青年会のエイサーを堪能した後、最後はやっぱりカチャーシー。島あしびのフィナーレは見ているだけじゃなくて、参加するものです!
カチャーシーは男踊りと女踊りの基本の手の動きがあって、シンプルで誰でもできる踊りですが、上手にできるとかっこいいのでYoutubeなどを見て事前に練習しておくと、本番は自信を持って参加できます。
エイサー初心者にも、リピーターにもおすすめの「たかはなり・島あしび」で、みんなで一緒にモーイモーイ!(踊りましょう!)
スマートポイント
- 日没前後から人が増えるので、時間通りにいくとスームズに移動ができて、余裕を持って楽しめます。集落の景色を楽しむには日没前がおすすめですが、暑さ、日焼け対策はしっかりと。
- 沖縄本島東海岸にあるうるま市の島しょ地域といわれる島々は、手前から平安座島、浜比嘉島、宮城島、伊計島となっています。島の名残りの緩やかな時間の流れが、個人や家族旅行に最適です。
- いちはなりアートプロジェクトが開催されたり、ぬちまーす工場、伊計ビーチ、海の駅あやはし館などがある地域なので、地域まるごと楽しむには泊まりがけで訪れるのもGOOD。リピーターにおすすめの穴場です。
ライターのおすすめ
うるまの伝統行事や地域をまるごと楽しむことができる、おすすめのイベントです。参加者同士の距離の近さと手作り感が良いアットホームな雰囲気で中部周辺のエイサーや伝統芸能を楽しめるお得感もあります。
Naoko Uchima
地域に根ざした情報をグローバルな視点で捉え、楽しく、ディープな沖縄のヒト、モノ、コトをご紹介。
INFORMATION
スポット名 | たかはなり・島あしび |
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住所 | 旧宮城中学校敷地内/うるま市与那城宮城537 (開催年により変更の可能性あり) |
ジャンル | イベント |
電話番号 | 098-923-5995(開催年により変更の可能性あり) |
料金 | 無料(屋台での飲食は別途) |
駐車場 | あり |
備考 | HP:http://www.promo-uruma.com/ Facebookページ |