場所によって様々な表情を見せる、石垣島の美しい海。そんな海を真っ白な灯台から一望できるのが御神岬(うがんざき)。
夕日をばっちり観察できるスポットとしても知られている御神崎の、日中と日暮れそれぞれの魅力をお伝えいたします。
観光
2015.10.17
writer : 光森裕樹
場所によって様々な表情を見せる、石垣島の美しい海。そんな海を真っ白な灯台から一望できるのが御神岬(うがんざき)。
夕日をばっちり観察できるスポットとしても知られている御神崎の、日中と日暮れそれぞれの魅力をお伝えいたします。
屋良部(おらぶ)半島の先端にある御神崎は、市街地から車で30分ほどの場所に位置します。屋良部半島という名称よりも、崎枝という地域名のほうが馴染み深いかもしれません。美しい海で有名な川平湾から比較的近いので、セットで訪れることが多いようです。
カーナビの指示通りに行けば迷うことはないと思われますが、県道79号線から崎枝に入る道を見過ごしてしまうと、そのまま川平湾に行ってしまいますので注意が必要です。
屋良部半島に入ってからは、アップダウンのある丘陵地となりますが、道なりに進めば10分ほどで到着します。
御神崎に到着! 青空の中に、真っ白い灯台が映えます。
石垣島の展望台の多くに当てはまることですが、駐車場にはお手洗いと自動販売機があるくらいで売店などはありません。「観光地らしくない」ところも、魅力のひとつです。
早速、灯台へと続く階段を上がっていきます。「石垣島御神岬灯台」と書かれたプレートのある柵内は開放されており、実際に灯台に触れながら、真下をぐるりと歩くことができます。
真下から見上げると、首が痛くなりそうな大きさで迫力がありますね。
灯台から駐車場のある南方向を見渡してみました。丘陵地の鮮やかな緑の先に、屋良部半島が広がるのが見えます。
そこからぐるっと見渡して、西方向を見てみましょう。広がる青い海の向こうにかすかに見えるのは西表島です。
北西方向には、サンゴ礁の入江が広がっています。右手にはシュノーケリングツアーの船がのどかに揺れています。
左手の尖った岩山のてっぺんにある、落ちそうで落ちない小岩は「姉の頭石(ブナリィツブリィイシ)」と呼ばれるもので、姉弟の仲違いによるとても残酷な物語が語りつがれています。
「姉の頭石」という名称から想像ができそうですが、怖い話が大丈夫な方は旅先で調べてみてもいいかも?”
灯台から降りて、突端へと進んでいきます。岬なので風が強いことが多いのですが、手すりや柵は部分的にしか備え付けられていないので、十分な注意が必要です。
日によっては波が高いこともあり、自然の厳しさを感じることができます。実際、1952年(昭和27年)には近海で八重山丸の遭難事故が起こっており、写真左のような慰霊の像が建てられています。
突端付近は、さすがに足もすくむ光景です(写真右)。ここより先には進まないほうがよさそうですね。
反対側である山側から、灯台を眺めてみました。こちらの入江にもサンゴ礁が広がっており、絶景ポイントとなっています。
御神崎と言えば、夕日の観察スポットとしても有名です。夕暮れを待って、再び訪れてみました。
灯台の真下から、駐車場を振り返ってみました。日中よりも、夕方のほうが人は多く、道路沿いにびっしりと車が停まっているのがわかります。
開けた場所なので、さすがに人で溢れることはありませんが、車を停められる場所は限られているので、時間に十分な余裕をもって行くのが良さそうですね。
灯台の上から慰霊の像あたりを見下ろしてみました(写真左)。太陽が海面へと近づくにつれて、海はオレンジ色に輝き、像も人々もシルエットになっていきます。
振り返ると、灯台も雲も夕日に染まっています。
日中と日暮れで異なる顔を見せる御神崎。市街地からも比較的近い場所にあるので、時間帯を分けて旅行中に2度訪れてみるのもおもしろいですよ。
スマートポイント
ライターのおすすめ
付近には飲食店はほとんどありませんが、崎枝の「italico(イタリコ)」は美味しいパスタと海に臨むテラス席が素敵なおすすめのカフェです。人気があるお店なので、予約をしてから行くのが良さそうです。
光森裕樹
歌人。様々な土地を旅する中で石垣島に惹かれて移住。のんびりとした豊かな時間を感じるための情報をお届けします。