宮古島を好きになってくれたなら、
島の歴史や文化もさらに深く知ってほしい、
そうするともっと好きも深くなるように感じます。
宮古島の文化も歴史も知れる場所宮古島市総合博物館へどうぞ!
宮古島市総合博物館は、宮古島の文化や歴史を知れるスポット。
周辺の宮古島市熱帯植物園や体験工芸村や大野山林もセットで回れば、
もうあなたは宮古通になること間違いなし!かな?
観光
2015.11.14
[宮古島]宮古島市総合博物館
島の歴史文化民俗を学べば!
writer : 砂川葉子
宮古島の自然・歴史・文化・民俗を知る宮古島市総合博物館
宮古島市総合博物館は、「宮古の自然と風土」をテーマに
平成元年に開館した、宮古島の文化教育の拠点です。
宮古島最大でまた唯一の森林地帯である大野山林に接する
静かな場所に宮古島市総合博物館はあります。
また周辺には、宮古島市熱帯植物園があり、
園内の体験工芸村では9つの文化体験ができます。
海だけではない新たな宮古島の魅力を発見でき、
宮古島の文化をより深く知れるエリアでもありますので、
体験工芸村や大野山林散策なども合わせての
旅のプランニングをお勧めします。
激動の時代を誇り高く生き抜いた宮古島島民を知る
総合博物館前にはサバニと飛行機のようなものが展示されています。
これは、戦時中に米軍が使用した戦闘機の燃料タンクです。
これをどこで手に入れたのか、はたまた拾ったのか、
島民は雨水を貯めるタンクとして使用していたそうです。
宮古が歴史に登場するのは、14世紀になってからで比較的新しいのですが、
戦国争乱時代、豊見親時代、三間切・三頭時代、廃藩置県、
先島分島問題、名字廃止騒動、アジア・太平洋戦争と、
様々な時代を経験しており、
どの時代にも誇り高く、逞しく生き抜く宮古島島民の姿があります。
宮古島総合博物館の歴史展示の随所からそれを感じます。
宮古島市総合博物館で国指定無形文化財のパーントゥを知る
まずは第一展示室へ。
宮古島の考古、歴史、民俗をテーマにした展示フロア。
と、足が一瞬止まっていしまいました。
人影、人のような?人でないような?
これは、国指定無形民俗文化財のパーントゥです。
パーントゥとは、宮古島の言葉で「異様な形相をしたもの」という意味で、
お化け、妖怪、鬼を意味しています。
パーントゥは3匹おり、全身にキャーンといわれる草を巻き付け、
ンマリガーと呼ばれる島の聖地に沈殿している黒くて臭い泥を
全身に塗り付けられています。
宮古島の島尻で行われるパーントゥ・プナハには、
このパーントゥが出現し、ムラから悪魔を追い払い、
人々に無業息災をもたらすと言われています。
タッチパネルで、島尻のパーントゥ・プナハ、野原のパーントゥの
映像が見れるので、宮古島独特の祭祀に触れてみてください。
第一展示室の奥には、明治から昭和初期の生活を再現した
「カヤヤー」も興味深いものがあります。
宮古島に世界初の施設があることを知る
第2展示室では、宮古島の自然科学と美術工芸の展示フロア。
「大野山林の野鳥・ジオラマ」や「四季の星座」は、
子ども達にも人気で親子で楽しむ姿が見られました。
現地ライター砂川が、ここでチェックしてほしいと願うのは、
宮古島の地下水・地下ダム・地下水盆のコーナー。
宮古島は、琉球石灰岩と島尻泥岩と言われる粘土層の二つの地層から
できており、この二つの地層の間に地下ダムがあります。
この地下ダムのシステムが、模型とDVDで非常によくわかります。
また、宮古上布や焼き物などの工芸品も素晴らしく、
目がひかれるものばかりです。
もっと知りたくなる、もっと見たくなる宮古島
ちょうど取材で訪れた時は、
10月30日から始まる特別展示・平成25・26年度新収蔵品展の
準備の真っ只中でした。
目玉は、仲宗根豊親見の位牌。
縦82㎝幅76㎝の位牌の大きさに驚かされます。
特別展は年に数回催されているので、
来館の際にはぜひチェックしてください。
宮古島市総合博物館入口の外にかけられた3枚の仮面。
これが何か、皆さんはもうおわかりですね?
そう、第一展示室で見たパーントゥの仮面です。
パーントゥ、模型とはいえかなり度肝を抜かれました。
実際はどんな風なのだろうか?
タッチパネルで見た映像を思い出しながら、
いつか行ってみたいなと思うのでした。
スマートポイント
- 受付カウンターの横には懐かしいスタンプがあります。子どものころに戻って、手帳にスタンプしましょう!
- 小さなお子様は、パーントゥの模型や暮らしを再現したマネキンやホルマリン漬けはちょっとは怖がるかもしれません…(私も苦手です)
- 宮古島市総合博物館周辺には、宮古島市熱帯植物園や体験工芸村など宮古島をさらに知れる文化スポットがあります。あわせての観光をおすすめします。
ライターのおすすめ
個人的に年に一度は訪れる宮古島市総合博物館。観光スポットとしては決して華やかさはありませんが、一つ一つ知り得る宮古島の歴史や民俗は島での生活を楽しくさせるものになっています。
砂川葉子
岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。
INFORMATION
スポット名 | 宮古島市総合博物館 |
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住所 | 沖縄県宮古島市平良字東仲宗根1166-287 |
ジャンル | 博物館 |
電話番号 | 0980-73-0567 |
料金 | 一般300円、学生200円、児童生徒100円 |
営業時間 | 午前9時から午後4時30分(入館は午後4時まで) |
定休日 | 毎週月曜日・祝日、6月23日、12月29日〜1月3日 |
駐車場 | あり |