地図に無い街「コザ」ってご存知?
現沖縄市のことなのだが、1956年米軍の市政施行によりコザ市が誕生し、
1974年に沖縄市となった。沖縄県では那覇市に次ぐ大きな街だ。
「コザ」と親しみを込めて呼ばれるこの街は
米軍基地の門前町として栄え、
今でも地域の36%を占める米軍基地が横たわる。
嘉手納基地第二ゲート前から延びる
「空港通り(通称ゲート通り)」周辺には、
ベトナム戦争頃から米兵が足繁く通ったロックバーの文化が今も残る。
現役の店では当時を忍ばせるオールドロックを聴くことができ、
アメリカ人と日本人が一緒になって盛り上がれる。
横文字の看板が立ち並ぶゲート通りでは週末ともなると、
さまざまな肌の色をした人々が行き交い、独特の雰囲気でワクワクする。
今回、沖縄市観光協会の1セクション
「コザインフォメーションセンター」さんの
「コザのあめりか物語」ツアーに参加させてもらうことにした。
お店を回るアテンドをしてくれるし、
知っていると10倍楽しめる知識などを随時教えてくれる。
所要時間3時間で間違いなく楽しくガイドしてくれるのだから
ガイド料の3500円(傷害保険料込)は安いものだ。
(ツアーの予約方法などは文末に記載あり。)
ツアーの最初はドルへの両替だ。
週末の夜の店は騒がしいのが当たり前なので、
ドルしか使えない場合の面倒を省くために必要だ。
もちろん日本円も多くの店で使えるが、
日本に居ながら当たり前にドルを使う経験ができるなんて、楽しい!
海外旅行であまった米ドルがあるなら
それも使えるのでぜひ持ってきて欲しい。
ドルへの両替が済んだら、腹ごしらえだ。
コザの街では昔から、インド人テーラーが多かったり、
南米やその他の土地へ出稼ぎ移民の文化が強くあったので、
おいしい南米料理やメキシコ料理など選択肢は多いが、
今日は王道の、アメリカンフードの店
「Red Kitchen」(電話098-938-4118 月曜定休)を選んだ。
入口にて、ウェイトレスのお姉さんと、
本日のガイドをつとめていただいた
「コザインフォメーション」の陽気な仲真さん。
豊富なメニューの中から選んだのは結局、
フィリピン料理の「ルンピア」(650円)だ。
アメリカンなハンバーガーでも食べようと思っていたけれど、
こちらがおいしそうに見えて・・・実際おいしかったです(笑)
フィリピン人は英語も話すのでコザには多く住んでいて、
コザではフィリピン文化も多くみられる。
ドル札でいっぱいのチップのボトルが置いてあったり、
1$=¥100と張り紙されていたりというのはコザらしい風情だ。
さて、いよいよロックバーに潜入だ。
まずは王道のアメリカン・オールド・ハードロックの店「JET」へ。
近くの「7th heaven KOZA」も良くコースに上がるそうだ。
またツアーの顔ぶれの同意があれば
ポールダンスのお店にも同行してくれるそうだが、
ダンサーさんにチップをあげないと盛り上がらないようだ。
成り行きでブーゲンビリアが写りこんでしまうのはさすが沖縄。
爆音のバンドサウンドの中、ビールを注文。
ハコバン「JET」は野太いハードロックの3ピースバンド。
かっこいい♪
ラウドなロックに知らないもの同士でもアゲアゲに盛り上がる。
レギュラーメンバードラムスのコウちゃんの代わりに、
この日、中学校を卒業したばかりの女子ドラマー
伊舎堂さくらさんが叩いていた!
XFACTOR OKINAWAにも登場し、
全国区の人気が出てきているスゴイ女の子!
コザには才能溢れる人材も多い。
米兵が週末に遊びに繰り出してくることが圧倒的なため、
ゲート通り辺りの夜の店の営業時間は独特だ。
ここJETの場合、営業日は金曜日と土曜日のみ。
写真通りの一晩5回のステージをきっちりこなす。
赤いライトに照らされた、この店のオーナーでベーシストの古堅喬さん。
彼がジミ・ヘンドリクスの曲を
ずっしりと聴かせてくれるのがこの店の白眉だ。
古堅さんから「ハードロックに興味があるならかならず遊びに来てね」
とのメッセージをいただいた。
ベトナム戦争時代に大きく繁栄したゲート通りだが、
湾岸戦争時代から今残っている店が2015年現在のこの界隈の
雰囲気を形作っているという解説を聞きながら店を後にした。
次なる店は「Remy’s」(http://www.remysokinawa.com/)。
最近閉店した人気ロックバー「FUJIYAMA」を後継する店なのだが、
ライブは残念ながら終了したあとだった。
「スケジュールをチェックするにはFacebookページをみてね」
とはオーナー「Remy」さんの言葉。
外から中があまり見えず、日本人にはちょっと敷居が高く感じるが・・・
オーナーのレミーさんとスタッフのケンさん、
お二人の見た目とは裏腹に日本語がペラペラだ!
ケンさんに至っては完璧に読谷村地方のネイティブの話し方。
苗字も沖縄名だ。もちろん英語もネイティブ。
「気軽に遊びに来てね~」とのことだ。
そろそろ酔いもまわってきたので、音楽の街らしく、
カラオケバーで締めよう。
こちら「Key Stone」(電話098-929-1081 営業木~日曜、20~27時)では
カラオケ一曲100円で、常に洋楽曲が数珠繋ぎにエントリーされていて、
主に日本人以外のお客さんで盛り上がっている。
手前の日本人男性は千葉からの観光客だといっていた。
でも一曲洋楽を唄ったらご覧のような「いちゃりばちょーでー」
(出会ったならばもう兄弟という意味の沖縄の言い回し)状態。
土曜の夜はみんなで楽しもうと言わんばかりのパーティー感覚だ。
ここKey Stoneのように、ガラス張りの店はやはり安心感がある。
ただし夜の街は自己責任。
トイレに鍵をかけるなどの当たり前の節度を守って楽しく遊ぼう。
少しでも不安を感じる方はぜひ、
コザインフォメーションさんのナイトツアーを依頼して、
楽しいガイドで安心して遊んでいただきたい。
Red Kitchen
〒904-0004 沖縄県沖縄市中央1-9-2
☎︎098-938-4118
営業時間:火~木17~24時、金・土17~26時、日12~24時
定休日:月曜定休
Remy’s
〒904-0031 沖縄県沖縄市上地1-4-1
HP URL:http://remysokinawa.com/
営業時間:週末の20~26時
Keystone KARAOKE BAR
〒904-0004 沖縄県沖縄市中央1-26-1
☎︎098-929-1081
営業時間:20~27時
定休日:月~水曜日