沖縄の草花をモチーフにし、太陽の力で染め上げる太陽染め。
ポリネシアに負けないくらい眩しい宮古島の太陽と
亜熱帯特有の豊かな植生があるからこそできる太陽染め体験。
自然の恵みへの感謝の心で布地を染めれば、
世界で一枚だけ、あなただけの色をプレゼントしてくれる。
観光
2015.10.05
[宮古島]恵みの太陽で染まる
自然への感謝と祈りの太陽染め
writer : 砂川葉子
ポリネシア伝統の太陽染めを宮古島で体験!
太陽染め体験ができるのは、宮古島の平良中心地にある和風亭の隣、
Re:charge Cafe BREATHE内にあるMahina Clothing&Jewelry。
比呂子さんは、2009年にハワイ在住中に
ポリネシアの伝統の太陽染めと出会い魅了された。
その後移住した宮古島で、「ここなら太陽染めができる!」と直感した。
太陽染めに絶対的に必要な条件が宮古島に備わっていたのを感じたという。
自然への感謝の祈りから始まる太陽染め
太陽染めのワークショップでは、
まず、モチーフとなる植物を採取するためにカフェの裏庭へ。
立派なパパイヤを発見。
パパイヤにハサミを入れる時に、
「命をいただきます。ありがとうございます。」
と比呂子さんがつぶやいた。
太陽染めの条件は、生きたるものを使うこと。
そのために、沖縄の豊かな自然があることと同時に、
その命を「いただく」という心が絶対的に必要なのだと
比呂子さんがいう。
太陽染めは、自然への感謝の思いから始まるのだ。
カフェの前の庭先からは、ピンクのプルメリアや日日草の花をいただく。
今、咲き誇る花々の命をいただいて、
太陽染めをさせてもらうのだ。
比呂子さんに習って、「ありがとうございます。」と唱えた。
あ、そうだ。やっぱり宮古島の言葉の方が通じるかも、と思い直し、
「たんでぃがーたんでぃー」と呟いてから、頭を下げた。
さて、これで太陽染めの準備は完了。
いよいよ、染めの作業に入る。
宮古島の眩しい太陽の下で太陽染め体験
太陽染めの染めの作業は、外に大きなテーブルを出して行う。
宮古島の海や夕焼けの色をイメージして、
スポンジに染料を吹き付け布に伸ばしていく。
隣同士の色が重なり混ざり合いグラデーションになっていく。
次に、先ほど命を頂いたばかりのパパイヤの葉や花々、
アルファベットやな南国テイストのステンシルを、
丁寧に布に並べていく。
風で飛ばないように重しを置いたら、作業はここで終了。
あとは、太陽にあてて、待つのみ。
強烈な太陽の日差しがあることが、絶対的条件の太陽染め。
台風前で薄曇りの空を、少し不安げに仰ぐ。
ぐんと手を伸ばして心で思う。
出てきて!太陽!
Re:charge Cafe BREATHEで食事タイム
染め上がるまでは約1時間かかるので、
その間にカフェメニューを楽しみながら待つことに。
比呂子さんは、ここRe:charge Cafe BREATHEのシェフでもあり、
どのメニューにも沖縄らしさと比呂子さんの優しさが溢れている。
島タコライス(800円)は、
レタスに水菜、パルダマ(和名・水前寺菜)などの野菜がたっぷり。
手製のタコスミートとアボカドがマッチして、とてもおいしい。
ドラゴンフルーツのスムージー(600円)
目が覚めるような色鮮やかさ。
ほんのりと感じるグアバの風味が優しい味わい。
他にも、自家製ヨーグルトとグラノーラ、宮古島産マンゴーが入った、
ミニマンゴーパフェ(500円)など、
スイーツやドリンクメニューも充実している。
植物と太陽の息遣いを感じる太陽染め
不思議な思いで、一枚の布を見つめていた。
一つひとつ、植物やステンシルを外していくと、
くっきりと葉っぱや花の形が白く浮かび上がってくる。
これはヘリオグラフィといい、日光写真と同じ原理だそうだ。
布に焼き付けられたパパイヤやシダ、プルメリアの
白い影は命の形。柔らかな息遣いをそっと感じた。
自然とともに生き、感謝する心を教えてくれた太陽染め体験。
ポリネシアに古くから伝わるこの太陽染めが、
宮古島でも体験できるのは、この豊かな自然のおかげ。
宮古島の太陽と植物は、
あなただけの一枚をプレゼントしてくれる。
スマートポイント
- 太陽染めは、予約が必要です。体験料は2000円からで、ハンカチや手ぬぐい、ヘアバンドと染める物により値段が異なります。
- Mahina Clothing&Jewelryの太陽染めの作品は、店内で販売中。ハンカチやパレオ、Tシャツ、ヘアバンドは優しい色合いで、着心地も使い心地は抜群。
- Mahina Clothing&Jewelryの太陽染め体験には、強烈な太陽の光が絶対的に必要なので、冬場の体験は難しいとのことです。とはいえ、冬でもまれに夏のような日もあるので相談してみて。
ライターのおすすめ
太陽と水と土があるから作物は育ちます。太陽染めも、宮古島の太陽がなくてはできず、何よりも自然への感謝の思いがなければならず、さまざまな発見を与えてくれた太陽染め体験でした。
砂川葉子
岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。
INFORMATION
スポット名 | Mahina Clothing&Jewelry |
---|---|
住所 | 沖縄県宮古島市平良西里809-31階Re:charge Cafe BREATHE内 |
電話番号 | 080-3018-0532 |
料金 | 2000円~ |
営業時間 | 11:00~21:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |