沖縄独特の美しい赤瓦の屋根に誘われて
石垣を抜ければ
そこは250年前の久米島へとつながる入口だった。
さぁ、貴方も一緒に、1754年へとタイムトリップしてみよう。
観光
2015.11.19
[久米島]タイムトリップ
島の歴史が学べる上江洲家
writer : 糸数麻美
風水を取り入れた屋敷
高鳴る胸で厳粛な門を抜け、入口で入場料を支払うと、すぐに上江洲家(うえずけ)の説明が始まりました。
説明をされている方は、なんとご主人が上江洲家の15代目という奥様。
屋敷の歴史から現代の久米島の暮らしの事まで、とにかく幅広い知識で分かりやすく説明してくれた。
ここ上江洲家は、現在国の重要文化財にも指定されている島の代表的な建築物です。
琉球王朝時代に建てられ、代々具志川間切地頭代を務めたこのお屋敷は、
風水を元に建てられました。
いたる所に、今もその名残を見ることができます。
琉球時代の歴史に触れる
琉球時代に思いを馳せ、じっくりと周辺を散策してみましょう。
井戸の奥にある建物が「蔵」。ここで穀物などを貯蔵していました。
保存状態の良い道具の数々。台所の土間には土づくりのカマドがあります。
この壺には、お米を貯蔵していました
フールと呼ばれる、豚舎とお手洗いを兼ねた場所。
部屋の天井や屋根も趣があります
石垣の四隅は突起状になっている。これは魔除けを意味し、屋敷にシーサーの姿はありません。
昔の人の教え
家の中でもっとも位の高い主の部屋は半端な9畳。
これは、「人間は完璧にすると満たされてしまう。ひとつは努力しなさい」と子孫に伝えるため。今現在もこの教えをしっかりと訪れた人に伝えている15代目の奥様。
先人の想いが次の世代へと語り継がれています。
スマートポイント
- 上江洲家の場所は住宅地の中で、駐車場の案内板が見えにくい場所にありますが矢印通りに進んでください。
- 沖縄独特の仏壇等興味深いものがたくさんあり、部屋の内部までじっくり見たいところですが、部屋の中には入れませんのでご注意ください。
- 入場すると上江洲家の由来等が書かれた説明書がもらえます。
ライターのおすすめ
誰もが沖縄にいると実感できる場所です。懐かしく温かみのある赤瓦のお屋敷は、心をホッさせてくれます。細かな部分までゆっくりと時間をかけて回ってもらいたい。
糸数麻美
東京出身。元旅行代理店カウンター勤務。島で唯一のベビーシッターが、魅力いっぱいの久米島をご案内します。
INFORMATION
スポット名 | 上江洲家 |
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住所 | 沖縄県久米島町西銘816 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 098-985-2418 |
料金 | 大人高校生300円・中学生200円・小学生100円 |
営業時間 | 9時~18時 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |