沖縄本島北部、本部町と言えば『沖縄美ら海水族館』で知られています。
その、すぐ奥にある備瀬地区には、福木(フクギ)による、
本島最大と言われる防風林、
通称『備瀬のフクギ並木』が広がっています。
自然とともに息づく、沖縄の昔ながらの情景は、
初めて訪れた人を、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
新鮮な緑の息吹で、夏でも涼しげなマイナスイオンが充満する、
文字通り“癒しの自然スポット”…。
大興奮!の水族館で楽しんだ後、ちょっとしたクールダウンに、
立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
観光
2024.10.28
古き良き沖縄の原風景が残る
『備瀬のフクギ並木』
writer : 小川研
長きに渡り集落に寄り添ってきた鎮守の森
フクギとは、オトギリソウ科フクギ属の熱帯性常緑高木です。
東南アジア、主にフィリピンから台湾が原産です。
樹高10〜20m、真っ直ぐに生え、太い幹はかなりタフ。
また、葉の密度も高いため風害や塩害に強く、沖縄では、
備瀬のフクギ並木以外でも、街路樹や防風林・防潮林、
さらに耐火性もあることから屋敷林としても植栽されてきました。
さて、ここ備瀬集落では、およそ100年前に、
防風林として整備された備瀬のフクギ並木。
数千本にも及ぶ木々の中で、最も古いものは、
推定年齢300年もの歴史があると言われています。
長きに渡って、集落と、そこに暮らす人々に寄り添い、
風や日差しから、静かに守り続けてる鎮守の森…。
言いようのないロマンを感じさせてくれます。
迷路のような並木道に迷ってしまったら…?
一歩足を踏み入れると、まるで迷路のように整備され入り組んだ区画…。
正直どこに立っても同じ様な景観で、いつの間にか自分がどこにいるか、
分からなくなってしまいそうです…。
でも大丈夫。そんな時は、ちょっと立ち止まって…。
耳を澄ませば、どこからともなく響く潮騒の、音。
何とはなしに、その方向に足を向けてみれば、
ぽっと視界が開けることでしょう。
隣接する『備瀬崎海岸』。そのキラキラした水面に、
自然と口元もほころんできそう。
閉ざされた緑の空間から、突如広がる壮大なオーシャンブルー…。
偶然に味わう、その刺激的なコントラストを期待して、
わざとぐるぐる道に迷うのも、一興です。
水牛車でよんな~よんな~に巡るのもオツ
駐車スペースやお食事処のある、並木道入口辺りから
先端の備瀬崎まで、およそ1km。
木漏れ日が心地よい、自然豊かな緑のトンネルは、
徒歩で巡るのが基本です。
それでも、時間が無い方には、レンタルサイクルもあるので便利。
さらには、水牛車でのんびり散策するサービスも
チェックしてみてください。
集落内は古い造りの民家がほとんどです。
地元の人々がのどかな生活を送る日常は、派手な観光地には決して無い、
素朴でナチュラルな、沖縄本来の“よんな~よんな~”
(沖縄の言葉で「ゆっくりゆっくり」)な時が流れています。
何も考えず、気の向くまま、足の向くまま、歩いてみてください。
一周りした頃には、旅の疲れはきっと吹き飛んでいますから。
※こちらは、2015年6月25日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真は取材当時のものとなります。
スマートポイント
- 並木道の中には、数軒、宿泊施設もあります。のんびり過ごすには、お泊まりで旅程を組んでみてください。特に、コテージ『ふくぎハウス』や、貸別荘『フクギリゾート Ruruma』など、一組限定の宿がオススメ。
- 備瀬のフクギ並木の水牛散策は、所要約25分。料金は大人1,000円、子供500円。土日のみの営業(11時〜15時30分)。人数が集まり次第の出発となるため、待ち時間ができる可能性もあります。
- 並木道を抜けた海辺のオープンカフェ『チャハヤブラン』は、女性に人気です。Instagramhttps://www.instagram.com/cafe_cahaya_bulan/
INFORMATION
スポット名 | 備瀬のフクギ並木 |
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住所 | 沖縄県本部町備瀬 |
電話番号 | 0980-47-3641(本部町観光協会) |
駐車場 | あり |
備考 | https://www.motobu-ka.com/ |