春分の日を過ぎると、沖縄は春を通り越して時折初夏の陽気に包まれます。そんな気候も相まって、夏を先取りしたイベントが、那覇からも近い宜野湾市で開催されます。それが「日本一早い夏の大花火」と呼ばれる「JAL PRESENTS 琉球海炎祭」で、一万発の花火が海辺の夜空をキャンバスに光と音のファンタジーを繰り広げます。
観光
2017.05.18
日本で一番早い夏の花火
光と音の共演、琉球海炎祭
writer : 岡田竜平
開演までサンセットを見ながら
琉球海炎祭は、ぎのわん海浜公園内のトロピカルビーチで行われます。当日は、まだ日が高い時間から開場されますが、良い観覧スポットを求めて早くから多くの人々で賑わいます。有料観覧エリアには屋台がずらりと並び、焼き鳥や焼きそばなどの香ばしい匂いに誘われます。
有料エリアは、椅子がある指定席エリアと、自由に座れる芝生エリアと砂浜エリアに分けられており、良い場所は早くから埋まっていきます。待ち時間の間も、潮風に吹かれながらゆったりと陽が水平線に沈む夕日を眺めるのも楽しみの一つでしょう。2017年には、大道芸やエイサーも随時行われ、会場を盛り上げていました。
また、規模は小さいですが、チケットがなくても屋台やステージプログラムを楽しめる無料エリアも設けられています。
光と音のコラボ
開演時間の19時半になるとあたりも真っ暗です。これから30分ほど、司会のMCやゲストの挨拶があり、20時頃になるといよいよスタートです。
2017年のプログラムでは、まず昨年の邦楽ヒットソングにのせた花火で幕を開けます。
第一部は、DJによる新旧洋楽ダンスナンバーをMIXしたノリのいい楽曲で観客を楽しませます。
その次に、沖縄との交流が盛んになっている台湾と地元沖縄の楽曲で構成された沖縄・台湾パートになっています。
そしてCMパートでは、スポンサー企業のおなじみのCM曲だけでなく、夜空に登場する有名キャラクターなどにも注目です。
圧巻!コシノジュンコの「龍」
ショーもいよいよ佳境に入っていき、琉球海炎祭の目玉にもなっているコシノジュンコデザイン花火が登場します。今回は、雅楽演奏家の東儀秀樹さん演奏によるプッチーニの歌劇「トゥーランドット」の中から「誰も寝てはならぬ」です。
5年前にも同じテーマでやったそうですが、その時はあいにくの雨。2017年は内容をリニューアルして、再挑戦。
コシノジュンコさんが龍をイメージしてデザインした作品は、もちろんリハーサルはなし。花火師たちとの綿密な計画の上、一発本番で生み出される光と音の芸術に、終了後ビーチから大きな拍手が沸き起こります。
そして、一足早い夏祭りの閉幕を惜しむかのように、少し儚く、それでも華々しく琉球海炎祭はグランドフィナーレを迎えます。
無料鑑賞スポットとアクセス
会場以外に、無料で花火が見られるスポットはかなり広範囲に渡ってありますが、もちろん高く夜空に上がるものに限られてしまいます。それでも、例えば宜野湾港マリーナには芝生エリアもあり、ゆったりと見られます。
当日のトロピカルビーチへのアクセスについては、車の場合、駐車券を事前に琉球海炎祭チケットと一緒に購入する必要があります。イベント終了後は、周辺道路が渋滞しますので、バスやタクシーなど公共交通の利用が便利でしょう。那覇や北谷とのシャトルバスもありますが、こちらも乗車券をチケットとともに事前購入する必要があります。
スマートポイント
- 車での那覇など南向けへの帰りは、一度北の北谷向けに会場を出て、国道58号本線へ向かい、それから南へと迂回した方が渋滞を避けられます。
- 会場内の屋外劇場隣の高台は、見やすいためか人気スポットになっており、早くから人が集まっています。
- 公式ホームページにお得情報が載っているので要チェック。
ライターのおすすめ
コシノジュンコさんによる夜空のアートは、大迫力で且つストーリー性があるのですが、残念ながら会場外からはその一部しか味わえませんので、これのためだけでも会場へ足を運ぶ価値があります。
岡田竜平
映像制作、翻訳業をしながら沖縄各地を探索中。フォトグラファーとしても活動。
INFORMATION
スポット名 | JAL PRESENTS 琉球海炎祭 |
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住所 | 沖縄県宜野湾市真志喜4-2-1(トロピカルビーチ) |
ジャンル | 花火 |
料金 | 有料観覧エリアは前売り・当日券あり |
駐車場 | 有料駐車場あり(事前購入必須) |
備考 | HP:http://www.ryukyu-kaiensai.com/ |