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観光観光

2015.10.02

琉球王朝文化と自然!世界遺産
「識名園」の意外な楽しみ方

writer : miya-nee(みやねえ)

園内は飲食禁止。那覇市にある世界遺産の「識名園」は、琉球王家の別邸があった場所。入口は緑がうっそうと茂り、中庭は視界が開けた廻遊式庭園と写真映えする木造御殿、高台には那覇市内を展望できる「勧耕台」やバナナ園があります。
廻遊式庭園と写真映えする木造御殿
今回は、識名園の案内ガイドさんにうかがった話とともに、歴史をほとんど語らずに、ガイドブックには掲載されてないであろう「識名園の見どころと楽しみ方」を沖縄在住ライター目線でご紹介します。

入口付近は亜熱帯ジャングル!?

入口付近は緑がうっそうと茂っている
ここ識名園は、戦時中日本軍の弾薬庫があった場所。戦時中、上空を飛び交う戦闘機から弾薬庫を守るために樹木で覆い隠していました。現在もその名残があり、入口付近は緑がうっそうと茂っています。
圧倒されるガジュマルの木
園内に入ると、圧倒されるのがガジュマルの木。精霊が宿っているとの云い伝えがあり、生命感みなぎる根っこが地面を覆い尽くしています。このまま成長し続ければ、数万年後には沖縄本島がこの根っこに覆い尽くされそうな勢いさえ感じますね。

えっ、これが!?識名園の「世界遺産といわれる箇所」

戦時中、米軍の艦砲射撃の集中攻撃を浴びて弾薬庫が発火し、一夜にして焼け落ちた識名園。園内のほとんどが復元となっています。現存する「世界遺産」は、実はうっかり素通りしそうなほどいじらしい存在感と貴重な歴史を刻む箇所。その一部分がこちらです。
ひと際古めかしく小さな石が密集した部分が世界遺産
石畳をよく見ると、ひと際古めかしく小さな石が密集した部分があります。戦前から存在した石畳であり、まさにこの部分が「世界遺産」とのこと。石垣は後から積み直した箇所もあるため、古さと歴史を感じるすべての石灰岩が「世界遺産」というわけではないと話す案内ガイドさん。この石畳、世界遺産の撮影スポットにいかがでしょうか。
石垣は後から積み直した箇所もある

ウェディングフォトに人気!絵になる撮影スポット

写真映えする中庭がウエディングフォト人気
イベントで利用されることもある園内は、特にウエディング関連の催し物が多く、写真映えする中庭がウエディングフォト撮影に好まれています。
古典的な琉装の結婚式や披露宴が行われることも!
御殿では、古典的な琉装の結婚式や披露宴が行われることがあり、その際は「二番座」の間を利用します。見学中、運が良ければそんな光景に出くわすかもしれません。
「二番座」の間

がしかし、中庭の池。こ、これは…緑色!?

池が緑色
案内ガイドさん曰く、観光客からよく尋ねられる素朴な質問があると。

「池が緑色ですが、掃除はしてるんですか?」
池が緑色をしている
そんなとき、案内ガイドさんはこう答えるそうです。

「定期的にメンテナンスと清掃をしています。樹木の脂が地面を通して池に抽出されて脂が浮いています。後、食物連鎖による微生物の発生も緑色の原因かと。でも池には錦鯉が放たれていていて、大ウナギも生息しているとか。豊富な自然と緑多き環境があってこそ起こる自然現象なんです・・・」

そして池からはこんな綺麗な水が流れ落ちていました。
池から綺麗な水が流れ落ちる

四季折々の花々、そして気になる看板が!

識名園では四季折々の花々が見学できる
四季折々の花が楽しめる
そんな識名園では四季折々の花々が見学できます。御殿や六角堂とともに撮影する自然の風景は絵になるとしかいいようがなく、カメラ好きの人なら撮影三昧の見学時間になることでしょう。通常でも見学に約1時間かかるので、時間に余裕を持ちながらシャッターを切りまくってください。
気になる看板!
そして気になる看板がこちら。「本当にハブが出るんですか?」と観光客に質問されるそうですが、鎖や綱を超えて立入禁止区域内へは入らないようにとの注意喚起も含めているのか、「まだ見たことはないですが、ハブが出るらしいです。」と説明するそうです。

ピクニック気分!?園内の展望台とバナナ園

屋根付き展望台の「勧耕台」
園内は飲食禁止。展望台まで来るとこの言葉が何を意味するのかが理解できます。

那覇市内が眺望できる屋根付き展望台の「勧耕台」は、風があれば爽快この上なし。もしここに椅子テーブルが置かれいたら、休憩がてらお弁当を広げたくなるほどの心地良さ。
ピクニック気分になるが「園内は飲食禁止」
その先はバナナ園や果樹園が続き、歴史を物語る世界遺産から「南国の植物園」に早変わり。

もし今、ブルーシートを持っていたら? もし今、バッグの中にお弁当が入っていたら?
バナナ園
そんなピクニック気分を想像してそわそわ。そしてもう一度、念押ししておきますが、「園内は飲食禁止」です。世界遺産の管理とはそれだけ厳しく難しく、重要かつ大切なものなのですね。

緑色の池にも理由がある。沖縄の世界遺産「識名園」で歴史と四季折々の自然に触れてみませんか。

スマートポイント

  • 園内の石畳は歩きづらく、靴底が平らの履物が便利。また雨の日は滑りやすいため、足元にご注意を!
  • 自然が多い場所には蚊が多い!?虫除けスプレーは必須です。
  • しつこいですが、最後にもう一度お伝えします。「園内での飲食は禁止です」

ライターのおすすめ

琉球王朝文化が息づく「識名園」。那覇市首里の湧き水が注ぐ自然、正門・育徳泉・御殿など琉球王朝最大の別邸として刻んだ歴史を復元し、2003年1月に特別名勝に指定、同年に世界遺産に登録されました。

miya-nee(みやねえ)

JTBの元ツアーコンダクター。現在はライターをはじめとして、Web講師、カメラマンなどと多岐にわたる仕事に取組む。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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