久米島人は、「亀」というフレーズを聞けば、「奥武島(おうじま)」を思い浮かべる人が大半です。奥武島とは、久米島の東800㎞先に位置する久米島の離島で、新奥武橋と呼ばれる海中道路で渡ることができます。なぜ、亀でここを連想するかというと、亀の甲羅のような形をした畳石(たたみいし)と呼ばれる観光名所やウミガメ館があるからです。
では早速、畳石へとご案内しましょう。
観光
2016.02.03
[久米島]国指定天然記念物
亀の甲羅といえばここ!畳石
writer : 糸数麻美
竹馬で渡っていた島
現在は、新奥武橋が開通し簡単に渡ることのできる奥武島ですが、橋がなかった時代は、竹馬や漁船で渡っていたそうです。竹馬で渡る昔の人は、運動神経もきっと良かったのでしょう。橋が開通して、竹馬に乗れない私は本当に良かったと思います。さて、まずは、そんな新奥武橋を渡ってみま
しょう。
時間帯により海の表情も変わっていくので、何度渡ってもおもしろい橋
です。
橋の下を通ってハテの浜へと行く渡船に手を振ったり・透明度も抜群なので橋から下をのぞけば、魚やイカの群れを確認することもできるんです。イーフビーチ方面の海の色も絶妙で、のんびりと歩いて橋を渡って、久米島の自然を感じることもできます。でも、車を運転する方は、くれぐれも景色に見とれないように、気をつけて運転してくださいね。
亀の甲が出現する畳石
久米島を代表する人気観光名所のひとつがここ畳石。亀の甲羅にそっくりな岩石が並んでいます。2千万年前に噴火した溶岩が冷え固まる時に、このような亀裂ができたそうです。
「国の天然記念物にもなっている畳石を間近で見たい」
そんな思いで、何も考えずに取材に向かった私を待っていたのは、こんな風景でした。
潮の満ち引きで変わる景色
あいにくの天候でしたが、目指すは畳石。「あれ?想像と違う。」防波堤から見えたのは、海から少しだけ見え隠れしている岩々。
そうなんです、畳石は、潮の満ち引きで、見え方が異なる不思議な観光名所なんです。
少し晴れた日に、再度期待を込め、時間帯も少しずらして畳石へと向かってみました。
惜しい!岩場は顔を出していますが、畳石に立つことはできませんでした。
畳石の海の色は、こんなに透明度抜群です。
夏場なら、このままビーチサンダルで渡れると思いますが、真冬の海はさすがに冷たいので諦めました。
三度目の挑戦です。とても天候が悪く綺麗な海の色までお届けできないのが残念ですが、ご覧ください。
ようやく、3度目でスニーカーを脱ぐことなく、畳石に立つことが
できました。
一面に敷きつめられた亀の甲羅のようなこの岩場、一つひとつの形はとても大きく迫力があります。
大きさを比べるために、私のスマートフォンを置いてみました。
岩がゴツゴツとしていないので、子どもも安心して歩けます。ただ、滑りやすい場所も多いのでご注意ください。
時間帯を考えずに畳石の取材を試みましたが、短い久米島滞在の方は、干潮に合わせて行くと良いですよ。潮の満ち引きで、まったく景色も異なることが伝わったでしょうか。
畳石の周辺も実はオススメです
防波堤付近では、大きなシーサーに出逢えるスポットがあります。
畳石周辺には、久米島沖深海の海洋深層水を使ったスパ施設バーデハウスや生きたウミガメの観察ができる久米島ウミガメ館などがあります。
無料で感動が味わえる秘密の場所もあるんですよ。時間に余裕のある方は、ウミガメ館の少し先の東屋にもお立ち寄りください。
お天気の良い日は、うっとりとしてしまうほどの景色を見ることができる穴場スポットなんです。
久米島の離島・奥武島は魅力いっぱいの楽園。
あなたの見る畳石は、どんな形を見せてくれるでしょうか。
スマートポイント
- 台風が近づくと、新奥武橋は通行止めになり、奥武島に向かうことができない場合がありますのでご注意ください。
- トイレは、ウミガメ館の先に公衆トイレが設置されています。水道もあってとても便利です。
- 畳石から一番近い飲食店は、お食事処レストハウス畳石です。おいしい久米島そばも食べられますよ。
ライターのおすすめ
畳石は、イーフビーチ周辺に宿泊される方にも行きやすい観光名所のひとつです。時間帯によって、畳石が見れずにガッカリという方もいますので、潮の満ち引きは要チェックです。久米島の自然の流れとともに観光を楽しんでみてください。
糸数麻美
東京出身。元旅行代理店カウンター勤務。島で唯一のベビーシッターが、魅力いっぱいの久米島をご案内します。