沖縄本島からわずか15分船に乗っただけで、
こんなにも透明度の高い海が待っているとは…。
初めて行く人は感動の声を上げ、リピーターは「そうそう、この海!」
と待ち焦がれていたように納得する。しかも、魚達もたくさん泳ぐ、
まさに竜宮城のような日帰り可能な離島なのです。
観光
2024.11.19
15分の船旅で行く日帰り離島
水納島で1日遊ぼう!
writer : 伊藤麻由子
なんでこんなにキレイな海なのだろう・・・。
人口わずか50人あまり。水納島へは、
沖縄本島本部の渡久地港から定期船が出ています。
7月19日からの観光トップシーズンには往復で1日20便。
定員160名の船なので、1600人ものキャパがあるのですが、
それも満席になる日がほとんど。
その人気の秘密は、この上ない海の透明度と15分だけど船に乗って
行ける離島であること、船を降りたらすぐビーチなこと。
小さい島なので、シャワーもパーラーも海の家も何もかもが
すべて目の前にあること。お手軽感がとても快適だからなのです。
それにしても、本当にキレイな海。透き通るってこういうことをいうのね
と初めて知ったような気持ちになれる水納島の海。
スッキリ青空のお天気の日はもちろんですが、少々曇っていても、
その透明度は失われません。
水納島の海の楽しみ方
これは、水納島のメインストリートわきのシャワールームに
隣接している島の売店に「さかなのエサ」として売られています。
ビーチのすぐ近くまでやってくる魚達に餌付けして楽しむことが
できるのです。売っているのはその売店だけ。1本150円です。
透明度が高いので、タマンなどの大きな魚は海面からもその姿を
確認することができます。「おっきーのがいるぞー!」
そんな声が聞こえたら、きっとタマン。タマンは沖縄方言で、
正式にはハマフエフキダイ。沖縄三大美味とされる磯魚のひとつで、
80cmにもなります。
その他にも、サヨリの稚魚が水面近くを泳いでいたり、
オジサン(魚の名前!)が砂地に顔を突っ込んでエサを
探している姿が見られたり、後、よく沖縄の民家に魔除けとして
飾られているスイジ貝(水字貝)が飛ぶように海底を進んでいく
姿が見られたり。だから、ゴーグルなどは必須です。
観光シーズン限定のパーラーでランチタイム
島内には、飲食店はありません。
観光シーズンに登場するパーラーがランチタイムのメインとなります。
カレーや沖縄そばの他、カレーとタコライスのハーフハーフや、
本部町ならではのかつおを使ったカツオ飯、
出汁をかき氷にしてトッピングにした特製の冷やし中華など、
メニューもいろいろ。
そして、おすすめは、島で育てた金時豆などを黒糖で
じっくり煮込んで乗せたぜんざい!
海水で塩っぽくなっている口のまわりが、
なんだかホッとする甘さ。無農薬栽培なのもうれしいです。
島内は基本的にゴミ箱がありません。島には焼却場施設がないのです。
「ゴミはお持ち帰りください」と書かれたメッセージが
目に入るかと思いますが、その通り持ってきてできた
ゴミは持ち帰りましょう。次に観光できた時にも、
美しい島であるよう願って。ただし、
パーラーでの容器などはお店で受け取ってくれます。
島の中を少しだけお散歩
ビーチからなだらかな坂が続いていますが、
これが島のメインストリート。登り切るとパーラーがあって、
その先に50人弱の島の人達の集落が広がります。
矢印に導かれて三叉路を右手に行くと、島で唯一の小中学校。
人数が少ないために、島のみんながPTAとなって
運動会など行事を行います。
ビーチからの道をまっすぐに歩いていくと、数分で海が見えてきます。
それが、この島の反対側の海。クロワッサン型をしている水納島の
ちょうど輪の部分にあたります。不思議にも干潟のようになっていて、
つかつか進むと足を取られるので気をつけてください。
島の中を歩くと、灯台や、御獄や井戸などもありますが、
整地された道ばかりではありません。
歩きにくい場所が多いので要注意。
でも、集落やそのまわりにいると、
ビーチの喧騒が嘘のように心が静寂に。
ぜひ、少しだけでもお散歩の時間も取ってみてください。
※こちらは、2015年9月29日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真、価格は取材当時のものとなります。
スマートポイント
- 島には共同売店も、ましてやコンビニエンスストアもありません。なので、飲み物や食べ物などこだわりのあるものは、持参しましょう。そして、ゴミは持ち帰ることを忘れずに。
- 帰りの船の時間が近づくと、シャワールームが混むのは必須。早めに海から上がる準備をしましょう。そして、船までの時間を島の散策に当てるのがオススメ!
- クロワッサンの形をした左の端の先に、アジサシが営巣をする小島があり、時期になると、たくさんのアジサシがそこで繁殖をします。アジサシにとって安心安全な場所に違いありません。
ライターのおすすめ
日帰りの離島である水納島ですが、敢えてのおすすめは島に宿泊すること。島には今、3カ所の民宿があります。観光客が帰ったあとの静かになったビーチ、満天の星は格別です。
伊藤麻由子
撮影でアフリカを回り、沖縄の離島45をも行き着くす。写真と文章で島の良さを最大限に惹きだす。