宮古島の台所、公設市場でユンタクしながらお買い物!
宮古島公設市場は、朝が早い!
朝6時にはパラソルが立ち並び、直売所ならではの新鮮な食材を求める宮古島市民や仲買人が行き交い活気に溢れています。
那覇市の公設市場に比べると、ここ宮古島の公設市場は規模は小さいものの、昔から変わらぬ庶民の台所、女性のパワーを感じさせる場所です。
島袋ヨシおばぁは、公設市場で60年以上も商売を続けています。
最近、観光客の方から、「値段もわからず何となく買い物をしずらい…」という声がきかれることもあります。
確かに、洗練されたサービスとはいい難いですが、ぜひ、気楽に話しかけてみてください!
雨の日も風の日もここに座っているヨシおばぁは「人と話をするのが好きだから、家にいるよりは」というように、市場に集う人々は、ユンタク(=お喋り)が大好き。
例えば、見たことのない野菜があれば、「どうやって食べるんですか?と聞けば、おばぁ達は何でも教えてくれます。
島のおばぁはシャイなだけで、サービス精神は旺盛!きっかけさえ掴めれば、島野菜を使ったお料理の方法、宮古島のお話、おばぁおすすめの観光スポットなどなど…。ガイドブックには載っていないようなあらゆる情報をゲットできます!
整頓されたお土産屋さんでの無機質なお買い物ではなく、会話を楽しみながらの買い物。これが宮古島公設市場の楽しみ方の一つです。
宮古島の女性の心と体に優しい385じま△さんかくストア
建物内の1階フロアには14件の店舗が並んでいます。
島の女性にも人気なのが、385じま△さんかくストア。
宮古島のいいもの、宮古島らしいもの、宮古島にこだわって、お店を始めたところ、何となくいいものが集まってきて、気が付けばこんな風になっていたんです、と語る店長の真樹子さん。
宮古島産の島コスメは人気商品で、どれも女性の体と心をほっこりとリラックスさせてくれるものばかりです。
沖縄を代表するハーブ、月桃を使用した島コスメ。月桃を使用したローションや石鹸、エッセンシャルオイルは、清涼感ある月桃の香りが心地よく、さっぱりとした使い心地でリピーターが多い商品です。
真樹子さんのおすすめは塩。
月の満ち引きに合わせて海水をくみ上げて作った不思議なパワーを持つ塩。
9月28日の地球と月が最も近かったスーパームーンと月食が重なった日に作られた「満月の福塩スーパームーン」はここだけにしかないレアなお塩です。
宮古島の母ちゃん達に味が集まるみゃーくの味直売所
みゃーくの味直売所は、宮古島の母ちゃん達の味が集まる場所。
宮古島で農業や漁業に携わる母ちゃん達の自慢の品がここに一堂に集められています。
店長の奈美さんは畑のものならと、ゴーヤー農家の幸子おばぁのゴーヤーの梅酢漬けをすすめてくれました。
ゴーヤーの苦味と梅の酸味がとてもよく合う、さっぱり味の漬物は、歯ごたえもよく、箸が止まらくなるほどのおいしさ。
「ガンジュウ糖(どう)」は、伊良部島産の黒砂糖。
水あめなどが混ざっていない、本物のサトウキビの味わいが感じられます。
「海のものなら、なまり節ですね」と奈美さん。
島では、ポークランチョンミートや豚肉の代わりにチャンプルーに入れたり、なまり節は、油味噌にしたりと定番の食材で、おかずにも酒の肴にもなる優れものです。
宮古島の海のこと、畑のことを知り尽くした母ちゃん達だからこその味に出合え、直売所なので他よりもお安く買うことができるのが、みゃーくの味
です!
宮古島の伝統の味と食材を受け継ぐ眞茶屋
お腹が空いたら2階「宮古ぜんざいと家めしの店 眞茶屋」へ。
京都出身の真紀さんが、故郷をイメージさせる抹茶と、宮古島の言葉でお店を意味する「マッチャガマ」と、自身の名前をかけ合わせて名付けられたこのお店では、宮古島らしい食事とスイーツを楽しめます。
看板メニューのぜんざいに使用する真っ黒な黒小豆は、宮古島の特産品で、他ではあまり見られない希少な豆です。
黒小豆と一緒に緑豆、押し麦がふっくらと炊かれており、黒糖の風味が優しく体に染みます。
サタパンビンに漬物もセットになっているので、ボリュームもあり、おやつというより、食事に近い感じです。
市場から仕入れた野菜や魚を使ったお食事メニューからは、宮古島の食文化が随所に感じられます。
スパイシーな辛口カレーは、隠し味の宮古味噌が味わいに深みを出し、セットのみそ汁は、市場から仕入れた魚で丁寧にとった出汁が効いていて上品なお味です。
宮古島公設市場からつながる、広がる、島の逸品
宮古島公設市場の女性パワーを影で支え得るのが、同施設2階のミライへセンターを運営する砂川淳一さんです。
公設市場の近くで生まれ育ち、公設市場が遊び場だったような幼少期を送った淳一さんは、大型店舗の進出などにより、一昔前より市場に活気がなくなったといいます。
「公設市場の住所は下里1番地で、元々番所があった場所。島の発展を支えてきた要がここにあって、今も昔も、この1番地から宮古島を発信したい」
といいます。
淳一さんのおっしゃる「番所」とは、下里村番所(後の平良村役場)の事です。
現在の宮古島市公設市場が立つ場所は、明治時代には村役場が建っていた場所で、宮古島の中心地でした。
1911年に役場が移転し、その跡地に自然発生的に生まれたのが宮古島市公設市場の前身です。
いつでもどこでも宮古島とつながれる場所として、公設市場に入居する店舗の一部では、インターネット販売も始めています。
宮古島で買い忘れた!あれも買っておけば良かった!なんて時も、インターネットでつながれるのは心強いですね。
あなたの生活に沖縄の彩りをもたらすようなモノや人との出会いが、宮古島公設市場であるかもしれませんね!
地元のおばぁとの会話、直売所だからこその価格が公設市場の魅力です。
お土産を渡す際に、公設市場で仕入れたウンチクを添えることもできるので、ぜひ、宮古島旅行の際は公設市場でのお買い物をおすすめします!
※こちらは、2016年2月19日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真、価格は取材当時のものとなります。